人を幸せにする人になろう

東大寺山の報告書

◆玉1を送ったからか、東大寺山古墳の報告書が送られてきた(なんか例言のところにオレの名前が入っている。なんにもしてないんだけど・・・)。作っているのは聞いていた。金関先生は、これで胸をなでおろしておられるだろう。発掘から半世紀だそうである。よかったですね。
◆ざっと見た。あんな埴輪なんですね。まあ、埋葬施設と副葬品が眼目だから、墳丘の取り扱いは、紫金山と同様、あんなもんだろう。
◆たくさんの出土品があり、容易にコトは進まない未報告資料、科研をとるなどの機会を作らなければその気にならない、始動しないというのもわかる。外部資金を取ってこなけりゃ整理もできないし、報告書の刊行もできない。だけど、そういうスタイルを取っていない者としては、なんで~と思ってしまう。東大寺山の遺物を整理したいヤツはなんぼでもこの世には存在する。別に実測賃金なんて不要ですよ。報告書の印刷製本費も、うちは0で作っている。東大寺山だって、科研に縛られるのでなく、納得のいくものを作って、売ればいいではないか、元は取れるだろう。むろん、資金があることにこしたことはないが、金がなければ何もできないわけではない。
◆前に京大考古学研究会で『岩倉古窯跡群』を刊行した。あのときの印刷費は確か200万円を越えた。おれはうち50万円を出した。氏岡さんも同額出した。販売した売り上げもむろんあったが、出資した者で考古学業界にいない者やそういうところの返金にあてた。それまでいっぱい遺物を拾ってきた先輩諸氏は、報告書を出せよというだけで、何もしてくれなかった。あれは自分の原点かもしれないね。そうした先輩に対する反発、お前らのできなかったことをしてやる、と。だが、いま研究室に岩倉の本がない。どうしたんだろう、大学の図書館に寄贈してしまったかな。ほかの報告書もしかり。自分が買ったものやもらったものなども、手元に置いておきたいものをのぞいて、すべて大学に寄贈している。個人でもっててもしゃーないからね。公共に入れといたら、100年先でも、誰かが使うかも知れない。あんまり所有欲はない。
◆自分の所の報告書が出たので、強気の発言をしました。あんまり人様のことをとやかくいうべきでないですね。カミさん曰く、謙虚になれ、と。報告書が出たことは喜ばしく、関係者の努力もむろん認めている。ウソじゃないので、誤解はしないでください。思ったことを調子こいて発言したということでご容赦下さい。

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雲楽
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男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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