人を幸せにする人になろう
- 日々の雑多な感想や記録を書き留めていくことにします―2008年6月~―
大阪府庁のWTC移転問題
◆大阪府庁のWTC移転について、賛成していたが、府教委のK氏の話を聞いて、それから保留になった。橋下は9月議会に再度移転案を上げて、否決されれば辞任し、出直し選挙で府民の意見を問う可能性があるとの新聞報道があった。
◆なぜ、いまのところではいけないのか。それは本庁の建物が古く(文化財になりうる)耐震強度が弱いということだったかと思う。また、手狭感なのだろう。本庁舎のみならず、別館があり、また例えば文化財保護課は民間ビルにある。保護課のみならず、いろんな部署が近隣ビルに賃貸で入っている。歩いていける距離だが、分散感は否めない。一等地でまとまった府の土地がない以上、いたしかたがない。これがいちばんの問題ではないか。そのあたり、発端がよくわからん。
◆そして財政赤字だ。今の土地で高層ビルを建てるのも金がかかる、耐震補強にも金がかかる。WTCを買う方が安く、かつ府庁機能を収納できる容積が確保できる、ということ。元にもどって、なにが問題か。やっぱり、人口増、行政機能の拡大に追いつき、適正な府庁舎が整備できず、分散していること、なんだろう。分散していることの弊害は何となくわかるのだが、もうすこし切実な不便さを理解したいところだが。それがそれほどでもなければ、耐震補強をして、そのままいた方がよいのだろう。しかし、常に賃貸料を払い続けていくのも馬鹿らしいことだ。このまま我慢して、本庁はこのままにしろ、別館などの建て替えを、財政状況がよくなった時点で作るというのもありかもしれない。それにしても、新しくできた府警の建物は立派なもんだ(申敬チョル氏が驚いていた)。
◆橋下の意見として、窓口対応の多い市役所と違う都道府県庁は、中心部でなくてもよいという。それはわかるような気がする。都道府県が許可する大規模開発等の許認可の書類をもってくる業者、また権限は都道府県でも窓口は市町村のものは多く、市町村の役人が府庁へ行く。こうした実際に府庁に足を運ばなければならない人は、確かに市町村より少ないんだろうな、とは思う。
◆大阪市の負債を解消するという点についても、府市連携として、行政の助け合いに近いのかもしれないが、あっていいと思う。府は安くWTCビルを取得し、大阪市は作った時に比べて大赤字としても、何ともならないWTC問題がともかく決着する。それはいいことではないのかと。また埋め立て開発をしたものの、会社が進出するなどの実質が進まないあの南港地区を、府庁移転で促進するという橋下の言い方も一理ある。
◆で、大阪府職員の意見。災害が起これば、WTCは孤島と化し(新交通システムというやつか?、これが麻痺する)、府職員はWTにたどりつけず、災害対応など府が指揮をとらなければならないところ、府の行政機能は麻痺するという。
◆府職員は反対だわな。都市部は便利だ、店もあるし、プライドもくすぐられる。淀屋橋と言えば大阪市というのと同じく、大手前は大阪府だ。埋め立て地に立つノッポビルであり災害に強いとは思えない点、大きく西に転じ、幹線から離れ交通の便が悪いし料金も高いことなど、確かにうなずける。大地震があったらどこでも同じかというと、確かに埋め立て地は、大阪の土建業者だからおそらく手抜きの工事をしているだろうし、地盤は沈降し、ずたずたになり、深く基礎を打ち込んだWTCはポッキンと折れないとしても、確かにまわりは海水に没し孤島と化すかもしれない。そしてまた復旧もたいへんだろう。
◆だが、とやっぱり思ってしまうな。そんな災害、備えておかなければならないが、100年に一度もないだろう。もしそういうことがおこっても、府の職員は泳いでもWTCに行けばよいとも思う(笑)。で、こういうことは考慮しなければならないとしても、移転の是非の主要な反対の論点になるんだろうか。それだけ?という感じ。それ以外の反対理由をあんまり聞かない。
