忍者ブログ

人を幸せにする人になろう

ウィラメット川

◆で話が途切れたが、展望台のあと川に。日本のように土手ない。だんだん下がっていって自然と川に至る。 ビールを飲みに行く。サマータイムというやつ。
◆前にも書いたかもしれませんが、ワインも有名なんですが、地ビールがはやりで、15の醸造所があり、新しいビールが次々に出て、追い付かないほどだそうです。メニューの一番上にあるビールは、CBDとあり、マリファナ入りなんだそうです。
◆そのあとスーパーマーケットにより、チーズを買う。
PR

今回のプログラム

◆6月26日(火)第1日
第1セッション
〇自分「5世紀に始まる難波の都市的発展」
〇古市晃(神大)「日本古代の国家形成と大阪湾岸」
〇コモ‧マイケル(コロンビア大)「聖遺物・聖賢・誓約―古代と中世の四天王寺」
〇ウォーリー・朗子(オレゴン大)「太田廃寺出土舎利容器にみられるミニチュア化の象徴性」
第2セッション
〇仁木宏(大阪市大)「大阪地域の流通・都市の変容と宗教、武家」
〇大澤研一(大阪歴博)「中世四天王寺の空間構造と寺院社会」
〇ゴーブル・アンドリュウ・エドマンド(オレゴン大)「都市医者(町医)出現―(副題略)」
〇海野・マーク(オレゴン大)「大阪、蓮如、と本願寺―(副題略)」
◆6月27日(水)第2日
第3セッション
〇渡辺祥子(市大研究員)「近世大坂の薬種流通」
〇ウォーオリー・グリン(オレゴン大)「大坂は通ぜずといへどもこれをよろこぶ―(副題略)」(馬琴の出版の話)
〇塚田孝(大阪市立大)「近世日本の都市と農村―大坂と和泉―」
〇エイモス・ティモシー(シンガポール国立大)「明治初期の大阪における裁判記録から見る、徳川時代の身分法違反と地方の統治の慣習についての決定」
第4セッション
〇佐賀朝(大阪市大)「近代大阪の民衆世界と都市社会構造」
〇ヘインズ・ジェフリー(オレゴン大)「『大阪は誰にものか?』近代都市における空間と建築の生産」
〇クロニン・マイケル(ウィリアム∙アンド∙メアリー大)「谷崎潤一郎の『細雪』」
〇出丸香織(オレゴン大)・スターツシリーサラン・シンディ(アリゾナ州立大)「大阪弁と父親像」
◆6月28日(木)
第5セッション
〇マックドウェル‧ケビン(オレゴン大)・マックドウェル‧久美子(オレゴン大)「商人社会の趣味人コミュニティ:納札」
〇ヤング‧ルイーズ(ウイスコンシン大)「大阪、いわゆる第2都市の研究と新たな都市史の最前観点」
〇オレゴン大学ナイト図書館所蔵日本関係資料特別閲覧
第6セッション
〇反省と論文集企画

ユージーンの天候

◆気持ちよく晴れており、日差しはギラギラするほどだが、まあカラッとしているわけです。最近は8月は世界的な温暖化で暑くなることもあるが、あまり今と変わらない過ごしやすい気候が続くのだそうです。で冬は雨期。12月から5月までどんよりで、雨が多い。ところが、傘をさす人がほとんどいないのだとか。
◆ユージーンはウィラメット谷の奥まったところだが、町を取り囲むのは低い丘、たぶん30mもな い。それよりも高い山はあるがやや離れ、立ちはだかるようなものでなく、ゆるゆると高くなっていく向こうに、比高100mくらいの山がある、というところ。高度の高い山はもっと遠い。

