人を幸せにする人になろう

学生と博物館めぐり2011年11月23日

◆9:30JR高槻駅前集合、今城塚へ、博物館は10時からだったので、まず古墳現地、そのあと歴史舘へ。常設1b23c712.jpg展示室のあと、企画展示室へ。それから新池窯へ。これで12時。
◆このあと狭山池の予定だったが、「すえむら資料館」(旧大阪府立泉北考古資料館)へ。泉ヶ丘高島屋で昼飯。で、狭山池へ。
◆今回、しばらく前からイクシーを修理に出しており、鏡の写真を撮っているイオスキッスがあるものと思っていたが、データをパソコンに取り込むために研究室に持ち込んで忘れていた。なので、今回は携帯電話による撮影。そこそこは撮れますよね。で、右の写真・・・。ここに立ち入り上がってはいけないという表示はなかったと思うが・・・

一瀬和夫さんに『巨大古墳の出現』をいただく

◆ほんとうにありがとうございます。研究者がそれぞれの古墳時代を描くことは必要だし、とても意義深いと思う。414e7cd4.JPGとくに一瀬さんは大阪を基盤に、古いところも、もちろん中期も、後期も終末期も、手広く意欲的に論文を書かれており、最近の河内平野の地理的復元も含めて、一瀬ワールドがとても楽しみだ。ちょっと気合いを入れて一気に読んでみる必要があるか。
◆明日は水曜日の祝日、オレは3コマ、カミさんは4コマ、これでなく、2人でめちゃ喜んでいる。むろん回数はどっちみちせなあかんわけだが、一息入れられるのはありがたい。が、土曜日は明石市でシンポジウムがあるが、これまた準備0。五色塚か・・・。
 

レンガシンポ

◆20日のレンガシンポは、挨拶だけで失礼しなければならなかったが、耳学問として1日会場にいたかった。立c078f977.JPG派な冊子体の資料ができあがっていた。考古屋の分析でどういう世界が見えてきているのか、可能性が射程に入ってきているのか、それを感じることのできるいい機会だったのだが。ま、しゃーない。資料を見せてもらい、特集号を読ませてもらい、来年度の近代史とのドッキングシンポには是非とも参加しよう。

河南町2面(199面達成)

◆赤井さんと向井さんにお世話いただき、大阪芸大グランド予定地の東山遺跡から出土した鏡2面を、河南町役場で撮影をさせていただく。赤井さんとは、たぶん全史協などで文化庁時代に会っているのだろう。金山古墳には前に訪ねたことがあるが、どうしても富田林-河内長野という幹線沿いを通ることは多いが、河南町の方には足を向けることは少ない。例の平石の方墳も河南町だ。報告書をいただいたので、勉強しよう。
◆東山遺跡にしても、名前は知っていてもどこだか認識していなかったが、要するに敏達陵の東側の丘陵尾根である。高地性集落として重要だ。寛弘寺についても勉強が必要ですね。そして大伴。
◆鏡はマウンドはない埋葬施設であるが、2基の埋葬から1面ずつ出ている。面径の小さい方について尋ねられ、重圏文鏡として適当な答しか言えなかったが、はずれてはいないようだ。下垣さんに教えて貰おう。

東大阪市立郷土博物館3面(197面達成)

◆中西さんにお世話になり、千手寺山遺跡の2面、西の辻遺跡の例の導水施設から出土した素文鏡の3面の撮影をする。天気良く、生駒中腹からの景観はすばらしい。千手寺山遺跡の報告書のコピーなどもいただく。刊行時には文献も挙げないといけない。歴博の研究報告にあるが、最終的にはひとつひとつ確かめないといけないので、ありがたい。

神明山はしぐれて雹が

◆丹後は10月以降はこんなもんだと。雨雲が次々にやってくると。晴れたと思ったら、次は頭の上はどんよりと曇り雨が落ちてくる。それも通り雨ではあるのだが。なので、完全に低気圧に覆われてずっと雨というのではなく、この状態が常態であって悪いわけではないということのよう。以下、調査日誌。
◆09:00-16:45。まず北くびれ部裾の問題箇所。8-13に据えて(BSは15-2)、既になくなっている15-6近くに新たに33-1を打つ(X92.046/Y-50.229/H15.870)、そこから問題箇所の丘陵裾部に33-2を振り込む(X50.216/Y-72.141/H7.629)。すべて新規杭はチビミラー測量で水準もトータルステーションによる。別途、見通せる西側道路脇の水路角の座標も出して、道路を測っていく準備をしたが、最終的には断念。
◆33-2で、既に測ってある問題の図面を、きちんと落とすための検証測量にかかる。北側のコンクリートの擁壁、南側の宅地の角点、そして図を重ねてチェックするも解決せず、標高7mと10.5mを入れる。→大学に戻って修正を試みるも、なお原因不明のオカシイ点が残るが、古墳外の自然地形のところなので、全体の整合性をみて収めるつもり。
◆昼、道の駅「てんきてんき」で飯。窓から遠賀川の壺を配列した竹野遺跡のモニュメントを見る。
◆午後は東くびれ部に転じる。ブッシュがひどく測れていない箇所への挑戦のため、これも丘陵裾に新規杭81715ec2.jpgを振り込む。前方部東斜面のk22の水準を出した上で(H27.185)、K21をバックサイトとしてセットし、33-3(X65.495/Y48.628/H11.808)を落とす。そこから、33-4(X55.358/Y51.093/11.726)と33-5(X31.931/Y56.966/11.171)を打つ。
◆33-4からくびれ部裾の際に33-6を打ち(X52.204/Y42.870/H10.965)、そこから測量開始。東側面裾部には溝状の凹部ができ、雨でヒタヒタ状態だが、その南端の凹部につっこんだ33-6から、墳丘側の12mと11m、裾線、10.5mを入れる。だが、そこより南側は篠竹が密生しのばせなかった。
◆次に33-5に移動し、これまた篠竹密生の墳丘斜面をねらうが、ほぼ絶望的。2点くらい入れたが無理。そこで、新たに33-7(X20.946/Y61.235/H10.668)を落とし、斜面直交方向に一列のみ、13m~15.5mまで6点を落とす。これで数m分の等高線をそれぞれ伸ばすことができるが、これが限界である。あとは、埋めるところ、崖面処理で済ませるしかない。
◆予定していた道路の測量や、後円部南端付近のさらなる詰めはできなかったが、圃場整備時の図面や空中写真その他から無難なところで収まりをつけて終わりとしよう。これにて一件落着!とはいかないか