◆橋下の気持ちはよくわかるのだ。まとまった土地に新規に府庁機能を全面移転するには経費がかかりすぎる。大阪市が処分に困っているWTCなら建設費はいらないし、安く買いたたける。そう考えるのもよくわかる。そう考えると、都庁はいい時期にうまいことやったもんだ。非人間的な超高層だが、都心では高くするしかないし。大阪府職員はいまのところがいいに決まっている。
◆おれ、けっこう橋下に共感している部分も正直あるのだ。あかんとこも無論だが。で、どうなるんだろうな。否決、辞任、出直し選挙、再選、議会も認めざるをえない・・・、こう推移してWTCに行くかもしれんな。郵政民営化じゃないけど、府庁移転を争点に知事選をやって、むろんこの1年半で橋下反対の立場の人間も作ったろうが、まだ圧倒的に支持されるだろう。橋下が宮崎県知事とともに全国的にしょっちゅう取り上げられ、大阪府民はそんな橋下を知事に再選するに違いないと思う。どうなることやら。
◆なぜ、いまのところではいけないのか。それは本庁の建物が古く(文化財になりうる)耐震強度が弱いということだったかと思う。また、手狭感なのだろう。本庁舎のみならず、別館があり、また例えば文化財保護課は民間ビルにある。保護課のみならず、いろんな部署が近隣ビルに賃貸で入っている。歩いていける距離だが、分散感は否めない。一等地でまとまった府の土地がない以上、いたしかたがない。これがいちばんの問題ではないか。そのあたり、発端がよくわからん。
◆そして財政赤字だ。今の土地で高層ビルを建てるのも金がかかる、耐震補強にも金がかかる。WTCを買う方が安く、かつ府庁機能を収納できる容積が確保できる、ということ。元にもどって、なにが問題か。やっぱり、人口増、行政機能の拡大に追いつき、適正な府庁舎が整備できず、分散していること、なんだろう。分散していることの弊害は何となくわかるのだが、もうすこし切実な不便さを理解したいところだが。それがそれほどでもなければ、耐震補強をして、そのままいた方がよいのだろう。しかし、常に賃貸料を払い続けていくのも馬鹿らしいことだ。このまま我慢して、本庁はこのままにしろ、別館などの建て替えを、財政状況がよくなった時点で作るというのもありかもしれない。それにしても、新しくできた府警の建物は立派なもんだ(申敬チョル氏が驚いていた)。
◆橋下の意見として、窓口対応の多い市役所と違う都道府県庁は、中心部でなくてもよいという。それはわかるような気がする。都道府県が許可する大規模開発等の許認可の書類をもってくる業者、また権限は都道府県でも窓口は市町村のものは多く、市町村の役人が府庁へ行く。こうした実際に府庁に足を運ばなければならない人は、確かに市町村より少ないんだろうな、とは思う。
◆大阪市の負債を解消するという点についても、府市連携として、行政の助け合いに近いのかもしれないが、あっていいと思う。府は安くWTCビルを取得し、大阪市は作った時に比べて大赤字としても、何ともならないWTC問題がともかく決着する。それはいいことではないのかと。また埋め立て開発をしたものの、会社が進出するなどの実質が進まないあの南港地区を、府庁移転で促進するという橋下の言い方も一理ある。
◆で、大阪府職員の意見。災害が起これば、WTCは孤島と化し(新交通システムというやつか?、これが麻痺する)、府職員はWTにたどりつけず、災害対応など府が指揮をとらなければならないところ、府の行政機能は麻痺するという。
◆府職員は反対だわな。都市部は便利だ、店もあるし、プライドもくすぐられる。淀屋橋と言えば大阪市というのと同じく、大手前は大阪府だ。埋め立て地に立つノッポビルであり災害に強いとは思えない点、大きく西に転じ、幹線から離れ交通の便が悪いし料金も高いことなど、確かにうなずける。大地震があったらどこでも同じかというと、確かに埋め立て地は、大阪の土建業者だからおそらく手抜きの工事をしているだろうし、地盤は沈降し、ずたずたになり、深く基礎を打ち込んだWTCはポッキンと折れないとしても、確かにまわりは海水に没し孤島と化すかもしれない。そしてまた復旧もたいへんだろう。
