人を幸せにする人になろう

どんどんと

◆どんどんと書きたいことが湧いてくる。こないだから思っていること。パリと京都、これに対する大阪だ。パリの町は美しい。300万都市。東京は1300万人で人が住みすぎ。だけどパリは盆地なので、おのずから範囲は決まっている。京都と同じだ。
◆しかし言いたいことは別。京都の町はふるい歴史的景観が、まだ残っている。町屋が大事にされ、若者も好んで空き家に住み着く。古い寺社のみならず、町に魅力がある。だから世界的な観光地だ。だが、大阪は違う。
◆なんでか、ということについてだ。大阪の人間が古いものを好まず、無秩序にどんどん勝手に家やらビルを建てたから、ではない。空襲で丸焼けになって、戦前の町がなくなったからだ、というのが主張だ。それだけではないだろう。京都の歴史はそもそも長い、そして、さらに戦災を免れた。それに対して東京や大阪は、近世以来の発展、近代化で、どんどん変わっていった、ということはあるだろう。
◆だが、そうではあっても、戦災がなければ、もうすこし違う形で展開してきたに違いない。例えば大阪の市街地が、戦災後、どれだけ人が入れ替わったかは知らないが、江戸時代から続く町、近代化、戦災がなければ、もうすこしゆったりと変化しているはずだ。そこに住む人は時々入れ替わりながらも、それは落ちぶれた場合であって、基本的に人は同じ所に住む。それが続いていて、町も、そこに住む人も継続していれば、激変はなかったに違いない。
◆だが、大阪の町は焼け、リセットされた。よーろっぱの、例えばパリの、石造りで、300年前、もっと古く建てられた建物が今も現役であるのと、木造家屋では確かに違う。だがそれだけではない。京都がその例になる。木造は確かに一定年限がたつと建て替える。だけど、だからむちゃくちゃになり、町の統一感が失われるわけではない。平屋の甍が続く町並みは少なくなっているだろうが、まだなお残っているし、鉄筋にになるにしても、スピードはゆっくりだし、規制もかかる。しかし丸焼けになることで、継承する町並みはなくなった。その要因が大きいだろう、と思うのだ。

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HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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