アメリカ人の発表

◆まず全体として、日本側は、日本の大阪研究を知ってもらう、わかってきていることを伝える、そこにオリジナルの見方も加えるというのに対し、アメリカ側はそれぞれが原著論文を書く目的で、新しいことや、これまでの自分の研究をむろんふまえつつ新しいことを言おうとする。そこに差がある。日本側のレビュー的に対し、アメリカ側は個別的。
◆で、要旨はあらかじめ出しているわけだが、そこから発表までうんうんやっているわけです。そのへんは日本と別に変わりはないのだろうが。スタイルとして、もち時間の読み原稿を、ぎりぎりまで仕上げることを一生懸命にやるんでしょう。パワポは付帯的なんです。読み原稿を見つつ、それを明確に読む、あるいは語る、そこが大事なよう。演説文化のイメージ。まあしかし、理系は違うのかもしれませんね。数式やグラフや、表や、パワポが大事に違いありません。
◆なので、この人文の世界、いちばんつらいのは、聖徳太子の画像1枚が投影され、あとはえんえんと 英語でしゃべるもの。これは寝ます。やはりそこは準備され、パワポに論点などを文字で列挙し提示してくれているものは、和文要旨もあるので、内容は追える。
◆思い出してみると、パワポを写真1枚投影しながらあとはしゃべり、のような極端なものはやはり少なく、それなりにみなさん使っていた。言語学の発表は、データの提示など基本はパワポ。しかし「読み原稿を作って」という文化が厳然としてあるんだろうな、と感じた次第。
◆だらだら書きましたが、読み原稿(それは笑いを取るところも含めて)を用意する文化、そしてそれをもとに演説する文化、というのを感じたということです。

スキナー丘展望台

◆会議終了後(14:30くらいだったか)、市内ダウンタウン(大学のある東端から西に行く)のホワイトロータスギャラリーでレセプション、さらに夕食がセットされている。ギャラリー集合が17時なので、ヘインズ先生にウィラメット川に連れて行ってもらう。
◆ヘインズ氏は、かつて市大の宮本憲一氏のところに留学した近現代史研究者。67歳、奥さんはスペイン人で、スペインで暮らしているのだとか。完全な関西弁の日本語。「ほんまに?」、などを連発。
◆まず、川の前に展望台に連れて行ってもらう。市街地が眼下に広がっていて、建物の向きからだいたい わかるのだが、緑が多いので、道路がほとんど見えませんでした。列車も近づいてきて警笛を鳴らし続けながら駅に入ってきました(山の下)。また、ウィラメット川の流れも見える。

午後は論文集について 記事№4400

◆車に分乗し、ダウンタウンというところにあるアスレチッククラブといううところに行く。ダ ウンタウンは一般名詞でなく、町名となっている。ヘルスセンターは、オレゴン大教員のジムなどの健康施設らしい。
◆まず昼食。こういうのを食べ続けており、いま現地時間29日の3時43分ですが、お腹が張っていて、胸やけがして・・・、という状態なわけです。
◆で、食事会場の場で、そのまま午後の会議に移行する。今回の研究発表を論文集にまとめたいとのことで、それをどういうものにするのかという議論。昨日も、セッション後の討論のなか で、なぜ大阪なのか、ということが議論された。むろん日本のどの地域にも歴史があるわけだが、なぜに大阪を焦点とするかということ。そういう問題はむろんアメリカの方がより必要なんでしょう。江戸・東京でなく、大阪をテーマとすることそのもの、またそれを出版社に売り込む上で、なぜ大阪なのか、がついてまわるわけでしょう。主にアメリカ側の発言が多く、塚田先生が率直にダメ出しをするわけですが、わたしもひとこと言いました。
◆塚田先生にも改めて話をしておく必要がありますね。発言の中心は中世以前のことについてだったが、江戸時代でいえば、やはり近世都市の研究の流れとかはむこうにわからないわけです。そういう研究の方法を含めた展開を伝える文章がまずいるのでは。それと実際は多様な文書が残されていて、個別論文も多数にのぼるなかで、例えば、ここまでのことがわかる、復元できるという、典型的な事例をひとつ挙げる、ということも考えられる。そしてこれまでの研究の全部は取り上げられないし、それで全貌がわかったわけでもないが、やはり現時点の到達点のまとめ、があってよい。
◆3日最後の発表は、思い出したが、ナイトライブラリーの納札の発表後に(現物を見る前)、どうやらまとめ的な役割を与えられたヤング先生の発表があった。そこはアメリカ的に、今回の提出された要旨をふまえた総論的な発表があって、ティーチャーが噛みついたわけです。そこは日本だと、固まってしまうという風になりがちだが、アメリカでは率直な意見はそれはそれで歓迎され、日本側のまわりはひやひやしているわけですが、おそらくそうでもないのでしょう。ただ、わたしの感覚でいえば、ヤング女氏はそういう役割を与えられて、考えたところを披歴したもので、彼女の和文要旨も理解はできる。そこはティーチャーと完全に相いれないかというとそうでなく、率直に語り合えば、それこそなぜ大阪か、という答えにつながるように感じながら聞いていた。
◆で、日本の近世史側も、アメリア側のまとめに、そんなんじゃないと否定しても折り合えないわけで、上記したような、近世都市研究の流れや、方法論や、都市大坂の研究の意味といったことを伝えるようにする必要があるんでは、と思った次第。