◆だが、とやっぱり思ってしまうな。そんな災害、備えておかなければならないが、100年に一度もないだろう。もしそういうことがおこっても、府の職員は泳いでもWTCに行けばよいとも思う(笑)。で、こういうことは考慮しなければならないとしても、移転の是非の主要な反対の論点になるんだろうか。それだけ?という感じ。それ以外の反対理由をあんまり聞かない。
◆橋下の気持ちはよくわかるのだ。まとまった土地に新規に府庁機能を全面移転するには経費がかかりすぎる。大阪市が処分に困っているWTCなら建設費はいらないし、安く買いたたける。そう考えるのもよくわかる。そう考えると、都庁はいい時期にうまいことやったもんだ。非人間的な超高層だが、都心では高くするしかないし。大阪府職員はいまのところがいいに決まっている。
◆おれ、けっこう橋下に共感している部分も正直あるのだ。あかんとこも無論だが。で、どうなるんだろうな。否決、辞任、出直し選挙、再選、議会も認めざるをえない・・・、こう推移してWTCに行くかもしれんな。郵政民営化じゃないけど、府庁移転を争点に知事選をやって、むろんこの1年半で橋下反対の立場の人間も作ったろうが、まだ圧倒的に支持されるだろう。橋下が宮崎県知事とともに全国的にしょっちゅう取り上げられ、大阪府民はそんな橋下を知事に再選するに違いないと思う。どうなることやら。
京都で3箇所
◆調査委員をしている城陽市芝ケ原の今年度調査が始まっていて、委員会の前に見てくれと言われていたので、本日21日行ってきた。今年度の課題、後方部北東部、東くびれ部、そしてかつての埋葬施設埋め戻し部分の確認、これはほぼ目的は達せられそう。ちょっと掘り方が気に入らなかったので、今年度の開け方に注文をつけていて、それにしたがって調査区を設けている(でも東西畔の設定に失敗していた。わかっていない・・・)。城陽市は金をかけて史跡地隣接地を取得した。これは画期的だ。
◆京都まで来たので、小さな展覧会を見に行った。馬場南遺跡の出土品がとっても面白かった。緑釉水波紋を入れた山形の造形物・・・。破片からどんな姿になるか、復元図もあったが、ちょっとよくわからなかったが、とにかく珍品でわくわくするようなものだった。こないだ大手前大学に行ったとき、先輩のM氏は、こちらのもっていった(玉手山3号墳から去年出土したもののX線撮影をしてもらった)遺物を見て、ときめきがあるか、おれはない、という悲しい話を聞かされたが、いやいや馬場南の遺物にはわくわくした。
◆それにしても、奈良県も京都府も、兵庫県も、昨年度の調査の展示会を続けている(兵庫県は新博物館になってからか)のに対し、わが大阪府は・・・。それくらいの普及事業をやれよ。組織も調査量も展示施設もあるのに・・・。大阪府文化財センターはやっていないわけではないが、こうした事業は府はぜんぶセンターに任せてしまっている。またセンターも京都府のように定例化していない。![d7e99236.jpg](https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/9b81cb9acec3d207b2fd2f606e86b648/1250839396?w=109&h=150)
◆小さな展覧会の開催している向日市の資料館で、注目したのは乙訓郡の1/2500の模型。こういうのを見ると、それこそときめく。よくできている。大阪市大で和泉市について作りたいと思った。起伏がよくわかり、古墳や長岡京の立地がよくわかる。これは単純に地図にあわせて手で切ったものを重ねたもので、どうも専門的にやっているところが作ったみたいだが、やりかたは、学生が文化祭で作るのと変わりはない。いまは等高線をキャドデータにしてやれば、機械が削りだしてくれる。カミさんが科研で500万の機械を買うらしい。「模型作ったるで」と。それで、和泉市、これは市大が10数年間フィールドとしてきた地域だからだが、古市・百舌鳥の白石科研のデータをもとに、古市百舌鳥の模型を、カミサンに作ってもらおうか、近つは引き取らないかな・・・、などと考えていた。
