人を幸せにする人になろう

水が冷たくなった・・・秋ですね

◆青木の原稿をようやく書いたる。あとは図面。もうひとつの青木の原稿を仕上げようとしたら、ファイルがない。なので、和泉市史の原稿をやっつけようと思ったが、これもファイルがない。管理ができていない。和泉市史の原稿は盆前に1本出すと約束した。今週あと4日、なんとかせな。
◆映像の20世紀を見直している。むかし、8㎜ビデオで録画し、8ミリのデッキが調子を崩した際、あわてて当時購入したミニDVテープにダビングしたもの。前にも書いたが、これらNHK番組は今はDVDで売り出されているのだが、高い。で、見直したら平成7年の再放送だ。1995年か。
◆第1回はない。第2回第1次世界大戦、第3回世界恐慌、第4回ナチスの台頭、第5回第2次世界大戦、第5回アジアの独立、まで見た。1本1時間半。
◆後期の1回生向けの授業は、しょもーもないことやるよりも、これを毎回見せる方がタメになるかもしれない。死屍累々の20世紀である。もはや戦争が軍隊同志の戦いでなくなり悲惨なモノになると第1次大戦後にチャーチルが語った通り、第2次大戦はドイツのワルシャワ爆撃に始まり、都市を空襲し市民が死んでいく。むろん、東西からベルリンを攻撃し陥落させることで、ドイツ第三帝国を解体し戦争を終わらせたように、人が完全に不在になるわけではない。だが一方、日本の都市を空襲したアメリカの爆撃機の兵士は「自分がやったのはボタンを押すだけだった」と回顧する。東京大空襲、一晩で10万人を殺す、そして原爆である。いまは、地形をインプットして誘導するミサイルやらも発達している。もはや死んでいくことになる人間への後ろめたさを感じないままに殺戮する兵器は進化している。
◆アジアの独立、ガンジー、毛沢東、ホーチミン、すごいわ。それと共産主義と自由主義という言い方は、要は覇権争いである。ソ連の影響力を封じ込めるということであって、共産主義というのはひとつも関係ないのではないか。
◆ベトナムに行ってみたいと思っているが果たせない。アメリカに勝った国だ。それに至る苦難の道は想像を絶するものがある。独立が認められず植民地を継続するフランスに戦いを挑み、これを追い出し独立するが、アメリカが介入、1970何年だかに終結するまで戦い抜いたベトナム。一方、朝鮮戦争、ベトナム、そして今もヨソの土地で戦争を続けるアメリカ。
◆1945年から65年。日本は平和である。松木さんの言うように、65年間戦争をしていないということは重要なことである。中国でやったこと、沖縄戦、都市部で空襲で死んでいった人々、その犠牲の上に今がある。

