人を幸せにする人になろう

難波京

◆1921年の1万分の1でやっている。大阪の場合、1961年の航空写真地図だと、区画整理が進んでし まっている。明治の大阪実測図は、より古いが精度は怪しくなろう(むろんそれでもやった方がいいのだが、大阪実測図は後の編集物の複製の画像しかもっていない)。
◆とはいえ、1921年の図、単純に貼り合わせてもズレがある。なので、1961年の1万分の1は1キロのメッシュが切ってあるので、それで寸法を確定させて貼り合わせる。それをベースにして、1921年図の図幅を重ねて位置合わせをやった。これが昨日。古い地図はすばらしいが、精度となると限界がある。GISを扱えないし・・・。なかなか信頼できる数字の議論が難しい。どうしても、微妙な傾きもあるし、地図上ちゃんと 四角になってるのか、むろん画像のゆがみもある。PC上でのつなぎの問題もある。道路痕跡をなぞっても、そもそもベースマップが・・・、という問題を抱えているわけだ。
◆まあしかし、地図もだましだまし修正しながら、条坊痕跡を書いていっている。いまや条坊研究は発掘データでの議論が中心となっているが、難波京では、これまで痕跡を明瞭に図示したものがあったのだろうか。やっていくと、北田辺・南田辺とか、南の方でも、条里とはいえない正方位地割があるんですね。条里は条里で書き込み、それとは違うと示せればいいんですけど、条里を描くとなると大変(1921年図は田の区画が細かくない)。こういうのも、35.2㎝・35.4㎝・35.5㎝で微妙に変わってしまうわけで、しんどいですね~。I君の研究を尊重し、35.4㎝の水色メッシュにしましたけど。
◆で。いま推定されている条坊の範囲を南に延ばすと、それに乗ってくる地割がありますね、と言ったところで、さてどうする。事実関係を示すことがまずは大事なんでしょうが。脳みその処理能力を超えています。
◆歴史地理の先生がほしい。
◆あと、新参者は先行研究に弱い。だれが何と言っているのか・・・

で、2019年6月29日

◆中尾論文集の仕上げにかかる。が・・・。唐尺の29.6㎝とか29.7㎝が、まあ8世紀の安定した数字だろうが、高麗尺35.5㎝というのはこれにもとづく6/5なんですよね。唐尺でも難波宮が29.2㎝というように、7世紀代の高麗尺がなんぼなのかは実際にはわからない。35.5㎝で安定しているかもしれないが、変化があるのかもしれない(6世紀代の横穴式石室を分析する際もすべて35.5㎝を使ってきたが)。
◆しかし、横大路上の南北3道の間隔が1000歩というのはまあいけると思われるわけだが、岸先生は地形図で2118mを読み取って立論。これでいくと35.3㎝なんです。で、グーグルアースとか、国土地理院のデータで、ネット上で計測すると、それより短くほぼ2111mくらい。これでいくと35.2㎝。I君が四天王寺東門の座標などから難波京で求めた数字は、35.4㎝です。
◆論文で、飛鳥寺・百済大寺・山田寺の中心伽藍を35.5㎝の歩数メッシュでやっていたのを、急遽、35.2㎝メッシュにやり直す(難波宮29.2㎝を尊重)。3寺院の回廊南北幅はすべて40歩だが、このくらいの距離でも3mm違うと微妙な差が出る。論旨には影響はないが、気持ちが悪い。35.5㎝の方が割りとピッタリだったので。
◆これが京域とか数キロになってくると、どうしようもなくなる。この辺は、頭のいい方法論が必要ですね。標準的な寸法で除して、1000歩といったようにキリのいい設計寸法が想定されるものから、逆に1尺を算出する。こうした事例を蓄積して、偏差やばらつきを押さえ、平均値を設定する。それで初めて、たとえば7世紀中頃はとか、7世紀後半の高麗尺は、という議論が成立する。
◆とはいえ、論文の〆切は過ぎており、どう組み立て直すか。35.5㎝と35.2㎝では、内裏南門中心点から、宮城南門までの距離が180歩とみていたものが185歩になってしまう。ああ、書けない・・・。

2019年6月28日、はびきの世界遺産講座

◆頼まれて1回やることに。知らないうちに近づいている。26日の水曜日の夜に、なんとか資料は提出。自分の研究が適当なも ので、ちゃんとやっていないから、こういう図も、やり直したりする。
◆当日はLICで15時から。大学に行き、G20でガランとしているなか、パワポの準備をし、12時半くらいに出たのかな。阿部野橋から南大阪線で古市へ。Tさんに迎えに来ていただき、車でLICまで。スライドを絞ったつもりだったが、最後すっとばしでも10分ほどオーバーとなる。ああ、またあかんかった・・・。
◆スライドに使ったこの誉田御廟山古墳の写真、原本を実家からもってきたんだけど、研究室内で 埋蔵文化財となり、スキャンをやり直すことができなかった。

