人を幸せにする人になろう

市大日本史第13号

◆去年も書いたかも知れんが、このシーズン、市大日本史の編集でつぶれる。今年は報告書をやっていて、いつもなら3月中頃から入稿するのだが、さぼっていて今になる。
◆今日、2限終了後、預かっている原稿をすべて入稿準備をし、印刷屋に入れた(メールで)。昨年は、忙しくて、とにかく原稿ファイルをそのまま送りつけたが、今年は、こっちで2段組に組み、ちゃんと図表などの割り付けをして、それをPDFにして、割り付け見本としてテキストとともに送る。むろんこうしておいた方が、初校段階での大きな変更はなく、あとスムーズだ。
◆この仕事ももう慣れたとはいえ、ええかげん代わって欲しいもんだ。GW含めてけっこう時間を取られる。神明山をGWに測量してたときは、宿舎で最後の校正をしていた。

無題

◆なんとか釜山大考古学科創設20周年論文集の原稿を出した。次はあれだよあれ・・・・
◆とはえい、本日から新学期が始まり、いきなり2限の授業だ。ここ2日、厚着をしていくとぽかぽかで、今日、薄着をしていくと寒かった。天気予報をみなさい・・・。
◆昨日4月6日、歴史学合同ガイダンス、夕方からは日本史新歓コンパ、今年の新2回生は18人と多く、考古をやろうという人間もちらほらいる。なかなか楽しいコンパだった。

笑わせてくれる

ae33eb5c.jpg◆1711m、測ったんでしょうね。でも、案内として1m単位はまあ必要はない。遊びだろうが、ちょっとびっくり。

造山古墳の周濠と堤

◆岡大の調査区は2箇所。ひとつは地獄谷とも言われる前方部前面、がんがんの花崗岩の基盤にまずびっくり、これ昔の人が堅いのに削ったんやろな。
◆後円部で堤が検出されていた。新納さんに言ったのは、古市・百舌鳥で段丘に作られた王墓は、下段と内堤内斜面は地山を掘り込んで成形するのが基本。それに対して、花崗岩の丘陵をめいいっぱい利用し、低湿地に面する造山の場合、いわば前期古墳のようなもので、墳丘の大半を自然丘陵の削り出しにより、丘陵端部を成形して下段斜面を作るので、掘り込んでつくるのとまったく異なる。中段・上段の盛土は0ではないだろうが、王陵のように段丘掘削度土をえないと墳丘築成ができない、というものでない。
◆ということからすると、周濠や堤は実用性というより摸倣であって、そういうものを形として作り上げることが大事であって、そういうものじゃないか。だから浅くていいし、周濠幅が狭くてもいいんではないか。堤の端部は未検出で、来年度(もう今年度だが)また掘るとのこと。もしかすると周堤の幅をかなり広くしている可能性はある。濠は狭いが堤は広く、全体としてはミサンザイにあわせている、といったこともあるのかもしれない。
◆日本で立ち入ることのできる、民間で発掘調査できる最大の古墳を発掘するなんて、さすが新納さんである。

靱(うつぼ)公園

f105153f.jpg◆はじめて靱(ウツボ)公園なるものに行きました。妹のダンナがギターリストで、大阪市内の飲食店で行われたジャズコンサートに行ったのです。ちょっとした花見のシーズンだからというのもあろうし、都市の中の公園として、案外、普段から人を集めているかもしれないのですが、すし詰めの人だかりにおどろいた。
◆花見日和でポッカポカ。Tシャツ、はだかの兄ちゃんもいて、酒が入り、それは楽しそうである。


岡山にて

◆3月28日、なぜか岡山に行く。まずは鬼の城。カミさんがけっこう感激していた。ガイダンス施設もよいし、現7b9b1a1c.jpg地の復元も立派である。ただし、版築土塁については、昔の工報で復元することにこだわっているが無理がある。数年たっているだけで表面は痛んできているし、何年か前には崩落したと聞いた。工事中だったが、ぽかぽか陽気。おかげでかすんで瀬戸内海は不明瞭だったが、眼下の平野部も見渡せた。ワラビが顔を出している。
◆岡山大学が発掘している造山に行く。まだやってるかなー、と。まず墳丘に上ると唖然、われわれ立木の間を縫って測量したが、東側面に木がない。ほぼ皆伐、巨木も含めてそこここに伐採した樹木がまとめてある。そして新たに苗木が植えてある。どうも桜のようだ。数年前の測量の時にかなりきれいになり、そd5990077.jpgれで十分きれいになったが、この桜植樹はなんなのか、岡山市がやっとるのか・・・。墳丘の上からも新納さんが写真を撮っている様子がわかり、前方部の調査区に赴88838c30.jpgく。
◆造山古墳そのもののことは項目を改めるとして、新納さんに、話は変わるが、立木がみんな伐採されていて、あれはなんなのか、どうかしてる、おかしい、ばかじゃないの、みたいな話を不用心にした。あとから、調査区に着いたとき、新納さんが説明していた人が、この地区の町会総代みたいな人で、この人がやっているのだと・・・。その人が脇にいるところで、わたしは悪口を叩いたわけである。
◆そのあと、鯉喰神社に初めて行く。弧帯石と特殊器台形土器が落ちてないかと。しかし、パラパラ雨が来たこともあり、地面をくまなく見て回るわたしは不評を買い、そうそうに引き揚げることになる。
◆そのあと作山古墳を見る。これが感激である。6年前くらいに行ったのは秋、草ぼうぼうだった6de9a3de.jpgが、見事に下草が刈られ、風情ある松の立木を残し墳丘がくっきりすっきり、実に見事に姿を表している。実は鬼の城から造山に行く途中で、その姿が見えてきて、びっくりした。造山の現場を優先し、あとで作山に戻ってきたのである。総社市は、鬼の城といい、作山といい、頑張っているな、ということが実感された。

