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2011年10月25日堺市の百舌鳥古墳群調査の会議

◆昨年度の寺山南山古墳の調査成果についてと、今年度、調査を計画している孫太夫古墳と銅亀山古墳の0744294c.JPG調査区についての検討など。できあがった百舌鳥古墳群の調査報告書、4と5をいただく。ずいぶん分厚い立派な報告書である。5は宮内庁調査成果を含めた百舌鳥御廟山の報告書だ。図版はフルカラー。
◆寺山南山の調査については、なんで転落石を除去しないんだろうか、とも思うが・・・、昨年、方墳のこれまでわかっていなかった2辺で埴輪列をつかまえ、また葺石が下段含めてとらえられ、ほぼ復元可能なデータがこれで整うことになる。
◆今年は大仙正面の帆立貝、孫太夫古墳の本格的な調査ということで、これは大いに楽しみだ。昭和40年代の大仙公園整備時に簡単な調査をし、今見るような帆立貝の復元ができあがっているそうである。試掘結果によると、周囲のところで現地表から1.5mで旧地盤だそうで、公園整備時にそれだけの土盛りがなされているらしい。すぐ南の旧地形は、谷が入り下り地形になっていたらしい。宮川先生が、公園造成時に旧地形を反映することなく土盛りして平らにしてしまった、と。それならその下りを取り込んで人口河川を造り出し、水場を作ってはどうかと提案。小さい子どもが、夏、水場でばしゃばしゃ楽しく遊び、やさしく母親が見守っているイメージ。
◆文化財課としても、古墳の本来の姿を確認し整備計画を立てる際には、文化財としては遺跡に即した変更をするという立場をしっかりもっている。世界遺産にからみ、史跡指定に必要な最低限の範囲確認を入れつつ、世界遺産登録後、大仙陪塚に限らないが文化財としての史跡整備がついてくるであろうから、さらにひとつひとつ確認調査を入れていくことになるか。ある程度の長期戦ではあろうし、そのへんのタイムスケジュールはどうなるかわからない。古墳の数も多いし、長いスパンで継続的に史跡整備を続けていく必要があるが、一方で、盛り上がっている期間に、あるところまでケリをつけなければならんという面もあろう。
 

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兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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