人を幸せにする人になろう
- 日々の雑多な感想や記録を書き留めていくことにします―2008年6月~―
で、野口王墓
◆昨日、宮内庁が、来週金曜日に天武持統陵への15学会立入りを公表した。そうです、今年は野口 王墓古墳なのです。宮内庁も墳丘の貼り石を露呈させるような調査をやっていることが判明し、牽牛子塚古墳の報告書で、その内容は公表された。立ち入ってどこまで見れるのか楽しみだ。そう大きくはなく、墳丘頂部まで見通すこともできるだろう。裾廻りとはいえ、ほぼ墳丘斜面全体を観察できるに違いない。八角墳のサマを、実際に見れるわけだ。
◆石室の入り口付近の様子も関心があるが、まあ埋まっているんだろうが、前に大きい石が据えてあるというのがアオキノ山陵記にある通り。まだ完全な埋め込み式でなく、開口部を設けている段階。ハの字形に開いている様子がわかるのか、現時点であまり予備知識はないが、本番まで、参考文献を熟読して、予備知識をためこんで当日を迎える必要がある。
◆石室の入り口付近の様子も関心があるが、まあ埋まっているんだろうが、前に大きい石が据えてあるというのがアオキノ山陵記にある通り。まだ完全な埋め込み式でなく、開口部を設けている段階。ハの字形に開いている様子がわかるのか、現時点であまり予備知識はないが、本番まで、参考文献を熟読して、予備知識をためこんで当日を迎える必要がある。
陵墓の会議
◆2月12日、京都で夕刻から運営会議。メインテーマは、立入り観察の今後。いろんな意見が出た。まあ、じっくりとやりましょう。大阪歴科協で陵墓の話を前にしたが、その後、15学協会の勉強会で百舌古墳群の取り組みを報告する機会があった。歴科協に原稿を書くことになっており、歴科協の時の話の一部を盛り込みつつ、15学協会で報告した話を盛り込んで書ければと思ってはいるが、なかなか筆も進まず。どうなってますかとの問い合わせも。なんとか書き上げたいのですが、少々、時間が必要か。
◆今日の議論は、前からも出ていることで、団体行動としての立入りは、その要請から実現、ここまでの実施そのものに、むろん新たな進展としての意義が大いにあったわけだ。が、一方で、宮内庁は内規を改め、学術目的の要請に対し、立入りを認めたわけで、それにしたがって、参加学会単位であれ、そこに集う研究者個々であっても、同じように扉は開かれている。内規にしたがって、学術目的でいろんな個人や団体が、それぞれの問題意識で、所蔵資料の資料調査をするように、対象は現場というだけで、どんどん活発にやり、当たり前のようになることが望ましい。団体行動をどこまでやるのがよいのか、という議論。
◆個々の立入りが活発化すること、それは陵墓公開の実質的な前進であり、定着していくことが望まれる。が、いまはまだ団体行動で6回?くらいの実績を作った程度、他団体の立入り実績はむろんわからないが、さほど多くないだろう。だから、団体行動も、まだ当面やっていく必要があるんちゃうかと思っている。これもひとつの意見。一方、基本的な方向性は、道筋はできたし、あとはそれぞれでやっていけばよく、いましばらくはやるとしても、団体行動としての立入りは収束させていくというのもわかる。また、一定の立入り観察蓄積を経て、新たなステージをめざしていくという考え方もある。
◆まあ、あまり性急ではアカンし、人にはいろいろ考え方もあるし。あくまで任意の団体行動であって、こうでなければならん、というコンクリートなものがあるものでもない。陵墓の保存と公開を進めていくという緩やかな合意で参集しているわけで、その目的のために束で動くことの有効性を認め合う範囲で協調行動を取りましょう、くらいでよいわけだ。ただ、その場合でも、学会の論理だけでもないようにも思う。いまは学術目的の場合という条件下で、実際に立ち入れるのは限られた側だ。が、内部はどんなんか、知りたい層はもっと広範にいるわけで、それをつなぐ役割もまた意識した方がいいのではないかと思っている。
◆今日の議論は、前からも出ていることで、団体行動としての立入りは、その要請から実現、ここまでの実施そのものに、むろん新たな進展としての意義が大いにあったわけだ。が、一方で、宮内庁は内規を改め、学術目的の要請に対し、立入りを認めたわけで、それにしたがって、参加学会単位であれ、そこに集う研究者個々であっても、同じように扉は開かれている。内規にしたがって、学術目的でいろんな個人や団体が、それぞれの問題意識で、所蔵資料の資料調査をするように、対象は現場というだけで、どんどん活発にやり、当たり前のようになることが望ましい。団体行動をどこまでやるのがよいのか、という議論。
◆個々の立入りが活発化すること、それは陵墓公開の実質的な前進であり、定着していくことが望まれる。が、いまはまだ団体行動で6回?くらいの実績を作った程度、他団体の立入り実績はむろんわからないが、さほど多くないだろう。だから、団体行動も、まだ当面やっていく必要があるんちゃうかと思っている。これもひとつの意見。一方、基本的な方向性は、道筋はできたし、あとはそれぞれでやっていけばよく、いましばらくはやるとしても、団体行動としての立入りは収束させていくというのもわかる。また、一定の立入り観察蓄積を経て、新たなステージをめざしていくという考え方もある。
