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根来寺発掘調査報告書に対する疑問(1)

◆8月19日に、例の一乗閣移転候補地の発掘調査報告書についての検討会をもった。われわれは「城郭的性格をもつ」bef1775c.jpgと言い続けてきたが、フツーの子院で残りも悪いと移転を強行しようとしている。文化財保護審議会での反対意見も押し切り、岩出市の保存管理計画策定の会議にゲタを預け、なんとか言いくるめて是が非でも進めようとしている。その基本的方向は既にたぶん決着済みなんだろうが、先生方はどのように言い含められたかは知らないが、このままというわけにはいかない。
◆既に指摘があるものをまとめているに過ぎないが、自分なりにまとめて、質問状を作成し、大阪歴史学会として、和歌山県ならびに、このまま移転仕方なしという方向に同意するセンセー方(原子力村と同じ)に問いたいと思う。
◆まず1枚目。丘陵頂部。考古のセンセー方や同業のみなさんは、文章より図ですよね。できるだけパッと見てわかるものを、と。どうですか。民間なら、あるいは公共工事他部局なら、残りはあんまりよくないようでも、遺物も出てくるし、普通は開発区域を全面調査必要と指示するんではないだろうか。もっとも残りが悪いかどうかも怪しい。たしかに斜面部や平場でなく丘陵頂部ですから、普通でも土は流出気味で表面の礎石とかは残らないだろうが、言うほどにパイロット事業等での改変はないだろう。和歌山県の判断は「丘陵頂部には遺構は一切確認できない」というもの。が、地山の高低差は「子院間の段差の名残」と認める・・・。それ、フツー「遺構」というんですけど。考古学には素人らしい(層位図の緑はすべて現代の整地土とするが、そんなもの信じられません)。
 

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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