人を幸せにする人になろう

谷先生は堺市博物館の学芸員だったんや

◆あしたの資料はできパワポを作っているところで眠くなる。寝よかと思い読むものを探す。選んだのが『堺市博物館報』第30号。そのなかで谷直樹先生が1980年開館した堺市博物館の学芸員で、準備段階に勤め、展示設計をやり、館の名前も命名したことを知る。そうやったんや。
◆大阪市博物館協会と大阪市立大学の包括提携がなされ、博学連携のWG、あるいは大阪城の魅力の会議で、今年度、急にご一緒する機会が増えていたが、先生のそうした経歴は知らなかった。博物館のことを考えるといっても、こっちと決定的に異なる経験をもっているわけだ。博物館を作る、どういうコンセプトで空間を区分し、テーマを配列し、何を置いていくか、そして、それまでにないシカケを作ったり、これはできあがった博物館に勤務するというのともまた異なる、たいへんだが実に重要な経験をしてはるわけだ。先生は、大倉記念館、宇和町民具館、そしていま館長をされている大阪市のくらしの今昔館と、その後も博物館作りにかかわっておられる。
◆いま水族館や動物園が工夫を重ねて入場者を増やしていることに学び、歴史系博物館を魅力あるものにどうしたらできるのか、それに関心をもって取り組んでいるという。くらしの今昔館は、電車の釣り広告などは高いので開き直って宣伝しないという。年間15万人を維持し、それが2009年度は18万人になったという。うちも博物館実習生を数名受け入れてもらっているが、オレは行ったことがない(今度行きます)。口コミがいちばんだ、と。「あそこ面白いで」と。そして常設展が大事だと。常設は作ってしまえばあまり顧みることなく、企画展がメインになってしまうがそうじゃないと。これは比較的大きな館における、話題の企画展で観客を動員して入館者を維持する姿勢への反論。が言いたいことはわかる。水族館や動物園に企画展はない。ベースである常設展示の工夫や、その空間を活かした体験学習など、まだまだやれることがある、ということのよう。

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雲楽
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1964/03/22
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大学教員
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兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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