11月20日、ばたばたと

◆朝、松岳山に行き、測量用の三脚を取りに行く。昨日、雨の中、取りに行くことをやめたので。それから阿倍野c70a698b.jpgに向かう。大歴の煉瓦シンポジウムの開会挨拶。いや~、立派な資料冊子ができあがっている。1日、先端の話を聞きたかった。会場の阿倍野市民学習センターはQズモールの南。会場で、またまた懐かしい人に会う。うちの院生だった水久保さんである。いまは大阪府文化財センターで現場をやっているとのこと。元気そうだった。
◆それから和歌山へ。よみうり文化センターの講座。13:30開始で12時頃には和歌山インターに着いたので、風土記の丘に行く。大日山の埴輪はとても面白かった。行って良かった。関西文化の日で入場無料。風土記の丘が開館して40年だそうです。だけども、『ヒストリア』に書いたように、県は根来の問題に取り組んでほしいという気持ちにかわりはない(岩橋千塚の管理団体は和歌山市から和歌山県になったそうです)。
◆和歌山駅前のセッサビルの文化センターへ。2時間、佐紀古墳群の話をする。佐紀陵山っていつなんでしょ90e4a287.JPGうね。紫金山・松岳山の年代を含めて。『玉1』の報告書で書いたわけだが、自分でもよくわからん。もう一度、埴輪や副葬品の図を貼り込んだ表を作っておく必要がありそう。
◆終了後、明日の測量のために福知山に向かう。20時頃には着いたか。寒い。厚手の測量用のズボンを用意していたのだが詰め込みを忘れた。明日はふるえながらの測量か。しかも京都北部はいい天気というわけではなさそうである。
【20日・21日で600㎞走った】

石舞台の写真

◆京大の写真資料がデジタルアーカイブとして公開され始めているらしい。茨木市の資料館に置いてあったチラec6b3167.jpgシ。

貧困の解消・格差の是正こそ

◆前にも書いたが、子供の学力と親の収入は完全に比例しているという。日本の子供たち、大阪の子供たち5718384b.JPGの学力低下、それが那辺に原因があるか、この記事はよく示している。教育基本条例を前に公立学校の先生たちは「学力以前の問題」が等閑視され、問題意識のギャップを感じている。まともに食わせてもらえない子供たち、コンビニの前で何か食っている子供たち、家庭は貧しく、片親も多く、ほおって置かれる子供たち、彼らをどうにかすることを考えるのでなしに、政治主導で教育目標を定めて教員を動員して学力を上げよおったって、そうはいかないだろう。
◆自分の子供の学校の成績分布を見ても完全に2極化している。ひと山じゃないのです。健全な中間層のいる正規分布を示さない。できるやつは高い側の山を形成し、ぜんぜんついていけない下部の山がもうひとつある。これは全体にも敷衍できるだろう。もうちょっと規模の大きいデータでも、よくよく見れば2山が重なっているのでは。全体はと言えば、学力は大きく後退しており、一部のみ高い側のピーク集団を形成する。橋下の主張するグローバル社会で世界に伍して日本を引っ張っていけるリーダーの育成など、はたまた公立でも始まっている中高一貫教育のエリート養成など、この2極化をさらに増進させようというものだ。日本を支える普通の人間、中間に位置する大多数が失われ、エリートと落ちこぼれ集団の形成をさらに促進させるだろう。いずれ反乱が起きるのではないだろうか。
◆大阪の犯罪の高さも完全に相関するだろう。エリート教育の推進は、結局は生活保護費の増大、犯罪の増大、治安の悪さ、交通事故の多さ、そうした問題をかかえこむことになり、経費はかかるし、大阪に住みたくない、こわい、そういう見方にもつながっていく。
◆どれだけ、1人1人がちゃんした働き手になるか、ということだ。そのもとが貧困にあることは明々白々、とすればそこに手をつけることこそ本筋。雇用対策でしょうね。府知事選・市長選が近づいてきたが、そうした論点は出てこない。

2008年3月の毎日新聞

◆第1回目の立ち入り後に、求められて書いた新聞記事が出てきた。ちょっと陵墓関係のファイルを整理していたacac91ff.jpgのです。ま、無難にまとめている。言いたいことは、いまも変わりはない。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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