人を幸せにする人になろう

2021年5月5日、大歴考古部会

◆唐古鍵と池上曽根の準備報告を聞く。冒頭に説明があったのかもしれないが、6月大会で何をめざすのか、何を見直したいのか、ねらいと課題を明確にしておく必要があるだろう。
◆拠点集落といわれるものが、内部に複数の基礎単位があるにせよ、それを囲む環濠(土塁の話は出なかったが)ができ、それが全周しないにせよ(それが明らかであるわけでもない)、外からは、ひとつの大型集落と見える景観を生み出していたに違いない。内部の単位があれ、集住し共通の利害に対処することが、他集団に対し、自立や優位性を得る手段と意識されていたに違いない。やがては、基礎単位の居住域を別にしながらも、ひとつの集団として、まとまりを維持し強化する力が働き、空間利用の変化も生じてくるだろう。その進展は個々の拠点集落で異なるかもしれないが、当然に他の拠点集落のあり方も意識され、シンボル的な構築物や祭祀もハデになっていくに違いない。
◆メソポタミア都市国家も、都市の神を祭る神殿を発達させていく。そういう統合意識は、弥生の拠点集落でも生まれているだろう。池上曽根の大型建物や井戸は、まさにそういうものですよね。そして、加美墓のような集団墓から独立した大型の王族墓も、わかっていないだけで、畿内の拠点集落ではそれぞれ備わっているだろう。
◆そして藤田さんの説く唐古の特筆すべき点は、やはり説得性がある。唐古はそんなにたいしたことのない集落とは思えない。銅鐸鋳造ひとつとってみても、中期末・後期初頭の工房しかわかっていないにせよ、そこで見つかっている鋳型からうかがえる生産規模は、畿内のなかで傑出したものであるだろう。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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