人を幸せにする人になろう

庚午年籍と7世紀史

◆卒論試問と院入試、いやなかなかに疲れます。改新シンポの資料は3頁までいくが、中身を作るため、大阪の図面作業に切り替えいじっているが、確たる成果もなく時間は過ぎる。まあ、そこは土曜日にまわして、資料を完成させることにしよう。金曜日は天智陵なので、明日中に印刷しなければならない。
◆庚午年籍670は金字塔ではないだろうか。むろん、そればかりではないが、古墳時代の地域のあり様を考えたとき、1人1人を把握するのが、645からの25年で達成されたことは、われわれはよくよく認識すべきではないだろうか。王族や豪族層の利権が完全に払拭できないにしろ。それと7世紀史のキーワードが官僚制と公民制というのはわかるが、その手前もまた大事なことである。何のために官僚制ができるか、公民制ができるか、ということ。古墳時代側からすれば、列島にさまざまな権力体があり、それぞれの地域に盤踞している。しかしそれをくくる連合的枠組みを作り上げ維持してきたと。それを紀元前3世紀後葉の始皇帝が、封建制を一部残す意見を退け全国に郡県制を敷いたように、統合の枠組みを中央権力のコントロール下に分割支配する地方行政制度の導入こそがミソなのである。そのために部民を廃止して公民化をはかり、列島を運営するための官僚制が必要となる。根本は列島の統治形態の一新にあるわけだ。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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