人を幸せにする人になろう

事業仕分への科学者・文化人の反応

◆事業仕分けに対して、科学技術予算を減らすなとノーベル賞受賞者の反論、文化予算を減らすなと、音楽家や演劇人の声。こっちも、そんな大げさではないが、大阪府の博物館問題の時に動いた者として、同質的な問題に感慨深いものがある。
◆例えば、文化、学術でも文系だったら、研究費はなくてもいい。そんなものは、国民の安定雇用の方が重要だと思うし、農業自給率の方が重要だと思う。ただしむろん、大学をなくしてしまう、といわれれば、それは困る。文系のわれわれは、別に年間の研究費が極端にいえば0が10年続いたって研究はできると思っている。なので、国家予算は、10年間、臥薪嘗胆じゃ、半額にする、でいいと思う。文系など思索の学問は。
◆理系は違うんだろうか。カミサンは、違うという。続けなきゃならんものがあるという。そうかもしれない。ただ、そうした研究を継続しておかなきゃならんものと、そうでもないもの、継続しなければならないとして、それにいくらかかるか、額の合理性はやっぱり問われるんだろうな。研究者は、ポストがあるだけありがたいと思う。
◆所詮、学問は遊びである(むろん医学とか実学もある)。給料をもらって遊ばしてもらえる、だから、仕事は思いっきり遊ぶことと思っている。理系も同じ、ただし、遊ぶのに金がかかるときている。ポストがあるんだから、研究費がなくても、実験ができなくても古い器財をなんとか使い回し、外国の学会なんかに行かなくても、外国の学術誌を購入する予算がなくても、国立国会図書館だけ1冊購入し、みんながそれをコピーしてでも、研究したらエエヤンと正直思う。恵まれすぎてやしませんか。所詮、国から金をもらって遊んでいる芸者、国の一大事となれば、優先順位は低いのはしゃーない、と思う。極論だが。でも、大阪府の博物館は、企画費用が0になっても、存続してほしいと思う。
◆むろん、この国が文化立国ではないという、その指摘は正しい。やせがまんをしても文化が大事、演劇や音楽や映画や言語やが大事というなら別。だが、日本はそんな国じゃないでしょ、国民性が。美しい自然など、なんぼ破壊しても高速道路や新幹線を作る方がいいという考えに賛成してきたのだから。それで作った借金を返済するため(民主党はもっとそういう意志をはっきり打ち出すべきですね。)、文化が削られるのはしゃーない、そんな高尚な国じゃないんだから。

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雲楽
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男性
誕生日:
1964/03/22
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大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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