人を幸せにする人になろう

市大日本史学会大会より

◆吉田さんの講演。「全体史」という言葉が印象的。そうですよね。むろん対象として取り上げる のはある部分なんだが、しかしそれにかかわる全体像を把握したいと。生産の局面、流通の局面、消費の局面。全事象をやっていたら、1人の研究者が一生かかるんだろうが、そこは、しかし自分がまずやるにしても、まず流通を資料に即して明らかにしつつ、なんていうのか、その部分でも深めていくこともできるのだろうが、知りたいのは全体で、一方で、生産や消費面をつかみ、おおよその骨組みをつかみたいんだ、そのように受け取った。むろん1人でやるのでなく、科研などを取り分担して全体像を把握するということも、その先でありうる。
◆そしてまた、そのテーマ、薪炭、のもつ近世江戸という大消費地のなかでのエネルギー問題と捉え、おそらく大きな意味をもっていたはずだと見込み、またそのことを現代の問題にもつながる課題として位置付ける、と。電気とか、ガソリンとか・・・。
◆まあ、とにかく貪欲さを学ぶ。自分に置き換えれば、古墳時代のある部分をやっているとして、あらゆることは同質にはやれないにしても、いろんな研究があり、そういうことは求めれば知ることができるのであり、貪欲に吸収して自分としての全体的な理解を進めたい、と。そのなかで、どうしても不足がある部分があると思ったところに、自分が直接向かうところも見えてくるんだろう。エネルギー問題とか、そういう波及的な意味づけは確かにあるだろうし、歴史学をやる意味もそういうところにあるのかもしれない。けど、どっちかというと、そんなことよりも、研究を推進するエネルギーは個人の興味関心、その時に、出発点となる熱意というか気迫というのか、そこを最後に問うていたように思う。淡白ちゃうか、と。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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