◆で、30日に講演する長岡京市の恵解山古墳を見に行く。恥ずかしながら、きちんと見たのは、昨年の委員会
で調査している時がはじめて。あのときは寒風ふきすさぶ震え上がる日で、現場からそうそうに引き上げたので、改めて見にいった。前方部がどれくらい削平されており、同じく後円部がどれくらい墓地で崩されているのか、に注目した。前方部の鉄器埋納遺構が検出されていることからして、前方部はかなり本来の高さが残っていそうだ。なので、先の委員会では、ここのトレンチはやめとけと敢えて言ったが、認められなかった。開けて埋葬施設が出てきて、ひとまず墓坑検出に留まればいいのだが・・・。いま確認せんでもいいんちゃう、という気持ちなのだが・・・。後円部はやっぱり飛んでいるのかな。それと、昨年度の調査でもっとも気になった、地震による墳丘崩壊ではないかという点だ。寒川さん(息子はうちの古代史院生)にみてもらったが、地震とは断言できない、といった評価だったと、その後、聞いた。調査担当者はまったく懐疑的。だけど、土層からすると不自然なのだ。後世あれだけの改変をやるとは思えない(もうウロ覚えだが)。
◆さあて、月曜日までに資料を送れと言われ、約束してしまったが・・・どうしよう。ひとまず、ミサンザイなのか誉田御廟山なのか、市野山なのか、そのどれに対応するかを特定することができれば、OK。明日、やってみよう。
◆京都まで来たので、小さな展覧会を見に行った。馬場南遺跡の出土品がとっても面白かった。緑釉水波紋を入れた山形の造形物・・・。破片からどんな姿になるか、復元図もあったが、ちょっとよくわからなかったが、とにかく珍品でわくわくするようなものだった。こないだ大手前大学に行ったとき、先輩のM氏は、こちらのもっていった(玉手山3号墳から去年出土したもののX線撮影をしてもらった)遺物を見て、ときめきがあるか、おれはない、という悲しい話を聞かされたが、いやいや馬場南の遺物にはわくわくした。
◆それにしても、奈良県も京都府も、兵庫県も、昨年度の調査の展示会を続けている(兵庫県は新博物館になってからか)のに対し、わが大阪府は・・・。それくらいの普及事業をやれよ。組織も調査量も展示施設もあるのに・・・。大阪府文化財センターはやっていないわけではないが、こうした事業は府はぜんぶセンターに任せてしまっている。またセンターも京都府のように定例化していない。
◆小さな展覧会の開催している向日市の資料館で、注目したのは乙訓郡の1/2500の模型。こういうのを見ると、それこそときめく。よくできている。大阪市大で和泉市について作りたいと思った。起伏がよくわかり、古墳や長岡京の立地がよくわかる。これは単純に地図にあわせて手で切ったものを重ねたもので、どうも専門的にやっているところが作ったみたいだが、やりかたは、学生が文化祭で作るのと変わりはない。いまは等高線をキャドデータにしてやれば、機械が削りだしてくれる。カミさんが科研で500万の機械を買うらしい。「模型作ったるで」と。それで、和泉市、これは市大が10数年間フィールドとしてきた地域だからだが、古市・百舌鳥の白石科研のデータをもとに、古市百舌鳥の模型を、カミサンに作ってもらおうか、近つは引き取らないかな・・・、などと考えていた。
◆で、30日に講演する長岡京市の恵解山古墳を見に行く。恥ずかしながら、きちんと見たのは、昨年の委員会
◆さあて、月曜日までに資料を送れと言われ、約束してしまったが・・・どうしよう。ひとまず、ミサンザイなのか誉田御廟山なのか、市野山なのか、そのどれに対応するかを特定することができれば、OK。明日、やってみよう。
新産業創生研究
◆科研がないので、あれこれ小さな研究に申請しているが、学内の新産業創生研究に応募して、数日前に採択通知が来た。1件200万くれるはずだが、今回は、応募が多く、競争率は高いと聞いてはいたが、採択されたのはよいが、1/3。65万だ。
