人を幸せにする人になろう

博学連携記念シンポ05月15日

◆大阪歴博で、大阪市博物館協会と大阪市立大学の包括提携を記念してのシンポジウム。最初に脇田先生64d8f17e.JPGの講演があり、そのあと仁木さん、自然史博の初宿(しやけ)さん、そして生活科学の谷先生の3本の報告があり、あと鼎談。
◆自然史博のセミの話はすこぶる面白かった。まず、大阪が世界でいちばんセミのウルサイ町である、ということを、一定のデータをもとに主張。で日本じゃ、アブラゼミ優位であったものが、大阪が80年代以降、クマゼミ優位となり、ほぼクマゼミのみに近くなっていることを、データをもとに明らかにした。あとは、マーキングしての観察に寄れば、ほぼ1ヶ月は生きているんだとか。長い年月地中にいて、成虫になって1週間、というのは、いつどこでできた神話なのだろうか。あるいは、ある種のものでは事実だったのだろうか。
◆まず、自分の経験でいえば、オレがセミを取っていたのはいつか。小学校高学年から中学校とすると、ほぼ1970年代後半ということになる。経験的な比率でいえば、アブラゼミ3、クマゼミ7くらいだったろうか。既にクマゼミ優位だったのは間違いない。次に、生きている期間だが、うちの文学部の建物の南の桜の木にはクマゼミがうじゃうじゃいてウルサイ。一斉に地中から出てきて1.5㎝くらいの大穴がぼこぼこに開く。で死ぬときは一斉に死んでいく。いっぱいいるもんで、8月半ばくらいから後半にかけてだろうか、バタバタと落ちている。
◆で、なぜクマゼミか、というのはどうも理由がわかっておらず、鹿児島に行ってもアブラゼミが多く、温暖化とは関係ないという。しかしこれはこれで鹿児島の方が大阪より熱いとは言い切れまい。夜も含めいちばん不快指数の大きいのが大阪で、気象データと厳密に相関関係をたどる必要がある。あるいはそれとも関連するが、好む木々の問題もあるんだろう。話のなかでは出てこなかったが、そのへんは専門的な研究もきっと進めているのだろう。
◆本題にもどって、谷先生のいうように、大学側がよほどの覚悟をもって労力をかけていかないと実効的な活動はできないのだろう。かくゆうオレも、その都度、考えている程度で、体系的になにができるかトコトン考えていないし、またそれを実現させる努力もいまはしていない。いっぺんにはいかないが、学生が博物館へ足をのばす仕掛けの点と、共同研究の点で、1コずつくらいから、まず始めたい。共同研究としては、大阪城の石垣調査と、近世絵図の集成ということは考えているのだが・・・。


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雲楽
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男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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