人を幸せにする人になろう
- 日々の雑多な感想や記録を書き留めていくことにします―2008年6月~―
日本の遺跡保護行政
◆なんとちゃんとしているのでしょうか。そして、活用なども進んでいる。上からという批判もあるが、それは遺跡保護だけではない。西欧的な市民の権利や意識を長年育んできた社会と、明治に導入され大正デモクラシーを経て、戦後にようやく本格化した日本との差があるのは当然(が保護の点では上回っている)。行政が必要な政策を定着させるために上から導入していくというのも、日本では必要なことだったのであり、基盤整備はできてきたわけで、いま各地で動いているように、市民が参加して整備計画に携わったり、日常管理にあたったりというのは、その上に育っていけばいいのである。
◆坂井さんの報告に対する杉本さんコメントは実によかった。まとまった活字にして欲しい。ちゃんとメモを取れていないが、覚えている限りでは、記録保存の定着はいいことなのだが、それによって遺跡を壊し続けていることへの意識が希薄になっているのではないか、というのがひとつあった。これ、九大移転地の時に岡村さんが言っていたのを思い出す。システムとしての定着は日本の行政のいいところではあるのだが、処理するだけでいいのか、極端に言えば、すべて残せないのか、といった構えで臨むくらいの心意気が必要なのではないか、ということだろう。上は極端で、現実的には、こんなん壊してええのか、という思案がないということの危機感を指摘したものと理解する。で、現実そうなわけで、よっぽどでないと残せていないということ。意識を変える必要があると。相当の覚悟が担当者に必要だという言葉も重い。
◆これも市民の意識などにも通じますね。コンクリートから人へだったか、これからは文化だとか、人づくり、意識づくり、街づくり、そういうものに対し、オカミがきめたことに唯々諾々従うのでなく、それぞれの地域でコミュニティで、こうあるべきなんとちゃう、大事なんちゃう、ということを(原発反対もまったく同じ)、人々がそれぞれ考えを言う、それでこの社会を作っていく、ということが求められている。政策的にも街づくりが打ち出されている中で、遺跡は開発に邪魔なだけな存在という考え方ももはや古く、文化財担当者は、もっと堂々と文化財のもつ価値を主張し、政策決定の欠かせぬファクターとして食い込んでいく(活用の話であれ壊す話であれ)、そういう下地ができつつある社会へと進んできているんではないか、ということでもあると思う。
◆坂井さんの報告に対する杉本さんコメントは実によかった。まとまった活字にして欲しい。ちゃんとメモを取れていないが、覚えている限りでは、記録保存の定着はいいことなのだが、それによって遺跡を壊し続けていることへの意識が希薄になっているのではないか、というのがひとつあった。これ、九大移転地の時に岡村さんが言っていたのを思い出す。システムとしての定着は日本の行政のいいところではあるのだが、処理するだけでいいのか、極端に言えば、すべて残せないのか、といった構えで臨むくらいの心意気が必要なのではないか、ということだろう。上は極端で、現実的には、こんなん壊してええのか、という思案がないということの危機感を指摘したものと理解する。で、現実そうなわけで、よっぽどでないと残せていないということ。意識を変える必要があると。相当の覚悟が担当者に必要だという言葉も重い。
◆これも市民の意識などにも通じますね。コンクリートから人へだったか、これからは文化だとか、人づくり、意識づくり、街づくり、そういうものに対し、オカミがきめたことに唯々諾々従うのでなく、それぞれの地域でコミュニティで、こうあるべきなんとちゃう、大事なんちゃう、ということを(原発反対もまったく同じ)、人々がそれぞれ考えを言う、それでこの社会を作っていく、ということが求められている。政策的にも街づくりが打ち出されている中で、遺跡は開発に邪魔なだけな存在という考え方ももはや古く、文化財担当者は、もっと堂々と文化財のもつ価値を主張し、政策決定の欠かせぬファクターとして食い込んでいく(活用の話であれ壊す話であれ)、そういう下地ができつつある社会へと進んできているんではないか、ということでもあると思う。
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プロフィール
HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。