◆まあ、あまり性急ではアカンし、人にはいろいろ考え方もあるし。あくまで任意の団体行動であって、こうでなければならん、というコンクリートなものがあるものでもない。陵墓の保存と公開を進めていくという緩やかな合意で参集しているわけで、その目的のために束で動くことの有効性を認め合う範囲で協調行動を取りましょう、くらいでよいわけだ。ただ、その場合でも、学会の論理だけでもないようにも思う。いまは学術目的の場合という条件下で、実際に立ち入れるのは限られた側だ。が、内部はどんなんか、知りたい層はもっと広範にいるわけで、それをつなぐ役割もまた意識した方がいいのではないかと思っている。
建国記念の日
◆今年の211は行かなかった。すいません。が、新聞では、安倍君がなんか見解を表明したのか、反対集会と「奉祝」集会の記事が載っている。
◆でまず「奉祝」側、神社本庁がかかわる団体が式典で憲法改正を決議したとか。これって憲法違反ではないのか。宗教団体で、信教の自由にもとづき信仰にかかわる事業に対し税制優遇措置が執られているのではないのか。そうでなく、憲法改正などということに踏み込む神社からは、所得税をガッポリ納めてもらい、脱税行為があれば手厳しく摘発すればいいのではないのか。
◆ここからが本題。前にも書いたかも知れません。建国記念の日が虚構で、あんなええかげんな日を建国の日として祝う行為に対する反対の仕方として、歴史学としては、明確な日本の国家形成の筋道を示すことだと。神武天皇が橿原宮で即位したなんていうウソを全面に押し出すことが馬鹿らしいほどに、日本の国の始まりはこうであると、はっきりさせることではないのか、と思っている。これはこれでナショナリズムを喚起するおそれや、北海道や沖縄の問題があることも承知している。
◆が、国号を日本とする倭国の出発点は、倭国乱を経て、卑弥呼を共立して戦乱の持続を回避し、上位権力を合意の上で設けることで、この国がスタートしたということを、はっきり教科書にも書かれるところまで進める必要があるのだ。それが当たり前になれば、神話は神話となる。むろんなお、神武即位にしがみつくヤツラは絶えないとしても。そこの仕切りをはっきりさせることが、まず必要。
◆でまず「奉祝」側、神社本庁がかかわる団体が式典で憲法改正を決議したとか。これって憲法違反ではないのか。宗教団体で、信教の自由にもとづき信仰にかかわる事業に対し税制優遇措置が執られているのではないのか。そうでなく、憲法改正などということに踏み込む神社からは、所得税をガッポリ納めてもらい、脱税行為があれば手厳しく摘発すればいいのではないのか。
◆ここからが本題。前にも書いたかも知れません。建国記念の日が虚構で、あんなええかげんな日を建国の日として祝う行為に対する反対の仕方として、歴史学としては、明確な日本の国家形成の筋道を示すことだと。神武天皇が橿原宮で即位したなんていうウソを全面に押し出すことが馬鹿らしいほどに、日本の国の始まりはこうであると、はっきりさせることではないのか、と思っている。これはこれでナショナリズムを喚起するおそれや、北海道や沖縄の問題があることも承知している。
◆が、国号を日本とする倭国の出発点は、倭国乱を経て、卑弥呼を共立して戦乱の持続を回避し、上位権力を合意の上で設けることで、この国がスタートしたということを、はっきり教科書にも書かれるところまで進める必要があるのだ。それが当たり前になれば、神話は神話となる。むろんなお、神武即位にしがみつくヤツラは絶えないとしても。そこの仕切りをはっきりさせることが、まず必要。
弥生博、無事終了
◆本番午前中、あれこれ手直しをしていると時間がなくなり、講演会の前に展示を見ようと思っ ていたのに、時間なくなる。おまけに乗り換えミス。江戸時代大阪の茶屋の論文を読んでいて1本見送ってしまう。館長室で歓談し本番。いや、とてもたくさんの人に来ていただき、感激である。なぜだかUSBにデータを移して渡したつもりが、なぜか1週間前くらいのまだ5枚しかないデータ(消してなかったんですね)の方が弥生博のノートPCに移され、スタートして「あれ」ということになる。退室して自分のノートPCを接続する。どうもすいませんでした。スライド120枚、あまり削れなかった。2時間しゃべってくれていいから、というので、めいいっぱいで、なんとか終わりまでこぎつけた。
◆館長と担当の学芸員(2001年の桜井茶臼山の測量に参加してくれていた)、うちの院生と昨年の卒業生と5人で、天王寺で呑み会。黒崎館長とは1995年に一緒に中国に行かせてもらって以来、親しくさせていただき、とても楽しく、少々飲み過ぎました。2次会にも行き、そのへんから実は記憶があまりありません(飲み過ぎはだめですね)。不思議と、ちゃんと家にたどり着きました。鶴橋駅の記憶はかすかにある。黒田カンベエの録画を見るも、5分以内に寝ただろう。
