人を幸せにする人になろう

やっぱり手測り

◆むろんお金があれば、伐採など地表条件をよくして、空中・地上レーザーをやってもらうに越したことはない。ただしそれでも、考古 屋としては納品データを調整する必要はある。
◆で、信太貝吹山をやっていて、2001年の業者委託の測量図のイメージより、実際に測ってみると、きれいに墳丘が残っている印象を受ける。2つをならべてみます。思いのほか、業者委託の図も、ある程度の細かさで取っているのかもしれませんね。等高線の様相も大局であまり変わらないようにも見えるので。とはいえ、測点がそれなりの密度であったとしても、レーザーでの測点数に比べればはるかに少なく、ソフト上で限られた測点から図化すると、やはりこうした図になる。そこは、昔ながらではあれ、25㎝ごとに実際の等高線をそれなりの間隔で追いかけ、現地でつないだ図の方が、絶対的に正確なわけだ。
◆それとやはり地形点を入れる意味は大きいね。墳丘面はどこまで残っているのか、一目瞭然だ。
◆前に測量業者さんと話をしていると、やはり測量行為は同じであっても、われわれの墳丘測量のような測量は、いまの業者はまったくしないということを理解する。レーザーで無数にやられると、表面把握度は負ける。が、昔の単点レーザー測距儀の時代でいえば、造山なみに30㎝とか50㎝間隔で膨大な点を拾っていくのは別にして、限られた測点で図化して「はいできあがり」では、考古学では使いものにならないということです。世の中には無数に、こうした業者委託図があり、金を落としたが、墳丘はとらえられていないものが多い。そこは、高槻市が今城塚の整備にあたり、まずは自分らで測量図を作成したのは、やはり偉かったというべきだろう。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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