人を幸せにする人になろう

デンケン美濃

◆紙漉用具ミュージアムを離れ、美濃のマチあるきをする。美濃市に行こうといったことは、うちの場合、いつも数日前に(場合によっては当日)そんな話になっていく。直前に場所をグーグルアースで見ていると、マチなみがウリのようだということを知る。が、デンケンだとは知らなかった(こないだ話をしたのにね)。また、紙郷と町との位置関係もわかっていなかった。美濃市のマチで紙も漉いてるんだろうと勝手に思っていた。
◆美濃のマチはなかなかいい。町なみ保存が定着し、何より紙を扱う商店がまだ存在するし、さまざまな現代的な紙製品の物販の店もでき、飲食店もできている。残されている町屋を維持して活用することが進んでいるな~と。
◆しかし空は真っ黒で、雨が降ってくる。コーヒーも飲める「紙遊」という店に入り、やりすごす。トイレに入っていると、すごい音がしてきて、店の方でも騒ぎ始める。そう、雹が降ってきた!。あわてて飛び出しカメラを構えるも、ピークは過ぎ、シャッターチャンスをのがす。

本美濃紙

◆美濃和紙は無形の世界遺産になっている。手漉き和紙の世界遺産は、ここ美濃紙と、石見の石州和紙と、埼玉の細川紙が認定されたのだとか。ちなみに細川紙の「細川」という名前の由来は、紀伊細川なんだとか。紀伊から埼玉にという技術移転は疑わしく、埼玉の和紙を売り込むために、ブランドであった?高野山の細川紙から名前を拝借したと考えるのが妥当だろうと、ネットにあった。紀伊の細川紙はそれだけ著名だったんですね。
◆和紙が世界無形文化遺産になったことはいいことだが、なんで越前和紙は入っていないのだろう。世界遺産となると、なにかと「大人の事情」がからんでくるのでしょうか。わからん。
◆で、本美濃紙というのは、楮から作るものということのよう(そのように現代的に定義した?)。でも、その楮は那須産とのこと。

なるほど「三又」三椏

◆大阪から来たというわれわれに、おじさんはず~と対応してくれた。最後は、校舎を出たところの、楮と三椏、ネリに使うトロロアオイ?を栽培しているところも案内してくれた。で、ミツマタ(三椏)。すべて枝が3方向に伸びるのだそうです、なのでミツマタ!。面白い!。

美濃和紙用具ミュージアム「ふくべ」

◆越前今立で一緒になったニイチャンが、美濃に行ったらここへ行けと教えてもらっていた。その紙漉き道具のミュージアムに行く。和紙の里会館よりも手前で、自由の女神が目印(和紙の里会館のおばちゃんにも教えてもらった)。廃校になった小学校を利用したものである。
◆おじさんが一人。シルバー人材センターに登録している66歳の方。少しずつ勉強しているということで、解説していただいた。展示室はたくさんあり、むろん紙漉きの道具ががメインだが、ほかの展示室では民具類がならべられている。展示は盛りだくさんで、ちゃんとした展示である。古い歴 史民俗資料館で、集めた民具がとにかく置いてあり、開館時のままくたびれているところは多いが、ここはしっかり展示してある。話を聞くと、何度か移転したとのこと。展示リニューアルは、その意味でも重要かもしれませんね。
◆やはり手作りだそうだ。教室を展示室に変える、そのため木製の桟のフレームを壁に取り付け、そこにいろんな道具を配置してある。それを見て手作りだろうなと感じられ、好感がもてた。何千万円といった予算はなく、これらの道具類を残そうと思って活動してきた人たちが、自分たちで作ったということだ。
◆下の写真は、「こうぞ」などの紙料をほぐす装置と、奥は乾燥機である。近代になって導入された装置。でも乾燥機のところでは、やはり天日干しに戻ったと書いてあったような。

和紙の里会館

◆この展示施設、映像もよかった。紙漉きの様子もいいのだが、桁や簀など、道具を作る映像が興味深かった。が、ここでも紙漉きをしたいという人は現れるが、桁を作る指物師、簀を作る職人は、もうほぼいないとのこと。簀を作る人は見習いが1人だとか(まだ、ぎりぎりプロが1人いるということなのだろう)。なので、いま作っているもの、在庫のようなものがなくなると、道具がなくなり、手漉き和紙ができなくなる!。
◆桁の桟に金属線を打ち付けた「つく」というものがある、のだ。そのための鋲というのか、Y字の金具であったり、その他必要な金具を作る鍛冶屋さんがいたとのことで、その動画が面白かった。が、そんな金属線、越前では見てないぞ、と。で、次に行った用具ミュージアムで写真を撮らせてもらった。

2024年6月2日 美濃

◆和紙作りの特産地を訪ねるシリーズ。紙漉きをやっているところを「紙郷」というらしい。いい言葉だ。で、美濃和紙を学びに行くことに。それで、米原まで土曜日のうちに行っておくことにした。
◆朝、米原を750に出て、美濃の和紙の里会館についたのが9時過ぎくらいヵ。関市を過ぎ、さらに長良川をさかのぼり、板取川という支流を入っていくと、そこが紙郷。「牧谷地区」というらしい。川筋に沿って、そこそこ長い距離にわたって紙漉きをやっていたよう。越前今立の方がまとまり感がある。写真の右側に写っている建物が、和紙の里会館である。
◆写真撮影はできない。3階が展示室になっている(その下はギャラリー)。奈良時代に紙漉きをやっていたのは、美濃でも西部の揖斐川流域なんだとか。それが中世以降は、この地区が特産地化していく。で、江戸時代には幕府の御用達になり、栄え、いまの美濃市街が紙問屋で栄えることになる。

赤土山古墳

◆草ぼうぼう。いまの季節、仕方ないですが、西乗鞍古墳の草が刈ってあることからすると、放置されているように感じる。この整備をしてから既にだいぶ年季が経つが、それほど劣化はしていない。ちょっともったいない。

小墓古墳

◆小墓古墳。これまでは眺めるのみ、今回は足をのばす。院生が資料を作ってくれており、その映像を見ると周溝の輪郭が畔で残っています。残存する墳丘の高まり以上に、墳端はのび、大きくなることは確実。
◆西乗鞍→小墓→東乗鞍という順番だそうである。どれがアラカイ?。東乗鞍かな。
◆6月3日、その北側にも前方後円墳があることを知る。

西乗鞍開口部

◆土曜日の天理見学会からいくつか。まず西乗鞍古墳。見学用に周溝部や墳丘への上り道の草を刈ってくれている。ちゃんと一周してみた。後円部東側のえぐられたところに、花崗岩が集中する。そう大きな石はないが、横穴式石室の開口部と考えられる。ちゃんと見てまわらなアカンな。

いま米原にいます

◆6月1日。見学会後、米原にむかう。カミサンは新快速で米原に。明日、岐阜県美濃市に行く。和紙の勉強。10時からある学会の委員会があるのだが、さぼりかな。

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プロフィール

HN:
雲楽
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61
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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