人を幸せにする人になろう
- 日々の雑多な感想や記録を書き留めていくことにします―2008年6月~―
敦賀
◆にいます。
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金関恕先生
◆金関先生がお亡くなりになった。90歳という。昭和ヒトケタでも前半代。金関先生の授業、あまり出なかったが、ある時。これは前にも書いたと思います。「270年から280年の頃(正確ではありません)、箸墓古墳の墓坑を埋める最後の土がかぶせられた時、古墳時代の鐘が高らかに鳴ったのであります」、と。そんなフレーズを覚えています。
◆後藤守一の『漢式鏡』の資料が天理大学にあると聞き及び、拓本でしかわからない三角縁神獣鏡があって、小さな粗い印刷の挿図なので、元資料を見たいと、先生に手紙を書いたことがある。が、未整理であるらしく、先輩を通じて、見てもらうことはできないと返事をいただいた。これらは大学院生時代だと思う。
◆が、面識はなく、先生とお話ししたのは、もっとずっとあと。2008年弥生博問題の時。2008年5月17日のシンポジウム《21世紀の博物館と考古学~文化政策の始点から》、もひとつ池上曽根現地でのアピールのイベントもあったような、そして2009年1月25日の池上曽根史跡公園協会歴史フォーラムでご一緒した。何回かに分かれてしゃべり、最後、光谷さんの時に、講演後にまとめて討論があった。その控室でのこと。当時、庄内式がさかのぼる、という情勢に、いままで組み立てていたものを、どう組み直せばよいか、と考えていたのだろう。「庄内がさかのぼりそうなんですよね、困った」、金関先生「どう困るんですか」。これを鮮明に覚えている。
◆現在の資料で話を組み立てていく、それに固執してしまったらいけません。いまある資料により整序していく、そのなかにある確かなものに立脚して考えている、年代のように不確かなところもあれ、全体としての整合性を取る。ぜんぶが覆ることではない。考えていた年代観とやや異なることに戸惑うが、それにもとづき、ではどのように改めるところは改めて、事実に近づくか、そんな試行錯誤の時期でした。「なぜ困るんですか」ということにどう答えたかはわからない。まだまだ2世紀をちゃんと考えていなかったので、十分な答えはできず、戸惑いを表明しただけだったのだろう。
◆『考古学は謎解きだ』の本はとても面白かったです、先生。あんな文章を書きたい、と思いました。もちろん、あの語り口の魅力はみなさんご承知の通り。ユーモアにあふれた方でした。
◆後藤守一の『漢式鏡』の資料が天理大学にあると聞き及び、拓本でしかわからない三角縁神獣鏡があって、小さな粗い印刷の挿図なので、元資料を見たいと、先生に手紙を書いたことがある。が、未整理であるらしく、先輩を通じて、見てもらうことはできないと返事をいただいた。これらは大学院生時代だと思う。
◆が、面識はなく、先生とお話ししたのは、もっとずっとあと。2008年弥生博問題の時。2008年5月17日のシンポジウム《21世紀の博物館と考古学~文化政策の始点から》、もひとつ池上曽根現地でのアピールのイベントもあったような、そして2009年1月25日の池上曽根史跡公園協会歴史フォーラムでご一緒した。何回かに分かれてしゃべり、最後、光谷さんの時に、講演後にまとめて討論があった。その控室でのこと。当時、庄内式がさかのぼる、という情勢に、いままで組み立てていたものを、どう組み直せばよいか、と考えていたのだろう。「庄内がさかのぼりそうなんですよね、困った」、金関先生「どう困るんですか」。これを鮮明に覚えている。
◆現在の資料で話を組み立てていく、それに固執してしまったらいけません。いまある資料により整序していく、そのなかにある確かなものに立脚して考えている、年代のように不確かなところもあれ、全体としての整合性を取る。ぜんぶが覆ることではない。考えていた年代観とやや異なることに戸惑うが、それにもとづき、ではどのように改めるところは改めて、事実に近づくか、そんな試行錯誤の時期でした。「なぜ困るんですか」ということにどう答えたかはわからない。まだまだ2世紀をちゃんと考えていなかったので、十分な答えはできず、戸惑いを表明しただけだったのだろう。
◆『考古学は謎解きだ』の本はとても面白かったです、先生。あんな文章を書きたい、と思いました。もちろん、あの語り口の魅力はみなさんご承知の通り。ユーモアにあふれた方でした。
2018年3月28日(水)
◆『市大日本史』の書評を今日やれば、おそらく8割方は書け、あとは
勢いでなんとかなるところま でいけるだろう。が、しかし、今日は研究科の庶務引継ぎ資料の作成、大学史展示の空中写真の打ち出し、大歴の仕事、など、おそらくそんなんで終わっていくでしょう。
【追記】理・画像処理室に行き、地図・写真10点、A1プリントをしに行くが、担当係長がぜんぶやってくれる、とのこと。ありがたや。昔風の国の機関でいう技官の方。昨日は工作センターで、ヘリウム液化機の展示用設置台の完成したものを見せていただいた(写真)。こうしたみなさんに理とか工の学生らは助けられて実験装置を作り、またポスター発表用のプリントなどをしている。
【追記】理・画像処理室に行き、地図・写真10点、A1プリントをしに行くが、担当係長がぜんぶやってくれる、とのこと。ありがたや。昔風の国の機関でいう技官の方。昨日は工作センターで、ヘリウム液化機の展示用設置台の完成したものを見せていただいた(写真)。こうしたみなさんに理とか工の学生らは助けられて実験装置を作り、またポスター発表用のプリントなどをしている。
筆記テスト
◆このあいだ、入試室の人間が教授会にやってきて、入試がこうなるとの
説明と意見交換があっ た。まず、なんのための共通テストの改革なのか、どこをどう改善するというのが明確なのだろうか。
◆そもそも学力をどう測るか以前に、学力低下をどう把握し、対策を打っていくか、の方が重要だろう。それが根本で、技術的な改善としての共通テストの改良であるべき。
◆で、大学入試の判定には、(1)高校の内申、(2)共通テスト、(3)個別テスト、の3種類があるわけで、それぞれの役割があるはずだ。(1)高校の内申をできるだけ客観的な絶対評価とする。これで一発勝負でなく高校までの基礎学力をほぼ把握できるはず。(2)はそれとともに実際の学力を共通で測るもの。そして(3)最終的には、なんとかポリシーとかいう建前をもとに、個別大学が最終的な試験を課すわけです。(2)におそるべき労力をかけて、みなが疲弊することをやることに、どれほどの効果があるのか。
◆そもそも学力をどう測るか以前に、学力低下をどう把握し、対策を打っていくか、の方が重要だろう。それが根本で、技術的な改善としての共通テストの改良であるべき。
◆で、大学入試の判定には、(1)高校の内申、(2)共通テスト、(3)個別テスト、の3種類があるわけで、それぞれの役割があるはずだ。(1)高校の内申をできるだけ客観的な絶対評価とする。これで一発勝負でなく高校までの基礎学力をほぼ把握できるはず。(2)はそれとともに実際の学力を共通で測るもの。そして(3)最終的には、なんとかポリシーとかいう建前をもとに、個別大学が最終的な試験を課すわけです。(2)におそるべき労力をかけて、みなが疲弊することをやることに、どれほどの効果があるのか。
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プロフィール
HN:
雲楽
年齢:
61
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。