人を幸せにする人になろう

前からカミさんと話をしている教育関係記事をふたつ

◆前から書いておこうと思ったことが2点あった。もう脳細胞が縮小しつつあるので、なかなか思い出せない。そうそう新聞で、プリンストン大学の大学入試の話があった。入試というより、いま風の言葉でアドミッションポリシー。アメリカでは、大学入試がないんだっけかな、あるけど大学が独自にやるのは小論文と面接で、高校の成績、全国大学受験者資格試験のような共通テストの成績、ほかにも提出物があるのかもしれないが、そういうことで判断するという。日本のように大学入試本番一発でないということに驚き、実に合理的だと思った、という話。
◆まず、初歩として、風邪で体調が悪かったとか、前日に眠れなかったとか(これ自分の話、京大2次は、現役・浪人時代とも、気が弱いので眠れなかった)、モロモロの理由で実力を発揮できない場合があり、本番の成績でぶつ切りにすることの不合理さ。そうして選別される学生にとっての不当さ、大学側としての安直さ。
◆いい人材を入学させる。それはいわゆる成績だけではない。しかしいまはいわゆる学力のこととして、入学希望者の学力を何ではかるか。高校在学時の成績、そして共通テストの成績ほか、いま記事が見あたらないので正確さに欠け、結局共通テストがあるやんか、と言われるかも知れないが、材料が複数なのである。そう学力、その人のもつ能力は、そうした総合的なものなのだ。そして小論文、これをチェックするのに相当の時間と労力をかけるらしい。そしてこれらを担うのが、教員ではなく専門スタッフであるという(むろん意見を求められることはある)。
◆プリンストンという世界第5位という、いわば最高学府である。東大はじめ日本はどうか。内申書をどれだけみるかはわからん(プリンストンでは、高校の授業内容の資料を取り寄せてチェックするという)、基本的にペーパーテストのみといっていい。それに合格してくるヤツはそりゃ優秀だろうが、しかし偏ってはいないか。少なくとも人間を見ているか?そんなことはないだろう。かなりの学力を求めるのは当然だが、それは高校の成績などで十分わかるのであって、小論文のテーマがどんなものかは知らないが、特定テーマについての自分のしっかりした意見や考え方、あるいは文章力、人間性、意欲、意志、そういったものも加味する、ということが必要なのではないだろうか。
◆日本の大学がいま作っているアドミッションポリシーなんて、まったく意味をなさない。そこにどんな美辞麗句があろうとも、ではそうした意欲をもつ人間であるかどうかを判断している、ということがないから。

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雲楽
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男性
誕生日:
1964/03/22
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大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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