人を幸せにする人になろう

市大日本史学会5月14日

◆講演は工楽さん。ため池、韓人池の話。九州には実際に「韓人池」というものが複数あるそうな。開発史の画2d1a9b80.JPG期のひとつが7世紀にあり、大きな飛躍があるのは確実だろう。だが、6世紀以前がゼロであるわけではなく、ただしく把握されなければならんだろう。事例が少なすぎてわからんのだが。
◆古市晃さんの茅渟宮の話。これはすこぶるオレにはおもしろく、ちょっと本格的にレジュメにもとづき主張を整理し、きっちり咀嚼した上で、考古学ではどうなるのか、ということを考えてみたい。ウト川上宮=茅渟宮というのが結論だが、栄原先生のいうように、日根に川上宮が、和泉に茅渟宮があってもいい、同一実態とする論拠は弱いというのはそのとおりか。いずれにしても刺激たっぷり。一番の興味は、泉南の鳥取、あんなところで(これも現代の見方なんでしょうね)武器を作ったなんてホンマか、と思ったりしていたが、鳥取氏というのが柏原市大県、鳥坂寺が本拠という点。日本最大の鍛冶工房がある。武器作りで、ちゃんとつながる!という点だ。
◆大澤さんの本願寺の話。これもおもしろかった。この時期の本山って、京都?、山科?、とにかく御坊っちゅーもんがどういうものか、教えてもらった。ちなみに調べてみると、蓮如は子供を27人作ったんだって。で、彼らが各地に散って浄土真宗大谷派のいまを作ったということだ。
◆三田さん、近世史で準備会をやってきたということもあるが、さすがですね。3年で博士論文を書いてPDもらっているだけのことはある。きっちりとしたレジュメに、わかりやすい話し方。ただし、近世史や近現代は、古い時代をやっている者からすると、個別的に感じてしまう。とはいえ、個別事例を広げていこうとすると、それぞれに史料が残っていて、ひとつひとつ明らかにした上で総合化せよと言われてもツライのだろう。古い時代は、特定資料から立論し、あとは敷衍する、というので済むアンチョコなのかも。
◆懇親会のあと、発表者全員を含むメンバーで2次会へ。この場もよかった。楽しく飲みながら、今日の報告や周辺について語り合う。ほとんど覚えていないが。

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雲楽
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男性
誕生日:
1964/03/22
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大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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