人を幸せにする人になろう

ヤンバダムと川辺川ダム

◆前原誠司はヤンバダムをどうするのかね。見モノだ。ヤンバダムは思い出深い。文化庁にいる時、おそらく情勢的には、ようやっと地元合意に達し、着工しようという時期だったんだろう。
◆関東ブロックの埋文の会議が、上野の東京文化会館で定期的に開催されていて、文化庁初年兵は出席させられる。これがけっこうキツイ。むこうは、都県のベテランたち、彼らが、当時の文化庁通知を受けてのいろんな課題について議論しており、出席しているわたしにも質問が飛ぶし、非難されることもある。こういう埋文の会議、近畿で定期的に行われることはまずない。関東は真摯に組織的に動こうとする雰囲気はあった。
◆で、ヤンバダム、群馬県だ。で対象面積も広く、埋文調査も膨大だったのだろう。群馬は高速道路もかかえ、とてもヤンバダムで人を増やせない。このダムは、埼玉や東京の利水も担い、工事費用の応分の負担をしており、埋文調査も、群馬の事業団単独でなく、合同でやれないか、埼玉や東京から人を出せないか、そういう働きかけを文化庁やってくれ、そういった話だったように思う。
◆同じ時期、例の埋文統計の担当もしており、試掘確認調査を区分するというったことも導入し、けっこう、あのときは非難されたものだ(調査項目をいきなり細かく増やしたので)。で、熊本県の試掘・確認調査の費用がベラボウで、数字の間違いかと思い、個票で確認すると、それが例の五木の子守歌の川辺川ダム工事にともなうものだった。
◆さてヤンバ、住民も反対から生活保障を条件としてようやく合意に達したあの時期、1990年代後半に撤回していたなら、土建業者はともかく歓迎されたであろうに。あれから10年。
◆この問題はどう解決するのかな。いまはコンクリートで固めた護岸も、自然に戻すために取り壊す時代ではあるが・・・。最終的には金と自然・郷土(変形しているが)のどっちをとるか、ということか。進むにしろ止めるにしろ金はかかる。それも当面はできるだけ支出を抑えるべき。だが止めて再保障するにしても金がかかる。しかし、不必要なダムを作らず、長期的には元の景観にもどしていく、どっちの価値が高いと考えるか、かな。

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雲楽
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男性
誕生日:
1964/03/22
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大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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