免停短縮の講習

◆G20で6月27日(木)と28日(金)が休講となる。木曜日の院演習だけはやるつもりにしていたが、発表者が わかっていなかったことが判明し、おとなしくやめることにする。なので、1日ぽっかり体があき、27日、免停講習に行く(原則は連続する2日)。1万9500円なり。阪神高速の制限速度が60キロなため、大阪府にはガッポガッポと講習料収入が入る。情報開示請求で、オービスの月別摘発件数を知りたいものだ、と考えていた。
◆実際には連続する2日を取れない者もいるため、申し出て、別の日に予約することも可能。これしかなく、2日目の7月の予定も入れておいた。
◆で、1日目の講習だが、ペーパーの適性検査とかをやるわけです。升目に三角形を書き続けるとか・・・。これがね~、自分の劣化がよくわかる。集中力なし、スピーディー観なし、トホホです。前の免停は2015年だったか?、その時のデータと突き合わせたら、衰えが明瞭でしょうね。人間ドックだったら、前回との比較もしてくれるんですけど。
◆まあそんなんで、6月27日の木曜日、京阪古川橋駅からバスに乗り、運転免許試験場に行ってきました。

ブログの更新も2週間ぶり

◆そこまで忙殺されているかというと、そうでもない。が、人間は精神的な生き物である。あれこれせなあかんという圧迫感で、心の余裕がない。プラス、年老いて、ひどく疲れる。毎日、職場を出るのが22時ということはなくなり、20時半から21時前後になっている。まあ、1時間早くなっても、帰って何かするかといえば、しません。とはいえ、これもココロの問題。韓流ドラマを見ているときは、日が変わり更新された番組を、こないだまで、1時過ぎまで見ていたわけだから、気持ちの問題。
◆難波宮京の10頁の論文をやっており、かなり書いてきて、図も作り、1週間前の土曜日の29日、仕上げにかかった。が、高麗尺で頓挫、やり直しということになる(その話はまたのちほど)。
◆さて昨日7月5日(金)、午前に2つの打ち合わせに出て、午後、ず~と難波京のことをやっていた。本日、6日の土曜日、それをやってしまうと7月が乗り切れそうにないので、封印。雑用にとりかかるとしよう。

山本忠尚さん

◆ヤマチューさん、とよばせていただきます。1943年生まれ、だそうです。約20歳違い。1991年に奈良文化財研究所に入った時、48歳くらいだった、ようです。わたしは平城、藤原調査部におられたので、日常的には接しておらず、サッカーの時、白い短パンでさっそうとボールを操っておられた記憶がある。でも、大学そして職場の後輩として親しくさせていただきました。
◆天理大学には1993年に赴任され、19年間おられ、2011年度、つまりは2012年3月で退職されたようです。5月のはじめに訃報記事がありましたが、お通夜、告別式とも、足を運べませんでした。75歳だそうです。
◆文化史的な考古学をめざされました。忍冬文の論文を覚えています。きっと、濱田耕作的、カファアーキオロジーが理想だったのではないでしょうか。

大阪城での調査

◆こないだ、11日だったか。記者発表はしたものの、スウェーデン式サウン ディングというのがよ くわかってもらえないので、デモ的に調査を行った。17時から。わたしは最初の設定にいて、1時間ほどで現場から離れたが、大きな記事になりました。で、調査チームが、大歴の大会で報告するというのも、末尾にしっかり書いてくれました。
◆まあ、こんだけ大きく取り上げられたら、N先生の株もさらに上がりましたね。
◆さて、30日の大歴大会には、どのくらい、人が来てくれるでしょうか。

新聞記事から

◆ひとつはロスジェネ。1993年から2004年までのことという。その頃の大卒者がいま 33歳から48歳という。バブルから始まっているんでしょう。いっぱい採用して絞られた。大学では、そこに大学院重点化が重なっていく。
◆ダイバーシティーというのは、3人寄れば文殊の知恵。いろんな考え方を持ち寄って議論する。そのためには、いろいろな経験や視点をもった人間が育っていなければなら ない。みな同じ方向を向いているのでは危ういわけだ。これは年齢に関係なく、われわれも、仕事仕事でなく、日曜日は休み、あちこちに行ってみる、美術館に足を伸ばす、など、「普段とは違う経験を増やす」ということを心掛けないと、フツーのおっさんになってしまうわけだ。日本をよくするためのキーワードという考え方も、とても勉強になりますね。

三室山2・3号墳

◆とても興味深い双墓が2基、ならんでいる。
◆幅14ヒロ、奥行き12ヒロの2基か。

そのあとは

◆巣山古墳。1人、西田原本線箸尾駅に送り、新木山古墳→石塚古墳。
◆石塚山古墳から二上山をのぞむ(写真)。
◆牧野→佐味田宝塚古墳(ブッシュだらけ)→新山古墳→築山古墳。
◆狐井城山をめざすも、車を止めるところなく、住宅地の迷路に入り込み、17時も過ぎ、あきらめて終了とする。

プラグイン

カレンダー

11 2025/12 01
S M T W T F S
1 4 6
8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

カテゴリー

フリーエリア

最新コメント

最新トラックバック

プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
61
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

バーコード

ブログ内検索