人を幸せにする人になろう
- 日々の雑多な感想や記録を書き留めていくことにします―2008年6月~―
郷について
◆今日は3月4日の日曜日、あることをしに大学に来たのだが、昨日の研究会の後、ず~と、どうしたら郷が
領域といえるかを考えていて、やるべきことをほっぽって、郷のことをやっていた。
◆それで『福井県史』で重要な史料を見つけた。こんなんも、丹念に越前の東大寺領の論文を読めば書いてあるのかもしれないが、そんなことはとってもやってられん。『福井県史』の通史編には書いてないようだが・・・。誰か言及している論文をご存じの方は教えてください。
◆坂井郡の桑原荘と高串荘の立荘関係の文書で、前者は100町が「堀江郷地」とあるではないか、後者は「海部郷之地」とあるではないか。前者は野地なので高い土地(大伴宿禰麻呂が売却したときはわずか9町しか開墾できていなかった)、後者は低湿地のようだが、そうした東大寺領となるまで未開地で、人が住んでいないような場所だと思うが、そういうエリアだって、○○郷に区分されていることを示している。
◆大安寺領の、紀伊国海部郡木本郷葦原5町は使える史料だとはわかっていたが、あんまりほかに見あたらなかったので、『福井県史資料篇』をめくった甲斐がある。
◆もうひとつ、天平19年の法隆寺資財帳に、和泉国軽部郷の領地が書いてあり、そこに軽部池のことが出てくる。いまも軽部池6町分があり、それは天平期のものとみてほぼよい。これは近世和泉の郷復元の隅部にぴったり一致するのだ。軽部郷の水利のために溜め池を掘る。そのためには、軽部郷のもっとも高い側、つまり東南の境界部に接して溜め池を掘って下部に水を引くのが合理的。その3×2=6町分の軽部池は、きちんと「近世」軽部郷の隅に位置する。これこそ、奈良時代前葉にも、ここに郷境があったことを示すことに使えると思う。これ、昨日、思いついたもの。これきっと当たりですよ。
◆ひとつまえの和泉郡の地図のうち、軽部郷の部分の拡大を図示する。赤線(これはのちに和泉郡を2分し南郡ができた段階の郡界だが、むろん軽部郷と、八木郷や山直郷との郷界でもある)の屈曲部にあるのが軽部池。八木郷側1町分の池はあとづけである。ちなみに池の中に坪境の陸地を残していることも興味深い。
◆それで『福井県史』で重要な史料を見つけた。こんなんも、丹念に越前の東大寺領の論文を読めば書いてあるのかもしれないが、そんなことはとってもやってられん。『福井県史』の通史編には書いてないようだが・・・。誰か言及している論文をご存じの方は教えてください。
◆坂井郡の桑原荘と高串荘の立荘関係の文書で、前者は100町が「堀江郷地」とあるではないか、後者は「海部郷之地」とあるではないか。前者は野地なので高い土地(大伴宿禰麻呂が売却したときはわずか9町しか開墾できていなかった)、後者は低湿地のようだが、そうした東大寺領となるまで未開地で、人が住んでいないような場所だと思うが、そういうエリアだって、○○郷に区分されていることを示している。
◆大安寺領の、紀伊国海部郡木本郷葦原5町は使える史料だとはわかっていたが、あんまりほかに見あたらなかったので、『福井県史資料篇』をめくった甲斐がある。
◆もうひとつ、天平19年の法隆寺資財帳に、和泉国軽部郷の領地が書いてあり、そこに軽部池のことが出てくる。いまも軽部池6町分があり、それは天平期のものとみてほぼよい。これは近世和泉の郷復元の隅部にぴったり一致するのだ。軽部郷の水利のために溜め池を掘る。そのためには、軽部郷のもっとも高い側、つまり東南の境界部に接して溜め池を掘って下部に水を引くのが合理的。その3×2=6町分の軽部池は、きちんと「近世」軽部郷の隅に位置する。これこそ、奈良時代前葉にも、ここに郷境があったことを示すことに使えると思う。これ、昨日、思いついたもの。これきっと当たりですよ。
◆ひとつまえの和泉郡の地図のうち、軽部郷の部分の拡大を図示する。赤線(これはのちに和泉郡を2分し南郡ができた段階の郡界だが、むろん軽部郷と、八木郷や山直郷との郷界でもある)の屈曲部にあるのが軽部池。八木郷側1町分の池はあとづけである。ちなみに池の中に坪境の陸地を残していることも興味深い。
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プロフィール
HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。