人を幸せにする人になろう

修論・卒論を読む

◆国公立では、みなさん同じようにこの時期なんでしょう。うちは文学部全体で日程を決めるわけではない。決めてあるのは大学院入試で、これが7と8の水・木。そうすると必然的に5・6の月・火となる。歴史学教室の時代以来、日本史と世界史は共同で卒論試問をやっており、日本史の教員も世界史の卒論を読む(修論は日本史で)。
◆今年は修論4本と卒論9本。計画的に読んできているが、少し遅れ気味か。今日、そして土・日で残りをぜんぶ読む必要がある。

大歴2月例会

◆案内しておきます。

ちょっと大阪博物場文献

◆ちょっとワケありで、以下に実習展準備にあたって収集した文献目録を掲げます。

1889『大阪府農商要覧』
1895矢嶋嘉平次「博物場」(『大坂けんぶつ』矢島誠進堂,15~16頁)
1896『築山庭造法 古今秘伝 下』
1901大阪商品陳列所編『府立大阪商品陳列所十年紀要』
1903織田信徳『余興動物園集容動物目録及解説』
1903大阪府編『大阪府誌 4 編 財政 教育 衛生 慈善 警察 土木並交通機関』
1909岡島松次郎「博物場の移転」(『大阪市政の将来』同志協会,7~8頁)
1912『大阪市統計書 明治43年〔第10回〕』
1913府立大阪博物場編『明治四拾五年大正元年各展覧会出陳目録 全』
1914府立大阪博物場編『大正二年各展覧会出陳目録 全』
1915府立大阪博物場編『大正三年各展覧会出陳目録 全』
1915a府立大阪博物場編『府立大阪博物場所蔵品目録 第1巻』
1915b府立大阪博物場編『府立大阪博物場所蔵品目録 第2巻』
〓府立大阪博物場編『大正三年二月 御大礼資料展覧会出品』
1916文部省編『大正五年十二月 常置教育的観覧施設状況』(伊藤寿朗監修『博物館基本文献集 第10巻』大空社,1991復刻刊行)
1917a大阪府?「落成記念展覧会職制及規則」(通商彙報 (11))
1917b大阪府?「落成記念展覧会の成績」(通商彙報 (12))
1918大阪府立商品陳列所編『大阪府立商品陳列所落成記念展覧会報告』
1919府立大阪博物場編『府立大阪博物場所蔵古銭貨章牌類目録』(虎僊楼商店)
1920大阪府立商品陳列所編『回顧三十年』(大阪府立商品陳列所創立三十周年記念協賛会)
1922井上正雄「大阪府立博物場」(『大阪府全志 巻之2』大阪府全志発行所,291~294頁)
1927年大阪府立商品陳列所編『最近十年間の大阪府立商品陳列所 自大正六年度至昭和元年度』
1927小原光雲『四季の盛花と瓶華』
1929「大阪府立博物館の虫干」(『博物館研究』第2巻第11号,14頁)
1929?『府立大阪博物場所蔵品目録』
1929『入清日記その他』(天野遺著)
1930「大阪府博物館利用問題」(『博物館研究』第3巻第3号,12頁)
1933『明治大正大阪市史 第1巻 概説篇』日本評論社,「博物場」(668~675頁),1966復刻
1933『明治大正大阪市史 第6巻 法令篇』日本評論社,「大阪博物場概則」(455~461頁),1966復刻
1940大阪市東区役所編『東区史 第2巻 行政編』,「公園」(1047~1048頁),1982復刻
1941大阪市東区役所編『東区史 第4巻 文化篇』,「府立大阪博物場の美術館」(554~560頁),1982復刻
1942大阪市東区役所編『東区史 第1巻 総説篇』,「大阪博物場」(656~662頁),1982復刻
1970大阪市立博物館「第85回特別展 ルーツ・日本の博物館―物産会から博覧会へ―」〈展覧目録〉第82号
1970「大阪府立商品陳列所の創立」(大阪府立貿易館編『八十年のあゆみ』,41~82頁)
1971大阪府教育委員会編『大阪府教育百年史 第2巻 史料編』,「博物場設置の件」ほか(504~513頁)
1973大阪府教育委員会編『大阪府教育百年史 第1巻 概説編』,「近代的社会教育施設の成立」(888~894頁)
1973望月信成「芸術史的検討」(『大阪の文化財』〈毎日放送文化双書〉3,毎日放送)
1978牧村史陽「大阪府立博物場の想い出」(『大阪春秋』第6巻第3号,42~43頁)
1979a埜上衛「府立大阪博物場の考察(1)」(『近畿大学短大論集』11-2,〓~〓頁)
1979b埜上衛「府立大阪博物場の考察(2)」(『近畿大学短大論集』12-1,〓~〓頁)
1982梶山彦太郎「木村蒹葭堂蒐集と推定される貝類標本について」(『大阪市立自然史博物館収蔵資料目録 14 木村蒹葭堂貝石標本』,19~22頁) 
1982埜上衛「府立大阪博物場の動物檻」(『なきごえ』200号,〓~〓頁)
1983千地万造「大阪の博物館いまむかし」(千地編『大阪府の博物館』中央公論美術出版,164~170頁)
1985大阪市天王寺動物園『大阪市天王寺動物園70年史』
1986『大坂城惣構・西町奉行所跡発掘調査概要(大阪府教育委員会)
1988大阪府編『大阪府立貿易館のあゆみ』
1989椎名仙卓「博物館事始め(41)公立大阪博物場と類似施設の合併」(『博物館研究』24-9(256),20~21頁)
1991『新修大阪市史 第5巻』(「新しい施設と名所」,861~862頁)
1991大阪府教育委員会編『「府立大阪博物場」旧蔵美術工芸品図版目録』
1995橋爪紳也「「文化の楽園」を創った鉄腕―天野皎」(橋爪著『にぎわいを造る 近代日本の空間プランナーたち』(長谷工総合研究所)
1998大阪府教育委員会編『府立大阪博物場旧蔵貨幣図録 第1冊』
2001金山喜昭『日本の博物館史』(慶友社)                          
2003奥富利幸「大阪博物場能舞台―初期博覧会場の演能場」(『2003年度大会(東海) 日本建築学会大会学術講演梗概集 F-2分冊 建築歴史・意匠』,655~656頁)
2003向井正博「大阪府の文化行政と博物館」(『市政研究』141号,大阪市政調査会,26~35頁)
2007『編纂所だより』28
2008大阪歴史博物館編『特別展 なにわ人物誌 没後百年 最後の粋人 平瀬露香』[展示図録]
2008奥富利幸「明治初期の博覧会における能楽場と貴賓来場との関係について」(『日本建築学会計画系論文集』第73巻第623号,213~219頁)
2009後々田寿徳「大阪博物場―「楽園」の盛衰」(『東北芸術工科大学紀要』16)
2018加藤俊吾「大阪は博物館先進地!?―博物学と博物館の歴史」(栄原永遠男編『館長と学ぼう 大阪の新しい歴史Ⅱ』(東方出版)

