人を幸せにする人になろう

大阪市を批判したが

◆それにしても、財団は、本来公共でやるべき調査を、事業量増に対応して職員増が図れないことから生み出された方式で、民間じゃなく行政の現業部門を担う公益法人であったはずである(大阪府は財団は民間だとして切り離しにかかっている)。理屈では、高度成長下の異常な開発時代に仕方なく生み出された組織で、低成長時代に入り、発掘調査事業量が落ち着けば、財団の役割は終わり、本来いるべき職員として定数表に定め、公務員とする、というのが筋ではある。だが、作ってしまった組織、そこには財団職員として採用した人間がおり、とてもできない、ということになる。
◆そこは直営や公立を維持してきたところは強い。こうした調査体制の形態差は、事業量の程度が規定してきた側面がある一方、どこでも直営でやってきた段階から、1970年代以降、増加する事業量に直面し、どう対処していくかという判断の時に、組織内にいた人間の考え方や頑張りに大きく左右されたわけである。給料が原因者(国など)から出ているとしても、身分は公務員として採用してきた(定数の問題をどうクリアしてきたのかは知らん)公立を選択してきたところは、定年退職をまって適正な規模に落ち着くまで計算ができる。だが、財団をかかえるところは、いまさら財団をやめるわけにはいかない。一方で、事業量がなく財団運営は厳しいし、一方で、活用が叫ばれ教育委員会機能の充実が求められ、ジレンマに陥っている。でも、改めて採用試験をやって(条件整備がいるのだろうが)、財団職員を公務員として再雇用しているところもあると聞く。そういう将来を見越した変革ができるかどうか、これもまた今いる職員の見識にかかっているわけだ。
◆あんまり批判ばっかりしていると、ではお前は何をしてくれるんか、と言われそうである。そんなことをブログに書くだけかと。そうかもしれない。だが、教育委員会の文化財所管部署は、文化財保護法がある以上なくなりはしないのです。やめるわけにはいかんのです。大学は、「学生院生が少ないね、ほかの大学でも考古学はあるし、あんたがいる間はしゃーないが、将来的にはナシ」、というのは普通です。だが行政は将来にわたっているのです。だから、あきらめることはできないし、よりよい仕事をしていかなくちゃいけない。そのためには、結局は中にいる人間が頑張らなけりゃ仕方がないんです。内輪もめをしているわけにはいかんのだ。考えが違うからといって反目しているわけにはいかんのだ。組織の機能を強め、継承していかなけりゃならんのです。そのために発言しているつもり。
◆今日、ヒストリアに、またまた宮内庁批判を書いていて、書き過ぎかな~と思わないでもない。勢いで書いているが、すこし間をおいてやわらげねばならないだろう。まあ、気楽なもんだ、公を責めるのは。内容はいまここでは書かないが。だが、オレみたいな考えは変なんだろうか?、誰も宮内庁がやっていることを不思議とは思わないんだろうか、と思うし、こりゃ言っとかなけりゃならんと思うことは書かなきゃ、と思って書いている。

この記事にコメントする

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

この記事へのトラックバック

この記事にトラックバックする:

プラグイン

カレンダー

08 2024/09 10
S M T W T F S
2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13
16 17 18 19 20
22 23 24 25 26 27 28
29 30

カテゴリー

フリーエリア

最新コメント

最新トラックバック

プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

バーコード

ブログ内検索