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古市・百舌鳥古墳群の世界遺産推薦

◆あんまり調子もよくなく、あれもこれもテキパキというのは無理。ひとつ、ふたつと。
◆だいぶ片付いては来たが。まあ、のんびりと行こう。
◆今月末には古市・百舌鳥古墳群の世界遺産推薦が決まるらしいですね。以下、思文閣の本に書いた末尾の原稿です。校正で表現を変えたところもあると思うが、本が見つかりません。

 現治定にはこうした疑義が多く、特定の被葬者を冠する名称を避け、現地名等による古墳名を採用すべきことを森浩一は提起した。こうして「大仙古墳」の名称が定着してきた。それが世界遺産への推薦にむけて覆され、「仁徳天皇陵古墳」という名称が復活した。もちろん反対である。「いま宮内庁が仁徳天皇陵としている古墳」という意味で用いると説明されても、納得するわけにはいかない。もちろん世界遺産に反対するわけではなく、それにふさわしい文化遺産であると考えている。
 世界遺産に推薦するとなると、仁徳天皇陵として管理する宮内庁の合意が必要であり、やむをえないとの立場も理解できる。しかし、世界遺産とする価値付け、その真実性の根幹は、考古学研究にもとづく内容の整理や意義づけである。それは被葬者の固有名がなくとも変わらないはずである。しかし、構成資産名に「仁徳天皇陵古墳」とすることで、積み上げてきた努力は誤ったものに なる。学術的な価値付けをふまえ、現行管理者との調整というのが順序であろう。構成資産の名称について、学界側の考え方と宮内庁側の主張は容易に解決しないであろう。しかし、もっと熟慮と、徹底した議論を重ね、歩み寄れる合意形成を探る努力を切望する。

◆さてと。最低、「大仙古墳(現・仁徳天皇陵)」としないとアカンと思います。それを実現するにはどうすればよいか。まっとうな研究者であれば、アクションを起こさなければなりません。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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