人を幸せにする人になろう

新産業創生研究

◆科研がないので、あれこれ小さな研究に申請しているが、学内の新産業創生研究に応募して、数日前に採択通知が来た。1件200万くれるはずだが、今回は、応募が多く、競争率は高いと聞いてはいたが、採択されたのはよいが、1/3。65万だ。
◆これは、橋本の測量業者共和さんに(高松塚もやっている。共和さんの名前が出ないと社長はなげいていた。わたしもサンケイの記事が出るときに、ぜったい(株)共和の協力で、と書いてくれと注文をつけるべきだった・・・)、いくつか測量などをしてもらい、レーザースキャンの有効性を示すと言うことを目的としている。ひとつは横穴式石室。横穴式石室は、稜線の書き方など、図のタッチは個別に異なり、なかなか同列では比較が難しい。レーザースキャンでデータをとって、陰影処理をしてやれば、ほんとうに写真のような画像ができあがる。線描きもそこから起こせる。ともかくも、レーザースキャンの陰影画像による、横穴式石室の比較研究が、これからやるべきことだろうと思っている。
◆で、どこをやるか、きっっかけとなったのは、桜井市がやった赤阪天王山の画像で、これは桜井の橋本さんにも聞いていたし、共和さんが見せてくれた。で、やっぱり横穴式石室の大きいのは、圧倒的に奈良県なのだ。で奈良でやってもいいのだが、大阪をアピールせなあかんし、八尾の愛宕塚か、オーコの横口式石槨などが候補となる。
◆もうひとつは大阪城の石垣。天下普請で、各大名が持ち場を決めて石垣を積み上げた。世界一の石垣の高さを誇る。高さ、急峻な壁面、そして水濠、やるとしてもこれまでなら写真測量だったろうが、これからはレーザースキャンであり、最適の対象だからだ。近世城郭の石垣はたいへん、図は基本だが、作るのがたいへんだし、とくに大阪城など、総面積は莫大。しかし積み方を研究するにしても、ひとまず現況を把握するにしても、図化作業は基本なのだが、そういうわけで簡単ではないし予算がかかるし、大阪城もほとんどなにもない(こないだ森岡さんに聞くと一部はあるらしい)。で、なけなしの予算で測れる面積は知れているだろうが、大阪市教委・天守閣と相談して、どこをやるか、これから相談していこう。
◆で、共和さんに相談に来てもらうことになった。この研究ではほかに、古市・百舌鳥古墳群の3Dと、いま橿原考古学研究所がやっているような遺物の計測とは異なる原理によるブツの計測方法についても挙げている。このネタはいま明らかにするわけにはいかないが、画期的な計測方法である。

この記事にコメントする

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

この記事へのトラックバック

この記事にトラックバックする:

プラグイン

カレンダー

08 2024/09 10
S M T W T F S
2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

カテゴリー

フリーエリア

最新コメント

最新トラックバック

プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

バーコード

ブログ内検索