人を幸せにする人になろう

2017年1月19・20日金沢の石垣研究会

◆昨年、金沢城の石垣を見せてもらった時から、年明けの研究会に来ませんか、とお誘いをいた だいていて、その趣旨文を読むととても興味深い内容だったので、参加する。前日の18日の夜に入り、翌日午前は、金沢の町歩き。去年は東側の伝建の方を歩いたので(夜ですが)、足軽資料館、高田家跡、野村家跡、長町武家屋敷休憩館、金沢市老舗記念館、前田土佐守家資料館と、長町一帯を歩きました。そして、にし茶屋街に足を延ばした後、会場にむかう。
◆大阪城の豊臣石垣でご一緒させていただいている土木工学の西形先生、奈良大の坂井さんの基調講演2本、2日目の金沢城・盛岡城・岡山城・和歌山城、そして熊本城の報告、すべてが充実していて、ぜんぜん専門外であるが、石垣の保存にどう取り組んできたか、ということを知るには、とても有意義なものとなりました。書き始めると、学んだことはいっぱいなので、とても無理です。が、どことも都市公園として市長部局が公園として管理しており、文化財側で調査をやり、両面で進めていこうとなってきたのは、最近のことなのだそうです。それでも石垣修理は早くから行われてきたと思うが、そこでは文化財があまりかかわらない形で進められてきたようだ。そして史跡整備をして活用するということは、どうやら平成以後、つまりフルレキ以降とのこと。とはいえ、その段階では、発掘調査をするということが、そもそも認知されなかったらしい。なんでせなあかんの、と。
◆金沢城でもそうであったとのこと。そして石垣に対する発掘調査のノウハウも最初はない。し かし発掘すると、いろんなことがわかってくる。そして危なそうな石垣をどう手当てしていくのか、ということについても、従来からの?解体修理について作法が確立していくとともに、考古の側の調査が蓄積される中で、解体せずに手当てしていく選択が、それぞれのところで石垣に向き合うなかで模索されていった様子を知ることができた。今回のテーマは、現状把握をちゃんとやって、それにもとづき(ハラミなどの要因の追及、いまどのくらい実際に危ないのかを客観的に捉えるのはまだまだ課題にせよ)手当の方法を選択していく、というものであった。紙上参加の甲府城の話もよかった。日常のメンテをやっていくことが、経費のかかる大掛かりな修復等をせずに維持できていくことにつながる(ディスカッション時の西形先生の話)、ということも。

プラグイン

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
2 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

カテゴリー

フリーエリア

最新コメント

最新トラックバック

プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

バーコード

ブログ内検索