人を幸せにする人になろう

まず考古学と考古学研究

◆考古学研究会の直後に書き留めたいと思ったことも、結局、すぐに書けていない。明日の授業の準備もあるが、風化する前にいくつかを書いておきたい。いまの日本の考古学研究を見直すということだが。
◆まず学問は誰しも自由に取り組めるもので、営みであり行為のこと。どんな職種の人がやったっていいい。研究機関の人も、行政の人も、調査機関の人も、博物館にいる人も、あるいはこうした職種でない人も、老若男女だれしも。プロアマをそれでメシを食っているかどうかとすると区分は可能だが、あまり本質的ではない。学問である以上、学問としての水準で評価すべきもの。
◆それとは別に職がある。研究機関に所属する者、埋文行政に携わる者、発掘調査に従事する者、博物館に勤務する者、それぞれ職があり、それでメシを食っている以上、職務に専念する必要がある。埋文行政に携わる者も、行政を行う上で、試掘確認や発掘を要するといった判断や、保存目的の調査や、史跡指定などを進める上で、考古学研究そのものにかかわり、考古学研究の成果にもとづき判断したりするわけである。むろん、遺跡を調査してその成果をまとめることは考古学研究そのものであり、職務そのものでもある。そして、個人的に論文を書くなどのことは、仕事に拘束される時間以外で、やることはまったく自由である。
◆大学人がずっと論文を書き続けているわけでなく、授業もせなあかんし、学内業務もあるし、学生の世話もするし、論文を書くことが研究の主要な部分としても、勤務時間内にどれだけやれるかは、程度問題だと思う。
◆で、考古学をやりたい人間がいろんな職場におり、みんな同志なのである。いがみあうことはないし、別のものと考える必要はない。学問は、職や性別や年齢に一切関係はない、自発的な人間の営為である。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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