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人を幸せにする人になろう

箸墓はたぶん4段でいい

◆前方部の側面には段がないとされていたが、寺澤さんは2段に復元、わたしも最下段はあるとする図を示したこと2a1b9c8f.JPGがある(右図)(以下、上から仮に上段・中段・下段・最下段としておこう)。前にも書いたが、側面にテラスがあることそのものは、南側の道路に立てば見える。それと、西求女とか備前車塚にあることも考慮していた。しかしカシコーケンのレーザーで、1面のみならず、ほかにも前面のテラス面が側面にまわってくることが明らかになる。それをふまえて、現地で確認することを最大の目的とした。
◆カシコーケンのHPで赤色立体図が公表されていたが、今尾さんに20日当日の資料を作成いただいたのだが、そこで、HPで赤色立体図に段築復元を記入したものも、最新の資料では公表されていることを知る。それでは前方部は3段に復元されていた。
◆観察の結果、まず上2面のテラスは、上のものがもっとも明瞭で、下のものはとぎれがちだが、南側面でもほぼ通るとみてよいと、道昭さんや、菊地さんや犬木さんと話をする。実に微妙な傾斜の変化があり、やや傾斜が緩くなり、テラス残存部肩部の稜のようなものがたどれる。これで、上段と中段は画される。ここまではカシコーケンも同じ。問caed65e7.JPG題はその下が1段なのか、2段に分かれるのかという点。この部分、墳裾まではまだかなりの高さがある。1段だとすると、上段および中段に対し、斜面長の長い下段となる。
◆さっきの下位のテラスだって視認はようやくというところもあり、まして改変を受けているその下のところで、テラスがあったかどうかは、なかなか確実に言えるところは少ない。そのなかで、前方部前面では、乱れはあるのだが、下段があって、その下にテラス面が通るとみた。そして、これに相当する側面のテラスは既に消失した範囲も多いと思われるが、前方部の西北隅部とか、南くびれ部とか、今回立ち入りが許された巡回路となっている幅の狭い通路のなかに、もともとテラス面だった部位に相当するものがあるように思われる。
◆右の写真の南側面でいえば、見えてる斜面の途中に下段と中段の間のテラスがあるようになんとか見え、足下あたりが最下段と下段の間のテラス位置に相当するのではないか、ということです。
◆そして箸墓は、後円部については、径が120歩・100歩・80歩・60歩というように、ほぼ同等の土段を重ねているわけだが、そういう均等なあり方から考えても、前方部についても、ここまで見てきたような現地での読み取りをあわせ、もう1面テラスがあって下半分が2分され、こっちもほぼ均等な4段としている、と考えるのが整合性が高いと考えます。
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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
61
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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