人を幸せにする人になろう

2012年10月11日第4回ねごろ保存管理計画策定委員会(2)

◆コンサルがまとめた保存管理計画の叩き台が手に入ったので、中身を見てみる。
◆史跡指定地内(①現境内地ゾーン、②樹林地ゾーン)と、史跡指定地外(①史跡指定予定ゾーン、②その他周辺ゾーン)の四つに分ける。指定地外の①までは、当初からの宗教法人根来寺の史跡指定予定範囲で、市有地を含むが、基本的に寺有地。なので、盆地内の子院たちのある民有地は、一切史跡になってません。これ、復習です。
◆まずこのその他周辺ゾーンの範囲として、「西端は蓮華谷川」となっており、「やっぱり」である。絵図の範囲にするのんとちゃうんか。まあ、この第4回の議事でも、そうした指摘があるのだが、県・市はこれで押し通すであろう。
◆その周辺ゾーンの保存管理なる中身。長期的な追加指定も視野に入れながら保全に努める、らしい。追加指定、「も」だ。次いで、民有地は、調査して遺構が出た場合は、「記録保存を原則とする」と明記する。住宅の新築・増築・改築は認める、とも。調査した上で、遺構に影響のない施工とすることに努める、とか、せめて書かないのか。根来は、いくら遺構が出ても記録保存だそうです。
◆追加指定の促進の項目。民有地だから史跡指定の同意は難しい、と。まあ、どれくらい粘り強く働きかけたのかも不明、どの程度の反対なのかも不明。土地売却の予定があれば購入するんだって。はあ、史跡指定の範囲は、まず遺跡の中身で計画範囲を定める。その上で同意の困難度で分けなきゃしゃーない。可能な範囲、交渉を続ける範囲、将来に委ねざるをえない範囲、というものに区分する、ちゅうーもんだと思うが。土地所有者のなかには、いますぐでも買ってくれるなら手放してもいいと思っている人もいるだろうに。こんなのも、老齢化が進むと、数年~10年で住民の意識もだいぶ変わるものである。まあ景観を守るためにルールを作るのだそうである。どんな?。
◆なお公有地について、周辺地域の民有地の史跡指定を促す観点から、できるだけ早い段階で追加指定をするんだって。湯屋はどうするのか?。
◆まあ、上記は当日の叩き台で、それにもとづく議論があり、修正されていくべきものだが、南北尾根を含め、西側が検討ゾーンに入ってくる見込みはないだろう。それと民有地は、宅地や田畑などの現状維持どまりにしたいというのがミエミエである。手放したいという場合は史跡に指定して公有化するとは書いているが。こういうのも、指定されているからこそ、希望が出た場合、少し待ってもらうことになるが購入してもらえるが、史跡をまずやってということを、いちいちやっていくのは現実的ではない。記念物課だって、そんな個別的な点的指定と公有化というプランを認めるとは思えないし。岩出市は、これっぽっちも公有化したくないんだろう。金を出そうなんざ、考えてもいない、できるだけ避ける、ということだと思う。管理団体でさえないことが、事態を象徴している。岩出市内にあるから、根来寺さんに協力するが、史跡を自分でかかえ、いざというときは身銭を切って遺跡を守る、といった意識はゼロ、ということだ。現根来寺が国の史跡でござい、という箔をえた、という以外にない。
◆結論、形ばかりでも史跡になり、わずかでも進むのか、保存管理計画を立てるなら、当然、史跡指定予定ゾーンなども検討されるんだろうと期待したが、何もない、ちゅうーこっちゃ。

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雲楽
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1964/03/22
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大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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