人を幸せにする人になろう

素人による考古学の3次元計測

◆手元に『文化財のための三次元計測』と『文化財の壺』創刊号があります。3次元計測とは無縁ではなく、どちらかというと(おこがましいですが)実践組なんでしょうけど、自分で処理できるわけでもなく、外注組です。前にも書いたかも知れませんが、(1)すべて自分でやる>(2)計測は外注し自分でデータを処理する>(3)計測は自分でやり加工を外注する>(4)金を取ってきて計測・加工を委託する、という最後のところに属しているわけです。
◆機器も高いし、ソフトも高い、とはいえ最先端を行かなければ、機器も手が届くものもあるかもしれませんし、基礎的なソフトはフリーでもあるのかもしれません。そんなのもチンプンカンプンです。が興味はある。
◆わたしの出発点は遺跡の方で、赤坂天王山の石室陰影図を見せてもらうことがあり、石室研究はこれだ、と思い、その後、牧野・谷首・文殊院西とやってきたわけです。遺物の世界は、和歌山大学工学部のところで、うちの土器片やら石器を持ち込んで計測したことがあります。それっきりですが、芝が原の鏡と銅釧は続けてやりたいなと。これ機器を摂南大学工学部が購入していて、気軽にやってくれるので、いつでもOKなのですが、踏み出せていない。30ミクロンで、手ずれ→伝世鏡の証明、というのを目論んでいるわけです。現在は、大阪府の鏡、200面を撮影してきて、あと10数面のままストップしているのですが、この機械を車に積んで行脚して、大阪府の鏡の図録、ぜんぶ陰影図を添えてやるかな、とも思ったりする今日この頃です。頁数倍増、自腹の出版費もふくらむと、さてと・・・。
◆こないだ聞いたところでは、いまレーザーなどで計測せずとも写真からデジタル化する技術が急速にのびているらしい。これがトレンドだそうです。で、東北の復興調査では、掘り上がると撮影して終了。図化は内業でOKということのようです。
◆考え方はいろいろでしょうが、大学で考古学実習をやっていて、土器の図化をやるのですが、図化は理解の上で必要だと思ってますが、その計測作業が簡易で正確なら、三角定規を立てる必要はありませんよね。屋外作業でも、もう平板を持ち出すことはないわけです。基礎は必要だが、自分らが身につけたことは彼らには時代遅れということです。むろん、現場というのがある。現実に市町村でやっている世界は、方眼紙に図面を書くし、三角定規を立てて土器の実測はすると。そのへん、実習をどうするかは現実問題としてある。
◆いや、実は書き出しにあるように、オレは多少かじっているのだけど、まったく専門ではないし、専門になるつもりも今はない。だから、その立場から、自分の勉強として、あるいは具体の研究に即してこうできないかとか、こんなんできますよとか、そういう面の紹介はできるかなと。要するにつなぎ。それで、役に立つかどうかはわからないけど、身近の世界での発信をやってもいいかなと、こないだフト思ったわけです。《素人による考古学の3次元計測》とか。イメージはA4で2枚くらいで1話題、くらいで書き継いでいく、それをHPで公開するというものなんですが・・・。そのうち、そのうち。あれ、定年や、ということになるかもしれません。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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