人を幸せにする人になろう

田中琢さん(3)

◆そんなんで、仕事上、あまり接点はないままであった。佐原さんとは、廊下で顔をあわすと、「なんとかさんの論文、あれはどうなん」みたいな話を振ってこられ、しばらく話をしたりすることもあった。佐原さんも、途中で歴博に出られたが。
◆さて、田中さん、自分にとっては、けっこう憧れ?、でした。考古学とナショナリズムを論じたものや、文化財保護の話など、そういう田中さんしか書けない、今日的な問題意識のもとに書かれたものを読んでは、刺激を受けていた。勝手にシンパシーを抱いていたという面がある。むろん研究者なのだが、文化財行政官のスペシャリストでしたね。
◆かつての上司、考古第3室長のYさんの言葉を覚えている。「タクさんは、風呂に入っていても、奈文研のことを考えているような人だ」、と。
◆最後に。既に引退して考古学の本なども読まないんだろうという時期に、『倭人争乱』で書いていることを批判する文を書いている時、ちょこっと顔を思い浮かべたものです。
◆学問的な話をする機会があまりなかったのは残念です。もひとつ思い出した。確か三角縁の話で、「あんたら、研究組織の研究者でない市井の研究にあまりふれないが、そういう研究にも重要なものがあり、ちゃんと取り上げなあかんぞ」みたいなことを、ある時、言われたことがありました。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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