◆これは、橋本の測量業者共和さんに(高松塚もやっている。共和さんの名前が出ないと社長はなげいていた。わたしもサンケイの記事が出るときに、ぜったい(株)共和の協力で、と書いてくれと注文をつけるべきだった・・・)、いくつか測量などをしてもらい、レーザースキャンの有効性を示すと言うことを目的としている。ひとつは横穴式石室。横穴式石室は、稜線の書き方など、図のタッチは個別に異なり、なかなか同列では比較が難しい。レーザースキャンでデータをとって、陰影処理をしてやれば、ほんとうに写真のような画像ができあがる。線描きもそこから起こせる。ともかくも、レーザースキャンの陰影画像による、横穴式石室の比較研究が、これからやるべきことだろうと思っている。
◆で、どこをやるか、きっっかけとなったのは、桜井市がやった赤阪天王山の画像で、これは桜井の橋本さんにも聞いていたし、共和さんが見せてくれた。で、やっぱり横穴式石室の大きいのは、圧倒的に奈良県なのだ。で奈良でやってもいいのだが、大阪をアピールせなあかんし、八尾の愛宕塚か、オーコの横口式石槨などが候補となる。
◆もうひとつは大阪城の石垣。天下普請で、各大名が持ち場を決めて石垣を積み上げた。世界一の石垣の高さを誇る。高さ、急峻な壁面、そして水濠、やるとしてもこれまでなら写真測量だったろうが、これからはレーザースキャンであり、最適の対象だからだ。近世城郭の石垣はたいへん、図は基本だが、作るのがたいへんだし、とくに大阪城など、総面積は莫大。しかし積み方を研究するにしても、ひとまず現況を把握するにしても、図化作業は基本なのだが、そういうわけで簡単ではないし予算がかかるし、大阪城もほとんどなにもない(こないだ森岡さんに聞くと一部はあるらしい)。で、なけなしの予算で測れる面積は知れているだろうが、大阪市教委・天守閣と相談して、どこをやるか、これから相談していこう。
◆で、共和さんに相談に来てもらうことになった。この研究ではほかに、古市・百舌鳥古墳群の3Dと、いま橿原考古学研究所がやっているような遺物の計測とは異なる原理によるブツの計測方法についても挙げている。このネタはいま明らかにするわけにはいかないが、画期的な計測方法である。
◆これは、橋本の測量業者共和さんに(高松塚もやっている。共和さんの名前が出ないと社長はなげいていた。わたしもサンケイの記事が出るときに、ぜったい(株)共和の協力で、と書いてくれと注文をつけるべきだった・・・)、いくつか測量などをしてもらい、レーザースキャンの有効性を示すと言うことを目的としている。ひとつは横穴式石室。横穴式石室は、稜線の書き方など、図のタッチは個別に異なり、なかなか同列では比較が難しい。レーザースキャンでデータをとって、陰影処理をしてやれば、ほんとうに写真のような画像ができあがる。線描きもそこから起こせる。ともかくも、レーザースキャンの陰影画像による、横穴式石室の比較研究が、これからやるべきことだろうと思っている。
◆で、どこをやるか、きっっかけとなったのは、桜井市がやった赤阪天王山の画像で、これは桜井の橋本さんにも聞いていたし、共和さんが見せてくれた。で、やっぱり横穴式石室の大きいのは、圧倒的に奈良県なのだ。で奈良でやってもいいのだが、大阪をアピールせなあかんし、八尾の愛宕塚か、オーコの横口式石槨などが候補となる。
◆もうひとつは大阪城の石垣。天下普請で、各大名が持ち場を決めて石垣を積み上げた。世界一の石垣の高さを誇る。高さ、急峻な壁面、そして水濠、やるとしてもこれまでなら写真測量だったろうが、これからはレーザースキャンであり、最適の対象だからだ。近世城郭の石垣はたいへん、図は基本だが、作るのがたいへんだし、とくに大阪城など、総面積は莫大。しかし積み方を研究するにしても、ひとまず現況を把握するにしても、図化作業は基本なのだが、そういうわけで簡単ではないし予算がかかるし、大阪城もほとんどなにもない(こないだ森岡さんに聞くと一部はあるらしい)。で、なけなしの予算で測れる面積は知れているだろうが、大阪市教委・天守閣と相談して、どこをやるか、これから相談していこう。