◆黒崎さんに御著書をいただく。で古墳時代の導水施設の議論を教えてもらう。トイレはトイレ、だけど産屋という説も、そのへんの考えをちゃんと理解した。古墳時代の南郷などの施設も実際にトイレとして使われているが、機能の本質はそこにはない。つまり実際にそこで出産したかどうかはわからんとして、要するに神婚ということ。女性がこもり、特別の子を身ごもるという筋立ての施設という理解である。いろんなことを教えてもらったが、省略するとして、この本質論に納得するとともに、とても重要なことと理解した。これは王権の確立にもかかわるわけだ。あれだけの導水施設が実際に作られており、それが女性がこもり神と交わるという見方が妥当とすれば、古墳時代の王や首長を神の子とする観念の生成を物語るから。そして、そして出生の象徴として埴輪にもかたどられ据え置かれる。う~ん、なるほど。それはいつできるか、そういう発想なり施設は倭で生み出されたのか、外からの影響があるのか、それはどのように変質するか、終わっていくのか、形を変えながらも儀礼的に残っていくのか、とても興味深いことですね。
◆館長と担当の学芸員(2001年の桜井茶臼山の測量に参加してくれていた)、うちの院生と昨年の卒業生と5人で、天王寺で呑み会。黒崎館長とは1995年に一緒に中国に行かせてもらって以来、親しくさせていただき、とても楽しく、少々飲み過ぎました。2次会にも行き、そのへんから実は記憶があまりありません(飲み過ぎはだめですね)。不思議と、ちゃんと家にたどり着きました。鶴橋駅の記憶はかすかにある。黒田カンベエの録画を見るも、5分以内に寝ただろう。
◆黒崎さんに御著書をいただく。で古墳時代の導水施設の議論を教えてもらう。トイレはトイレ、だけど産屋という説も、そのへんの考えをちゃんと理解した。古墳時代の南郷などの施設も実際にトイレとして使われているが、機能の本質はそこにはない。つまり実際にそこで出産したかどうかはわからんとして、要するに神婚ということ。女性がこもり、特別の子を身ごもるという筋立ての施設という理解である。いろんなことを教えてもらったが、省略するとして、この本質論に納得するとともに、とても重要なことと理解した。これは王権の確立にもかかわるわけだ。あれだけの導水施設が実際に作られており、それが女性がこもり神と交わるという見方が妥当とすれば、古墳時代の王や首長を神の子とする観念の生成を物語るから。そして、そして出生の象徴として埴輪にもかたどられ据え置かれる。う~ん、なるほど。それはいつできるか、そういう発想なり施設は倭で生み出されたのか、外からの影響があるのか、それはどのように変質するか、終わっていくのか、形を変えながらも儀礼的に残っていくのか、とても興味深いことですね。
明日の弥生博のパワポがひととおりできた
◆土曜日朝からやって、1日かかってようやく終了。枚数が多いので、明日また縮めにかかろう。
◆昨日、成績を(ひとつを残して)提出してやれやれ。毎年、〆切を守れないが、今年はあとがつかえている脅迫観もあって、さっさと片付けた。
◆昨日夕刻からの雪、朝起きて写真でもと思っていたが、雨になりグズグズ。
◆橋下市長が辞職し出直し選挙だとか。NHKトップの放言、新たに送り込まれた4人の経営委員の2人のひどさ。NHKが政権べったりなんは当たり前やん、と思っているのでしょうね。ジャーナリズムでも、公共放送でもなく、国営放送だと。厚労省のなんだっけ、研究かなんかのデータねつ造に関する告発があったにもかかかわらず、無視だけでなく、情報を流し押さえ込みや注意喚起をはかるも、当事者が表に出てきて不正を指摘し、それでも無視しようとしているのだったか。それにしても都知事選挙を見ると、人がいないんかと思ってしまう。橋下さんの評価はともかく、40代くらいで、エネルギッシュで、やってくれそうと思わせる人はいませんよね。
◆さて本業をやらな・・・
◆昨日、成績を(ひとつを残して)提出してやれやれ。毎年、〆切を守れないが、今年はあとがつかえている脅迫観もあって、さっさと片付けた。
◆昨日夕刻からの雪、朝起きて写真でもと思っていたが、雨になりグズグズ。
◆橋下市長が辞職し出直し選挙だとか。NHKトップの放言、新たに送り込まれた4人の経営委員の2人のひどさ。NHKが政権べったりなんは当たり前やん、と思っているのでしょうね。ジャーナリズムでも、公共放送でもなく、国営放送だと。厚労省のなんだっけ、研究かなんかのデータねつ造に関する告発があったにもかかかわらず、無視だけでなく、情報を流し押さえ込みや注意喚起をはかるも、当事者が表に出てきて不正を指摘し、それでも無視しようとしているのだったか。それにしても都知事選挙を見ると、人がいないんかと思ってしまう。橋下さんの評価はともかく、40代くらいで、エネルギッシュで、やってくれそうと思わせる人はいませんよね。
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プロフィール
HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。