卒業式と修了式

◆3月24日は大学の卒業式だった。今年、3人が考古学で論文を書いた。なかなか思い出深い学年である。1月末に予定していた、我が家での焼肉パーティを延期してしまったのが痛恨の極み。なかなか日程を再設定するのは難しい。そういう間に、卒業旅行に行く、下宿を引き払う、会社の研修が入る、と卒業予定者が集まれる機会はどんどんなくなっていく。この学年は、2008年度に玉手山3を一緒に掘ったし、今年度も埴輪の整理を続けてくれた、慰労を含めた仲間内の追いコンができなかったのが残念。
◆3月27日(土)、下の子の中学課程の修了式だった。子供ら2人は、奈良にできた新設の私学に行っている。上の子は2期生で、下は、4期生だ。今年、1期生がはじめての大学受験で、進学校をめざす新設私学としては、勝負であったろう。関心はあるので、サンデー毎日とか週刊朝日とかの、大学進学結果の特集号を2冊買った。でも載ってないのだ。東大全滅?、京大全滅?、阪大は、あれ~ないぞ。どうやら公表してないらしい。でどうだったんだろうと思っていたが、修了式の時、学校長の挨拶の中で、結果が公表された。なかなか苦戦らしい。奈良は、東大寺学園や西大和があるから、普通はそっちをめざす。新設校なので、けっこう成績的に幅のある学生が集まるんだろう。ついて行けずにやめていく子らも少なくない。
◆まあしかし、そういう学校に入れた人間なので、言えたものではないが、なんか東大・京大進学に最大の価値観を置くような言い方は気になる。それだけでなく人間的な成長をモットーにはしているのだが。また校長は洗脳者みたいな芝居がかったしゃべり、あれも気になる。
◆まあ、実際の子供たちは、勝手に楽しくやっているようでなによりだ。

高槻市の委員会

◆翌日、3月23日は高槻市の委員会。けっこうもめた。あんまり書かない方がよいので、書かないが、水野先生・原口先生の感覚からすれば、なんで?ということなんだろう。オレはボオッとしてたので、言われてはじめて、そうやな~と思った。あかん、ちゃんと独自に判断できていない。
◆なんの話かわからなかったと思うが、それはよい。オレが言ったのは、理屈の整理をきちんとしましょうよ、ということ。文化庁サイドで、課長やら、保護審議会に出すのに、高槻市の提出したものに、さらに自分たちで理屈をつけるのだろうが、国がどうするかは国に任せておけばよい(むろん発掘することを納得させなければならないが)。こっちでやることは、高槻市として、この整備の委員会として、こういう理屈から発掘をしなければならんのだ、ということを整理することだ。だいたいは合意されてはいるが、きちんと委員会で議論すべきであろう。それがないと、じゃあどう掘るか、という議論に進めないのだ。

高鷲丸山

◆津堂のあと、陵南の森に行く。むかし大学生の頃、陵南の森の展示を見に来た。ほとんど記憶はないが。大阪070dd504.jpgに来て、車でしょっちゅう横を通るのだが、ずっと行ってなかったので、立ち寄る。図書館とか、よくある文化複合施設で、その一画に展示室がある。西浦の重文の銅鐸がデンと座っている。久米皇子墓の速報もやっていて面白かったのだが、しかし・・・、と思う。
◆何を思ったか。古市古墳群をかかえる藤井寺・羽曳野、そのなかでも羽曳野の方がたぶん人口も多く税収もあるんだろうと思うが、その羽曳野のずっとやってきている発掘調査の展示室がこれ・・・、と思わざるをえない。生涯学習のための、とんでもなく立派すぎる施設を作った羽曳野市、しかし、たくさんの遺跡をかかえる羽曳野市のこれが現状か、と。あまりにも力点の置き方にバランスを欠いているように思う。ほかにも展示室はあるのかもしれない(知らないが)が、例えば峰が塚の遺物は市民に対して恒常的に展示していないのか・・・。羽曳野市の文化財のことは、いくつか聞いているが、そういう経緯はあるにせよ、あれだけ・・・と思わざるをえない、そうした施設整備の必要性を説得して実現させてこなかったのは、問題がある。なんでやねん。
◆写真背後の緑は、雄略陵の作られた前方部。後円部の丸山古墳はこの左側にある。なかなか笑える代物である。明治時代とはいえ、子供だましとみんな感じただろうに。あんなものを陵墓にしてるんだからね~。
◆話はかわるが、スガキヤのラーメンは最低でした。人口調味料たっぷりの毒ですね。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
61
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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