無題

◆このところ調子は低迷している。熱さと冷房(とはいえ研究室は除湿)での体調もあるのだろうし、あんまり仕事が片付かないのもあるだろうし、別件の問題もあったりする。みなさんはどうしてますか。大学に来てからの解消法として二つくらいある。
◆能率も上がらないんなら、部屋を片づける。あんまり散らかってはいないが、整然ともしておらず、溜まっていく本や書類やモロモロなど、片づけるものはアマタある。頭を使うこともなく、1時間、部屋をきちんとしよう、いちばん片付いていないところからやっつけようとする。1時間もやれば、ある部分は目に見えてキレイにはなるので、一定の充足感をえられる。だが、手をつけたことで収拾が付かなくなることもある。
◆医者のカルテのように、紙ばさみにA4の紙1枚を貼り、常に脇においておき、メールを出した、とか郵便を処理したとか、なんでも事細かに、何時何分これこれをやった、という記録をとっていく。なにか、自分が仕事をしている、片付いて行っている、ということを確認し、こんだけやった、という気にさせるためのもの。これも最近はあんまり効き目はないが、調子のいいときは、書き上げ、それをもとに日誌を書く。だけど、このところは出勤から昼頃まではメモするが、そのあとが続かなかったりする。
◆そんなことをやって、気持ちを前向きにし、よい回転にもっていくようにする。まあ、調子のいいときはほっといてもやるし、むしろブレーキというか謙虚にと言いきかせ、どうも乗りが悪いときでも、大きな停滞なく仕事するように、自分で編み出した方法である。
◆もうすぐ書き上がる原稿があり、それをやればいいのだが、やる気が盛り上がらず、こんなことを書いています。世の中、あんまりいいニュースがないですね。児童虐待事件過去最多とか、高齢者の所在確認ができないとか、辺野古の滑走路案がまとめられようとしているとか、2013年度から高校の英語の「授業は英語で行うことを基本とする」と決まったとか、国債が暴落しないよう財政再建に残された時間は「長くて3、4年」なんだとか。
◆こないだ国会中継を短時間見ると、ちょうど共産党の議員の質問で、おもいやり予算の見直しとかがヤリトリされていたが、なんぼ財源に苦しむといえども、防衛予算に手をつける気がないようでガックリだ。国民の生活安定、雇用確保がいちばん大事といいながら、そのための財源として防衛予算をまわすつもりがない。対米関係の方が国民の生活よりも大事だということだ。財布に金がないけど、年金・医療費は増大する、借金しつづければ破綻する、おもいやり予算は段階的に減らして5年でなしにさせてもらう、と何で言えないのか。民主党が安保、日米同盟堅持、そらしゃーない。だけども、冷戦後のなかで見直していく、くらいのことは言ってたんじゃなかったけか。政権に就いたとたん、急進性をなくす、現実的になるのもわかるが、コト防衛問題でいえば、勇気をもって言えない、というだけではない何か裏があって、まったく骨抜きにされるのではないかと疑ってしまう。
◆それと、民主党の代表選挙、菅おろしだの小沢待望論だの。消費税の持ち出し方で菅に責任もあるだろうが、あれだけの国民の期待を受けて成立した政権交替、参議院で苦しくなった、ここは我慢してようやっと政権をとって民主党がやろうとしていた政策を実現していくことが大事だ。それには数年を要するだろう。ここで内部分裂している場合ではないはずだ。1年前に示したことを、そのままの形ではいかないにしろ、要点は譲らず一通りやってみはしないのか。それが小沢でやれるのか。たぶん国民は支持しないよ。菅さんにも、こないだの国会答弁を聞いている限りあんまり期待できないが、それでもここは我慢してなんとか代表を継続し、やろうとしていたことを進めようと思っているのだろう。小沢を押し出そうというヤツラ、むろん小沢待望論を押さえようとしない小沢自身、民主党現政権を支えようとしないのは、やっぱり国民の方を向いていない。

8月やで

◆阪神が首位になったのはメデタイが、こっちにしてみれば、はや8月となり、焦る。現在1日の朝4時40分、さっき歴博の藤尾さんから4時にメールが来てびっくり。こっちは生活悪循環に陥っており、午後に大学で寝てしまい(何しに行ってるんでしょうね)、夜眠れずに、こんなことをやっている。
◆オープンキャンパスの資料もなんとか書き直したし、ヒストリアの原稿も書いた。
◆青木の原稿2本と、和泉市史の原稿が残る。あ~あ、はよせな、夏休みはアッという間に終わるぞ。

どうでもいいことですが

◆海老蔵の結婚披露宴が5億円だって?、金を何に使うか間違っているよな。才能があるのかも知れん、努力もしたんだろう、それだけの金をもってるんだろう、それをどう使おうが勝手なんだろう。
◆しかし人様のおかげで収入がある、それをドハデに使うのも芸能人というところか。だが、宮崎県の酪農農家は再建に途方に暮れているし、大阪では娘2人が放置され白骨化して死んでいるのが発見されている。これがわが日本である。あんたも、もうけた金をどう使うか、もうちょっと社会に還元することも考えてみては?。あるいは、こんな贅沢をそれでもやるヤツからは、消費税をたっぷりいただいたらいいんだ。

