人を幸せにする人になろう

女は損

◆うちのカミさんはJSTのさきがけ研究員というのをやっている。前も書いたかもしれないが、文科省の日本学術振興会特別研究員に対して、旧科学技術庁の理系の同等のもの。官庁は統合されても、まだ縄張りがあるということだ。学振だって文系というわけじゃないのだから、ここにも2重行政が残存しているということ。研究員のサポートとしては、事務局体制がしっかりしている、さきがけの方がすぐれているらしい。
◆毎年1回、成果報告会のようなものがあるそうで、うちのカミさんは途中で正規の職をえたわけだが、研究期間中はなお研究員でもあるから参加しているのだが、要するにそうした期限付き研究員が集まってくると。で、女性同士話をすると。カミさんいわく、やっぱり発表を聞いていると差がある、男の発表に対して女性の発表がいまいちだと、それは明瞭なんだそうだ。だが、20代後半から30代前半とか、研究のいちばんの伸ばすべき時期に、女性は結婚し、(家事をし)、出産し子育てをする。いちばん重要な時期に数年間ブランクができてしまう。一方で、男は結婚しても、当たり前のように研究に没頭すると、差ができるのは当たり前だと。論文の数も。
◆それで、採用に応募して、同等に比べられると、圧倒的に不利なのだと。そうやわな。採用する側は配慮せいと。なかなか難しい問題だ。結局は、やめてしまうことになる。カミさんの前の前の宇宙研の時の理学系の女性研究員も辞めて、ダンナの筑波に行ったそうな。これに対抗しようとすれば、出産をあきらめ、対等にのしていくほかない。
◆国立大学では女性教員採用が、文科省からの命令でかなり取り組まれているという。どこまで進むだろうか。取る方にしてみれば、応募がこれだけあったと、やっぱりふつうは業績で選ぶだろう。配慮せよといっても、なかなか難しかろう。オレは、極論だが、前にも韓国の事例を書いた記憶があるが、国会議員を含め4割を切ってはならないと法律で定めるべきだと思う。縛りを強めても、配慮せよというのにも限界がある、、もしかすると国立大学の場合は運営交付金の減額という恫喝まがいかもしれないが、裁量に委ねても進まないだろう。機械的でいいと思う。50年もすれば、日本で民主主義が当たり前になったように、男女が職場に半々というの当たり前になるだろう(民間もそうすべし)。
◆カミさんも某国立大学から声がかかったことがあったが、結局だめ。女性教員を採用せよというのにピッタリで声がかかったものの、業績がタリンと。どうもこの話も完全な立ち消えではなく、論文を書いて業績を積めば、改めて話がくる可能性があるらしい。「そしたら行く」らしい。数年後に、カミさんはまたどっかに行く可能性はあると思っている。子どもらは、今年、浪人生の息子の受験、来年は娘(そうか3年連続の大学受験ですね)。一家離散ありとみている。いまから、子供らにも年に1回、正月には必ず帰ってこい、と言っている。

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雲楽
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男性
誕生日:
1964/03/22
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大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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