◆で、共和さんに相談に来てもらうことになった。この研究ではほかに、古市・百舌鳥古墳群の3Dと、いま橿原考古学研究所がやっているような遺物の計測とは異なる原理によるブツの計測方法についても挙げている。このネタはいま明らかにするわけにはいかないが、画期的な計測方法である。
考古文化研究会で講演
◆8月16日に弁天町で開催された考古文化研究会で講演をした。アマチュアグループなのだが、セミプロもいて、まったくの一般向けの方が気が楽だ。西求女塚の鏡についてしゃべろという注文だったので、三角縁神獣鏡の話をすればよいと思ってやった。
◆終了後、ビアホールみたいなところで会代表等と打ち上げ。石棺の話で盛り上がった。いろんなことを知っていて、セミプロは怖い。岡山・鶴山丸山の石棺の蓋石を打ち割ったかけらを誰それがもっているとか、おそろしく情報が豊かだ。肥後が早く、讃岐は遅れるといういうが、それはどうだろうか。今年の卒論で石棺をやっている女性がおり、一緒に考えているところだ。玉手山についても、ちょっと驚いたことはあったが、聞いていくと、まあそうでもなかった。負けるわけにはいかないし。
◆ただ、確かに2号墳の後円部西斜面で石棺が露出したことは、わたしが玉手研の本のなかで報告したのが、唯一の活字になっている情報だが、測量した当時は墓場のなかの草地でまだ残っていたのだが、数年前にコンクリートで固められてしまった。16日にビールを呑みながら、修復するからと言う約束で、コンクリートを壊し、なかの石棺を露呈させ、安福寺石棺と対になるものかどうか、つまり直弧紋があるかどうか、白黒つけるべきだ、と思うようになった。いくらくらいかかるのか、わからんが、玉3の報告書を作るまでに、金ができれば、やってみようか、な・・・。
◆終了後、ビアホールみたいなところで会代表等と打ち上げ。石棺の話で盛り上がった。いろんなことを知っていて、セミプロは怖い。岡山・鶴山丸山の石棺の蓋石を打ち割ったかけらを誰それがもっているとか、おそろしく情報が豊かだ。肥後が早く、讃岐は遅れるといういうが、それはどうだろうか。今年の卒論で石棺をやっている女性がおり、一緒に考えているところだ。玉手山についても、ちょっと驚いたことはあったが、聞いていくと、まあそうでもなかった。負けるわけにはいかないし。
◆ただ、確かに2号墳の後円部西斜面で石棺が露出したことは、わたしが玉手研の本のなかで報告したのが、唯一の活字になっている情報だが、測量した当時は墓場のなかの草地でまだ残っていたのだが、数年前にコンクリートで固められてしまった。16日にビールを呑みながら、修復するからと言う約束で、コンクリートを壊し、なかの石棺を露呈させ、安福寺石棺と対になるものかどうか、つまり直弧紋があるかどうか、白黒つけるべきだ、と思うようになった。いくらくらいかかるのか、わからんが、玉3の報告書を作るまでに、金ができれば、やってみようか、な・・・。
トータルステーション(ライカ307)
◆2000年度末に買ってもらったトータルステーション(ライカ)は、我が社の調査に8年間、よく働いてくれた。測量だけでも、茶臼山・玉3・玉2・壇場山・メスリ山・摩湯山・G・神明山その他。むろん発掘時にも。で昨年11月に神明山古墳にもっていった時には動いたのだが、2月に玉1の基準点測量に行った時、据えて測距を押したがウンともスンともレーザーが飛ばなくなっていた。
◆年度初めに修理の見積もりに出すと、なかの基盤がだめになっている、54万円という数字が出て絶句。そんなひどい取扱いをした覚えはないのだが・・・。科研も落ちたし、これで秋以降の新規の測量は頓挫か・・・。とても54万出しての修理はできないと業者に返すと、中古品29万円はどうですかと返事があり、歴史学教室に相談したところ、自分の研究費でなく、教室共通予算で買ってもらえることになった。
