人を幸せにする人になろう

2王並立論つづき

◆まあ、くやしいし、いろいろ考えるわけです。レキハクの研究報告は、2王並立再論でもいいかな、とか。で、いろいろ発想というか、証拠に使えるかもしれない手段をいくつか思いついたりも。でも、ひとつは、前期古墳において、後円部の頂上に、1人埋葬の例もあるが、かなり副葬埋葬が普遍的にあり、そこには性別はともかく、同格の埋葬施設が、2つとか3つとか平気にあって、そういうことから首長権の分掌が言われていて、キョウダイ関係の宗教的・呪術的首長と軍事的・政治的首長がいる、ということは受け止め方とかニュアンスに差はあれ、近年ではかなり認められてきた考え方だと理解しています。
◆そうすると、そういう倭の社会のなかで、王権だって分掌的であることはありうるわけです。中国でも春秋だったか、そういう体制のところがあったはずで、が戦国期を経て、父系が強くなると。一方で、高句麗とか新羅も?、やっぱりそういう政祭2分があるわけです。
◆その上に、オオヤマト6墳では、明らかに墳丘を作り分けた2系列があると。こうした前代以来の伝統や東アジアの類似例があっても、蓋然性すら認めてくれないんですかね。オレにいわせれば、みなさんの方が万世一系にとらわれてるんとちゃいますか?。
◆オオササギとか、イザホワケとか、オレが持ち出すことに対する反発というのはあるのでしょうね。それはわかる。それを持ち出さずとも、考古学の世界で論じよということもわかるし、そのなかで頭を絞ることは大事だろう。もたれかかっているつもりはないが、もたれかかった議論をしていると思った瞬間、読むことをやめるのだろうし、文献によっている部分を取り除いて、考古学の議論の部分を追っていこうといった人はいないんでしょうね。まあいい。もうひとつの問題もあるので、再論してみようかと。
◆ちなみにこの論文は英訳されて公表されていて、こないだその担当から、ケンブリッジの考古学の文献リストに上がっている、と教えてもらった。dual kingshipsなんとか、だったかな。またバカにされるかもしれません。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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