人を幸せにする人になろう

岩波「古代王権」

◆Iさんに献本いただきました。で、ぱらぱら見ると、文献史の方が2王並立論を取り上げていました。珍しいことで、ありがたいことである。「5世紀までの2王並立をはっきりうかがわせる記述が『書紀』に見えないのはなぜだろうか」、と。むろん、そこを1本化して痕跡を消すことが行われたわけだが、允恭5年の反正のモガリ記事などは、そのひとつだろう。ほかにはないのかな。もっと緻密に読んでいくと、あるのか。『書紀』ではないが『播磨国風土記』の市辺天皇はどうだろうか。風土記が提出され、内容はチェックされないのだろうか。『書紀』の顕宗即位前紀の「市辺宮に天下治めたまひし天万国万押磐尊」というのもある。
◆応神のノリワケなどもそうですね。崇神・垂仁も。
◆ところで気になるのは、〈魏志倭人伝〉に「倭国大乱」と書かれているという記述が、そこかしこに出てくる。〈魏志倭人伝〉は「倭国乱れる」です。わたしは「倭国大乱」といったことはありません、「倭国乱」といいます。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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