◆本日、業者が来て、ライカとソキアをもってきたが、ソキアにするつもりでいたが、画面を見ていると、座標モードでの測距ができないようなので、シフティング方式で頭のすげ替えができないタイプと言うことでやめとこうと思っていたライカにすることにした。ライカは8年間、使い慣れているので、パネル操作も苦もなくできる。
◆平板4セット(プリズムアリダード)を整えてきたが、もう平板測量はやめようと思う。これまで、杭打ちにトータルステーションを使い、平板4~5セットで、200m級の前方後円墳を10日前後で測ってきたが、これからは複数のトータルステーションでやるつもり。実は昨年、自動追尾のソキアを加えたのだが(SRXまだ一切支払っていない)、これは衝動買いだったと後悔している。昔からつきあっている業者なので、分割でだらだらとでも許容されているのだが、しかし支払っていかなければならない。それより、自動追尾などいらないから、中古のライカを入れる方がよっぽどよかったのだが、仕方がない。
◆まあ、初代はよくはたらいた。もうちょっと安価で直せるなら、まだ使いたい愛着がある。まあ、昔のような15人とか20人を集めて合宿して測量ということは、研究費もないので難しい。身内で、2台のトータルステーションで、ぼちぼち測量するのがよいだろう。さあ、10月にむけて動かなければ。次のターゲットは松岳山古墳だ。
◆年度初めに修理の見積もりに出すと、なかの基盤がだめになっている、54万円という数字が出て絶句。そんなひどい取扱いをした覚えはないのだが・・・。科研も落ちたし、これで秋以降の新規の測量は頓挫か・・・。とても54万出しての修理はできないと業者に返すと、中古品29万円はどうですかと返事があり、歴史学教室に相談したところ、自分の研究費でなく、教室共通予算で買ってもらえることになった。
◆本日、業者が来て、ライカとソキアをもってきたが、ソキアにするつもりでいたが、画面を見ていると、座標モードでの測距ができないようなので、シフティング方式で頭のすげ替えができないタイプと言うことでやめとこうと思っていたライカにすることにした。ライカは8年間、使い慣れているので、パネル操作も苦もなくできる。
◆平板4セット(プリズムアリダード)を整えてきたが、もう平板測量はやめようと思う。これまで、杭打ちにトータルステーションを使い、平板4~5セットで、200m級の前方後円墳を10日前後で測ってきたが、これからは複数のトータルステーションでやるつもり。実は昨年、自動追尾のソキアを加えたのだが(SRXまだ一切支払っていない)、これは衝動買いだったと後悔している。昔からつきあっている業者なので、分割でだらだらとでも許容されているのだが、しかし支払っていかなければならない。それより、自動追尾などいらないから、中古のライカを入れる方がよっぽどよかったのだが、仕方がない。
◆まあ、初代はよくはたらいた。もうちょっと安価で直せるなら、まだ使いたい愛着がある。まあ、昔のような15人とか20人を集めて合宿して測量ということは、研究費もないので難しい。身内で、2台のトータルステーションで、ぼちぼち測量するのがよいだろう。さあ、10月にむけて動かなければ。次のターゲットは松岳山古墳だ。
自転車通勤
◆テレビで東海道53宿を2人乗り自転車で踏破する番組があった。伝建になっているところを含め、けっこう宿場町は昔ながらの風情を残しているところが多いことに驚いた。都市部ほど変化が大きいのであろうが、多くの場合、ほぼ完全というものはないようだが、かなり古い家屋が残り、街道の雰囲気もよく残っていた。近世東海道をぜんぶ歩きたいとカミさんはよく言う。
◆で、1年前に考えながら無理とあきらめていたが、まじめに自転車通勤をしてみようかと、また考えている。
◆で、1年前に考えながら無理とあきらめていたが、まじめに自転車通勤をしてみようかと、また考えている。
アートルーターセット
◆彦坂めぐみさんが取り組んだ玉手山1号墳墳頂部の朝顔形埴輪に石膏を入れ最終的な仕上げにかかってい
