人を幸せにする人になろう

墳丘裾の保護と立木

◆まず立木。蛭子山のように木を残し、だが見通せるように間伐し、草刈りをする。好ましく思っている。一方で、ぜんぶ切ってしまうところも少なくない。昼飯でもぜんぶ切ってあるそうだ。確かに根は墳丘を痛めるものではあるが、一方で今日においては貴重な緑地であることもある。どっちが正しいということもなく、ケースバイケースか。
◆木を残すにしても、林相にもよろうが、巨木だけだと下の見晴らしはいいが、遺構への影響は大きい。なかなかどうするのがイイのか、よくわからん。
◆墳裾。こないだの宮内庁懇談会で、実施済みの百舌鳥御廟山を見に行かねばならないが、フトン籠を置き、それを基礎に植生土嚢をつみあげて、浸食された墳丘下段断面を保護するのだそうだ。今城塚もそうですね。水濠がある場合はとくにそうだろうが、大きいものではおおむねスタンダードになりつつあるか。きれいな斜面を作り上げ芝を貼ることなく、土嚢で斜面を作りだし、適当な草が生えて自然な感じになるんだろう。
◆宮内庁での護岸工事工法の変遷、史跡整備における手法の変遷、そういうものを調べてみたいものだ。水濠のある大規模な古墳整備なんて、そう多くはないだろう。どうすればいいか、いろいろと変転を経て、いま植生土嚢を積み上げる手法に落ち着きつつあるように感じる。経費にもよるんだろうし。さて、下段が削り込まれた網野銚子山ではどうするか、だな。

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雲楽
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男性
誕生日:
1964/03/22
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大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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