人を幸せにする人になろう

アンダルシアの旅(46)ついでに

◆ついでに。やっぱり現在、ヨーロッパのキリスト教国家なのだ。その起源としてギリシア・ローマがあると考えているわけだ。イスラム教徒の国家があったことはスペイン史にとって重要なのだが、レコンキスタのという言葉があるように、かつてキリスト教を国教としたローマの一部だったのに、イスラム教徒の領土となり、それを回復して今がある、と。そういう意識があるように思える。
◆そういうヨーロッパ意識からすると、ローマは本来、イスラムは異端、ということになる。セビリヤ博物館では、最後のところで、10何世紀くらいの遺物があった。なんとなく日本とも共通し、土器は規格品で施釉され、ぱっと見て新しいんだろうな、と感じるが、そこにはどういう解説が付されていたのか、スペイン語が読めないのでわからないが、同じところに並べてある展示物は十字架だったりする。
◆そう、イスラムの時代の展示って、あるんだろうか。もしかして、ないんではないのか、と感じるくらい、見あたらない。そこに焦点をあてたものはないのだ。アルハンブラは残ったにせよ、ほかはどうなんだろう。かなり破壊したり、よくあるキリスト教的改変だったり、意識的に消しているのかもしれない。むろん、長いイスラム時代の文化は根強く残り、いろんなところに、いろんな形で残存しているのだろうが、しかし博物館での扱いを見ていると、もしかすると遺跡の取り扱いにも差があるんじゃないか、と思えてくる。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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