る。色塗りは所さんにまかせようと思う。ともかく、石膏を入れ、きれいに仕上げるのに、紙ヤスリを買いにコーナンに行き、そこで電動研磨器、ガラスも削れるものから、木工用、石用など、さまざまな研磨用針がセットになった比較的安価なものがあったので買ってきた。技術が進歩すれば、もっといい道具をということになるかもしれないが、まずはこんなものでいいと。帰ってきて、石膏の研磨のみならず、表面の清掃や仕上げに向けての手入れに活躍してくれている。アトリエで彫刻に取り組む芸術家のような気分にもなれるし、どっちかというと職人的な気分が味わえてとてもよい。この埴輪は即展示物になるような一級資料だ。彦坂さんのことを思い出しながら石膏を入れている。本日でだいたい、石膏は入ったし、朝顔の壺部の一度解体して接合し直した残余も、元の通り接合を終えた。
知っとこ
◆扇子職人、大阪の草履職人、もうひとつあったな。ああいう職人肌の仕事を見るのは大好きだ。オレも職人になりたいという願望はある。陶芸家か、大工か、ペンキ塗り、などにあこがれた時期があった。しかし、考古学も職人的なので好きだ。図面を書くこともトレースも好きである。ともかく、日本の伝統的職人の健在ぶりを見るのは、とても楽しい。あの草履は欲しい、と思った。
宝田恭子さん
◆歯医者で、アンチエイジングの本を出版し、講演に引っ張りだこの彼女の紹介。面白かった。顔の筋肉のマッサージなど、経験から産み出されたものであり、それは科学的にも裏付けられるもので、いかがわしいものではない。町の歯医者としての仕事を大事にし、そのなかで講演をこなす姿に感動した。むろん、笑顔を大事にする、鍛えることで笑顔と若々しい顔面を維持することの大切さも、なんとなく理解できた。むつかしい顔をしているよりも、すてきな笑顔を見せる方がよいにきまっているし、なにもしなければ使わずに垂れるだけの顔の筋肉を動かすことで、しまった表情をしていることもいいことだ。トレーニングで、明らかに変化することも驚きである。そしてそれとともに、なんかの教祖というわけでなく、共感する人たちからの要請に真摯にできるだけ対応していこう、そういう姿勢が好感がもてた。
◆なんとなく、フィットネスとか、なんかかっこよさを維持する目的みたいに思っていたのだが、そうではないのだ。健康はもちろん自分のためだし、自分がよりよく生きるためにやるのだということが、なんとなくわかった。健康に留意し、体を動かしていることで、むろん、これからも仕事をきっちりやる上での基礎だし、病気などの不幸を避け、自分で自分のことができる期間がのび、介護等の必要を軽減でき、死ぬときも無様に死なないで済む確率が高まるとすれば、それは自分がよりよく生きるためなのだ。よりよく死ぬためだ。また機敏に行動できるとともに、年齢をかさねても生き生きとした表情を維持し、老け顔になることなく、またこれにさわやかな笑顔があれば、自分自身、前向きに生きていけるだろうし、まわりにも好印象を与えることになる。
◆なにかやってみようという気持ちにさせる。
◆なんとなく、フィットネスとか、なんかかっこよさを維持する目的みたいに思っていたのだが、そうではないのだ。健康はもちろん自分のためだし、自分がよりよく生きるためにやるのだということが、なんとなくわかった。健康に留意し、体を動かしていることで、むろん、これからも仕事をきっちりやる上での基礎だし、病気などの不幸を避け、自分で自分のことができる期間がのび、介護等の必要を軽減でき、死ぬときも無様に死なないで済む確率が高まるとすれば、それは自分がよりよく生きるためなのだ。よりよく死ぬためだ。また機敏に行動できるとともに、年齢をかさねても生き生きとした表情を維持し、老け顔になることなく、またこれにさわやかな笑顔があれば、自分自身、前向きに生きていけるだろうし、まわりにも好印象を与えることになる。
◆なにかやってみようという気持ちにさせる。
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プロフィール
HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。