2023年3月2日 森之宮講演会の告知

◆というのを、博学連携講演会としてやります。昨年、わたしが企画した住吉南部でやったが、今度はN先生が森之宮で企画したもの。

2024年1月28日 文化財専門職説明会が開催されます

◆昨年同様、同志社大学です。参加予定。

服部住吉神社

◆最後、服部住吉神社。ここには、いま実習展でやっている大阪博物場に あった能舞台がある。大阪最古なんだとか。社務所に声をかけて能舞台を見る。脇に棟札がある。3枚あり、舞台そのもの以外に、あと2つ、それぞれ棟上げするものに対応して、棟札が掲げられたよう。
◆博物館実習の履修生が訪れ、写真を撮ってきてくれ、それをパネルに使っている。が、棟札には注意しなかったようだ。棟札によると、棟梁は京大工だったらしい(パネルの文言を修正しないといけない・・・)。

今西家住宅

◆豊中市のホームページから。

◆寿永2年(1183年)豊中市の桜井谷・原田・小曽根・服部・穂積の一帯に広がる摂関家の荘園「垂水西牧(たるみにしまき)」が奈良春日社に寄進されたのを契機に、社家の中から現地管理をおこなう目代(荘官)として、また南郷春日神社の祭祀を司るため下向した今西氏の屋敷です。
 現在も今西氏が居住する屋敷地は、かつて外堀をめぐらした方2町(約216m四方)の範囲があったとされ、その中央に南北1町(108m)、東西半町(54m)の居宅を構えるものです。発掘調査でも、その堀跡などの遺構が各所で確認されています。
 現在、屋敷地には宝永8年(1711年)建築の主屋、延享3年(1746年)に奈良春日社の若宮社殿を移築した南郷春日神社本殿があり、伝来する膨大な中世文書からも当時の様子が総合的に復元できる貴重な史跡として国の指定を受けています。

◆800年以上住み続け、いまも居住している、すごい家ですね。こんなの、全国にどのくらいあるのだろうか。

豊中市立郷土資料館

◆2022年にできたのだとか。転用で、前は「豊中市立少年文化館」だった もののよう。マチカネワ ニに始まり、中世史・近世史・近代・戦時中・戦後、1階の面積だけではコンパクトなものにならざるをえないが、ひととおりふれられている。建物があればできるというものではなく、むろん展示設計・実施の予算付けがともなわないと展示施設はできない。とにかく、こうして豊中市に歴史系の展示施設ができたことを喜びたい。
◆榎坂郷、古代の原型はどうだったんですかね。なんとなく囲めるようにも思うが・・・。

鉢塚の横穴式石室

◆3度目くらいかな。この石室、やっぱすごいわ。玄室床面の面積をちゃんと比較しないといけませ んね。赤坂天王山と同規模なんだ。
◆これなんぞ、大和での天王山式とか石舞台式と同じようにはいかない。段数からすると、天王山以前になってしまいそうだが、天王山式くらいに位置付けるのが適用なんでしょうかね。あるいは羨道片面のあり方からすると、石舞台式まで下げるべきなのかもしれない。

再整備された池田市茶臼山古墳

◆前に行った時は、再整備前。宅地開発に対し、発掘調査で判明した60mの前方後円墳の保存運動 により、公園として残された。2015・16年に、再整備に向けて、墳丘部の確認調査が行われたらしい。その報告を見ないといけませんね。それにもとづき再整備され、看板もきれいになっています。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
61
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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