ようやっと3日目、2018年6月28日(木)

◆今朝は日替わりモーニングにする(何が出てきたかもうわからん)。で、朝7時からワールドカップの日本対ポーランドが始まっている。朝食は7:30で、部屋に戻り、初めてテレビをつけていじっていたら、やってました。後半の10分切ったところ、 あれが失点しない作戦なのだそうですが、覇気がないですね。みな勝ちに行く、と言ってたんと違うの?。まあ、どうでもよろし。
◆本日は会場が変わり、ナイトライブラリーに。そこに日本の納札の世界的コレクションがあり、それを整理しているご夫妻の発表(奥さんが日本人)、そのあと納札の実物を特別閲覧する。
◆ナイトライブラリーというのは、ナイトさんの名前を記念したもの。ナイトさんはオレゴン大出身で、スポーツシューズなどで著名なナイキの創設者なのだそうです。で、がっぽりと大学にお金を寄贈し、あちこちにナイトを冠した建物や運動関係施設がある。この図書館も、寄贈図書をベースとするんだろう。むろん、学生・大学院生の日常使う大きな図書館は別にあるが、ここにはナイト氏のもとにあった、まあ西欧の、革表紙の本な どをはじめ、そういうものを収蔵する。
◆終了後、図書館をでたところで記念写真。カメラを渡して撮ってもらう。

まだ2日目のこと

◆27日の食事は、そのあと、われわれの宿泊しているホテルの横のレスト ラン。やはりメインはそ れぞれが頼むわけだが、キジにしました。

それで美術館

◆やはり浮世絵は、日本の美術品のなかでもっとも人気はある。しかし集  められたのは20世紀 の初 め、江戸時代のものというより、その頃に描かれていたものがやはり中心。大阪のものを資料閲覧室のようなところにわざわざ出してくれていた。そのあとは、展示室をひととおりまわる。そういうわけで、まとまったアジアコレクションをもつのが特徴。むろん、設立からいままでの間に、絵画などを充実させてきている。
◆まあ、立派なもんです。また、観覧者も多い。

2018年6月27日、第2日目

◆研究会議の中身そのものについては省略する(写真上)。近世、近現代でした。発表者がコの字に囲み、その背後に椅子がならべてあり、オレゴン大の関係の先生のところの院生や、興味ある学生・院生などが自由に出入りする(写真上)。 
◆終了後、レセプション会場である大学美術館に向かう。元になるコレクションというのがあるのか、と聞くと。法学?、ロースクール?の著名なジョルダン・シュニツアー先生の母親のコレクションなんだそうです。彼女はむろん金持ちなんだろうけれど、離婚し、20世紀初めに日本・朝鮮・中国など東アジアへの旅行に出たのだそうです。カメラマンも連れていて、かなりの点数の古写真もコレクションのひとつになっている(下の画像のレセプション会場の壁にある写真もその一部)。で、そこで次の夫、なんとか大佐と出会い、義和団の乱にも遭遇した。情勢が不安定なので、大佐は彼女に上海にいるように指示したそう。で、その大佐もモノを集めているんだったか・・・。
◆細かい経緯は?だが、自分らがユージーンに居を構えることになったのか、息子の職場となったユージーンに来たのか不明ながら、大佐なる夫も死に、残されたコレクションも多い。そこで彼女は大学と交渉し、大学はコレクションはない、わたしには美術館がない、もし大学が美術館を建ててくれるのなら、コレクションはぜんぶ寄贈する、と。こうしてできあがったのだそうです。
◆写真は、美術館の人がそういう説明をしているレセプション会場です。

プラグイン

カレンダー

05 2025/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
8 9 10 11 12 13 14
15 17 18 19 20 21
23 24 25 26 27 28
29 30

カテゴリー

フリーエリア

最新コメント

最新トラックバック

プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
61
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

バーコード

ブログ内検索