人を幸せにする人になろう

西都原2015年度(続)

◆再整備した100号墳?。発掘中の小型方墳101号墳。そしてメサホの外周溝の調査。昨年に続く265号墳の発掘。現在調査中の3箇所はいずれも実に面白かった。
◆101号は、5世紀前半段階のメサホ・オサホの時期に、ひとつ離れて前期以来の段丘縁辺のところに築かれた小方墳ながら埴輪をもつ。甲冑形、家形、蓋形など、立派。ところが、それが故意に壊され、周溝が埋められているんだとか。う~ん。半分納得。あとは、埴輪を接合して、打ち割られた具体像がわかればきわめて面白い。なぜ壊されたのか?、出過ぎた?。
◆メサホの外周溝は実に面白かった。およそ復元は可能になりつつあり、あとは171号との 取り付き、あるいは陸橋部が明らかになると、宮内庁管理地外での遺構表示が可能となる。写真はメサホの周堤である。実に美しい。だいたい導線からしてメサホ前方部を見ても、なかなかぐるりと西にまわり、オサホ側まで足をのばして見に行くことはないのではないか。かといって東側は、密に杉が生えていて見にくい。西側から見るような環境整備をしてやれば、柵越しにメサホ・オサホとも近づいて見ることができるわけである。そっち側を整備していこうというのは、実にいいことである。
◆265も、二重の周溝になることがほぼはっきりした。確かに松本塚とよく似た、土師ニサ ンザイか軽里大塚くらいのもの。去年、造り出しを掘っていたことはよく覚えているが、周囲の溝の調査はほとんど忘れていたが、これも俄然面白いですね。メサホ・オサホでドカンといくが、そこまででポシャッたものの、5世紀後半に再び前方後円墳が現れ、しかしそれも続かない。が一方で、前方後円墳でないが円墳や地下式横穴が現れてきて、甲冑ももつと。雄略期に軍事編制に取り込んでいくようなことか、な。

プラグイン

カレンダー

09 2024/10 11
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

カテゴリー

フリーエリア

最新コメント

最新トラックバック

プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

バーコード

ブログ内検索