大阪市を批判したが

◆それにしても、財団は、本来公共でやるべき調査を、事業量増に対応して職員増が図れないことから生み出された方式で、民間じゃなく行政の現業部門を担う公益法人であったはずである(大阪府は財団は民間だとして切り離しにかかっている)。理屈では、高度成長下の異常な開発時代に仕方なく生み出された組織で、低成長時代に入り、発掘調査事業量が落ち着けば、財団の役割は終わり、本来いるべき職員として定数表に定め、公務員とする、というのが筋ではある。だが、作ってしまった組織、そこには財団職員として採用した人間がおり、とてもできない、ということになる。
◆そこは直営や公立を維持してきたところは強い。こうした調査体制の形態差は、事業量の程度が規定してきた側面がある一方、どこでも直営でやってきた段階から、1970年代以降、増加する事業量に直面し、どう対処していくかという判断の時に、組織内にいた人間の考え方や頑張りに大きく左右されたわけである。給料が原因者(国など)から出ているとしても、身分は公務員として採用してきた(定数の問題をどうクリアしてきたのかは知らん)公立を選択してきたところは、定年退職をまって適正な規模に落ち着くまで計算ができる。だが、財団をかかえるところは、いまさら財団をやめるわけにはいかない。一方で、事業量がなく財団運営は厳しいし、一方で、活用が叫ばれ教育委員会機能の充実が求められ、ジレンマに陥っている。でも、改めて採用試験をやって(条件整備がいるのだろうが)、財団職員を公務員として再雇用しているところもあると聞く。そういう将来を見越した変革ができるかどうか、これもまた今いる職員の見識にかかっているわけだ。
◆あんまり批判ばっかりしていると、ではお前は何をしてくれるんか、と言われそうである。そんなことをブログに書くだけかと。そうかもしれない。だが、教育委員会の文化財所管部署は、文化財保護法がある以上なくなりはしないのです。やめるわけにはいかんのです。大学は、「学生院生が少ないね、ほかの大学でも考古学はあるし、あんたがいる間はしゃーないが、将来的にはナシ」、というのは普通です。だが行政は将来にわたっているのです。だから、あきらめることはできないし、よりよい仕事をしていかなくちゃいけない。そのためには、結局は中にいる人間が頑張らなけりゃ仕方がないんです。内輪もめをしているわけにはいかんのだ。考えが違うからといって反目しているわけにはいかんのだ。組織の機能を強め、継承していかなけりゃならんのです。そのために発言しているつもり。
◆今日、ヒストリアに、またまた宮内庁批判を書いていて、書き過ぎかな~と思わないでもない。勢いで書いているが、すこし間をおいてやわらげねばならないだろう。まあ、気楽なもんだ、公を責めるのは。内容はいまここでは書かないが。だが、オレみたいな考えは変なんだろうか?、誰も宮内庁がやっていることを不思議とは思わないんだろうか、と思うし、こりゃ言っとかなけりゃならんと思うことは書かなきゃ、と思って書いている。

いや~びっくりした

◆夕刊を読んでいると、大阪地裁の不動産入札公示が出ていた。最近は差し押さえ物件が増え、けっこういい物件が安価に入手できる機会となっている、というのは前から聞いている。この公示の物件の多さは、そのまま不況を反映しているとも言える。今日のは新聞1面全体にかなりの件数出ている。
◆だが、不動産を購入するほどの金もないので、じっくり見ることもない。が、今日は目に付いた。個々の物件の下に「埋蔵文化財包蔵地」とある。物件が遺跡の上にあれば、土地を購入して家を建てようというとき、その手続きが必要だし、場合によっては発掘調査が求められることになる。そういう物件であることを公示の際に表記する、ということがされているのだ!。購入者はその条件も含めて入札するかどうか判断するわけだ。
◆いや~、そういうことになっているのね。これはこれで進歩なんでしょう。そうした情報が公表されていないことで、あとあと問題が生じる場合が起こりうるのだから。「埋蔵文化財包蔵地」、そりゃ裁判所だから法律用語を用いることは仕方がないが、いずれにしても、こういう公示に注意して不動産を取得しようとする人は、自ずから埋蔵文化財包蔵地がなんたるかを知ることになる(それを知った上で購入し家屋を建築しようという場合はもちろん)。それだけでも、これはいいことであろう。

新産業創世研究

◆昨年度、牧野のレーザースキャンは、学内の新産業創世研究に応募してもらった金でやった。けど、200万のはずが3分の1だったので、1箇所しかできなかった。
◆今日、研究支援課から電話があり、新産業創世研究の成果報告書を見たと(できあがった牧野のリーフレットも送ったからかな)、で興味深く、うちには情報処理の専門家がいて、なにかタイアップできないか、そういう場を設定するから、話がしたいと言ってきた。その事務屋としては、大阪市大における技術開発、それを「産業化」できないかという仕事を忠実にやっているわけだ。
◆まあ、話をしてみないとわからないが、なにか共同開発みたいなことになれば研究費もついてくるのかもしれない。そういう態度ではいけないのかもしれないが、「産業化」はお任せし、こっちとしては文化財へのデジタル技術の応用などで、なにかしら共同作業ができればいいし、そのなかで新しい計測がひとつでもできるなら、しめたものだ。
◆ターゲットは大阪城。これはウケはいいだろう。大阪城および城下町の3D化である。秀吉による城下町の形成、徳川期の城下、うちの日本史の教員を巻きこんで、あるいは、前から重点研究で考えている、近代以降も含めて、大阪の発展を3Dという形で研究成果を投入していく、ということがやってみたいものである。

大阪市の文化財はどうなっている?

