人を幸せにする人になろう

2016年8月30日(火曜日)久津川車塚

◆昨夜来の雨は、けっこう溜まっていたと思うが、現場に到着する時点では、工藤さんが朝早くからポンプで水を抜いてくれており、ほとんどわからなかった。朝方はまだ雲も多かったが、だんだん晴れ間も広がる。少し前からアキツが飛ぶことに秋を感じてはいたが、今日の気温と風、それと17時前の暗さ(これは雲によるところが大きいのだろうが)に、「夏が終わった」と。
◆参加。城陽市担当者。自分。木下・山本(立命)。泉・田口(奈良大)。相馬(近大)。山本は午後参加なので、朝は自分を入れて5人(工藤さんも別現場)。なので、全員で谷間カコイラ埴輪集中部の、残る埴輪を取り上げつつ本来の葺石仕上がり完掘にいそしむ(写真上は12時段階、下は16時段階で、のち16:50分までやった。最終仕上がりの写真はまた後日)。
◆谷筋より後円部側で円礫がまとまっており、埴輪の据え付け面だった可能性がある。礫面 そのものは本来のままではないだろうが、礫面として遺存するのがこの部位。それを認識する直前に少し円礫をはずしたが、それでも谷筋より造り出し側ではほとんど遺存しない。囲いは谷筋に置いてほしいが、最終的な完掘状況からも、後円部側にやや平坦面を設けているように思われる。ほぼ埴輪はバラバラに散っているので、本来の据え位置そのものが後円部斜面寄りだったか確定はできないが。
◆昨日終盤(だから昼)に槽形埴輪が確認でき、写真を撮ろうと掃除していたが降雨のため、本日になる。出土状況の写真を撮り、そののち4ポイント石にシールを貼って座標を 出し、フォトスキャン用の写真撮影をしたのち、取り上げる。なお、出土した地点に80%の破片があったが、のち先端部の破片が上手から出土した。
◆このほか囲いの角部トゲが石の間にささっていた。ここの囲いは、屈曲部(やや丸みをもたせているとはいえ楕円ではない)にまたがって屈曲するトゲを造り出している。前により大きい角部の破片が出ているが(側面トゲ付き)、それと同じようなトゲ付近だけの破片だが、新たに出土した。こうした主要破片も座標を記録して取り上げている。で、本日、なお取れる石はないか最終点検をやり、浮いているような石 も残るが、これらはカミ合いからズッて上に乗っかっているものとして残しているもので、ほぼ完掘に至る。はずしたのが誤りだった石が0とはいえないが、ひとつふたつ程度かと思われ、ほぼ納得できる完掘である。少人数で集中してやり、相互に意見を出しつつ、慎重に作業を進めることができた。

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HN:
雲楽
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60
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男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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