◆うちの生活科学部に建築史の谷直樹先生がいらして、大阪市の住まいのミュージアム館長であり、文化庁の審議会委員もやっている。文学部の教員は、かつて難波宮保存問題の時、大阪市を訴える側であったことから、大阪市大でありながら、大阪市の文化財行政の役がまわってくることもない。いまも。それに対し、谷先生は、大阪市とのパイプも、文化庁とのパイプもあるわけだ。
◆今日、たまたまある会合で杉本町から阪和線に乗ると、同じ車両に、うちの近世史の先生と谷先生が話をしているのにでくわし、特別史跡大阪城跡の調査がなんでできないんか、みたいな話になった。
◆「大阪市はいつまで難波宮を掘るのか、大阪城へシフトしたら」というのが前からのオレの主張だが、大阪市ってところは、教育委員会が弱く、自分の所の文化財をどう活用していくのか、というようなことを考えているようには、外から見えない。
◆ゆとりとみどり振興局は集客しか考えないし、大阪市教育委員会は試掘確認に追われ、天守閣は展示やし、研究所は発掘調査、誰も大阪城を掘ろうなどと言わない。むろん考えている人はいるのだろうが、大阪市として大きな方針を定めて、そういう体制を作って、といった方向付けをしていくようなリーダーシップが働かないわけだ。きっと、市長や財界などから声が上がり、上から命令が来ないと動かないんだろう。
◆市文協も研究所と名乗った以上、自分のところの文化財をこれからどうしていくのか、掘り屋を脱却してほしいものだ(とはいえ財団・・・)。そういう仕事を研究所にさせるためにも、教育委員会の体制と指導力が不可欠なのだが、各所に多くの人材がいても、オール大阪市として動くという感じではまったくない。
◆大学も社会貢献が言われ、市大だったら大阪市の行政と連携する、一緒にやることで互いの実績にもなる、そういうタイアップが言われて久しい。それはそう思う。その意味で、こっちの働きかけも弱いんだろう、それは認める。だが、それは職務の一部にはなりうるが、本務は別だ。それに対して教育委員会でしょ、市の研究所でしょ、そっちは本務なわけだ。そこが動かないとしかたがない。大阪城を掘るかどうかは別にして、大阪市の文化財の保存と活用についての課題をチェックし、マスタープランを立て、計画を立てて取り組んでいく、そういう施策をになう行政能力が弱いといわざるをえない。
◆とはいえ、こっちも仕掛ける必要はあるかもな。

高台・峰寺瓦窯

◆こないだ五條では、結局、猫塚も、瓦窯もまわる余裕はなかった。前に文化庁にいるとき、奈良に出張した際、五條の瓦窯を見たいとお願いして、荒坂だったか、見せてもらった記憶がある。
◆奈良の研究所にいた頃、藤原の瓦が奈良盆地以外にも各地で造らせて運び込んでいたというのが、山崎さんの研究をベースに、新出資料もあって、花さんがまとめていた頃だった。そのなかで、やっぱり高台・峰寺が第1工場みたいだった。だが、この生産地に関する情報はほとんどきかない。どこにあるかも、ネットを見ても、図録などを見ても、どこにも出てきませんよ。高取町らしいが。むろん、文献はあるんだろう。でも、ほとんど所在や遺跡地の状況は知られていないし、発信されていない。
◆調査研究対象として実におもしろそうだし、重要だし、史跡になっておかしくはない。一度行ってみたいと思っているが果たせないでいる。何でどこも手をつけないのかね~。

カミさんの就職

◆カミさんから電話があり(07月30日)、某大学に採用されるとのこと。
◆文学部を卒業して、大学入試からやり直して工学部に入ったのが1991年だから、それから20年。1997年に大学院に進んでから13年半。指導教員のぼんやりでどこぞの府立大学への採用をのがしたのはいつだったか。博士号を取得し、公募への応募書類をいったい何10通だしたのか、もはや正確にはわからんが。
◆いまは、多額の研究費をもつ給料のえられるJST研究員になったとはいえ、期限付きで、やっぱりどこでもいいからパーマネントの肩書きがないと、研究費の申請や、共同研究への参画の上で不利で、実際やってたって業績にもならんと愚痴っていたが、これでひとまずベースキャンプを設置できるかもしれない。
◆決まることが最優先で、行けるところがあれば行くしかないので、いつでもまた別居になると覚悟している。が、今回の話は大阪府内である。人事は水物、このまま決まってほしいものである。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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