人を幸せにする人になろう

久津川車塚2017年8月17日(木)最高気温31度

◆参加者 城陽市担当者、工藤さん、自分、長友、大澤(市大M1)、吉村(立命M1)、川北(京大M1)、山口・山崎(立命3)、佐藤・中野・宮下(立命3new)、池口(同志社3)、中谷(京都橘3)、上野(奈良大2)。
◆17-2(西くびれ部上段)トレンチ。(1)上段裾部の葺石の続きが検出され、前方部側面に移 行した。ほぼ前年度調査区南壁から30㎝程度か。上段裾部大溝のあたりでは、出てきている石が段差状になっており、やはりヤラレかもしれない。(2)テラス面の礫は新規調査区で、前年度調査区から南へ30㎝程度まで礫面が出始めている。まずはアラ出しを南壁までやってしまう必要がある。(3)前年度の埴輪養生をはずし、前年度、南壁で半分出ているものの残り半分を検出。それにほぼ接して南隣の埴輪も検出したが、今日はそこどまり。高さ的には下がっているが、残りが悪いのか今のところ頭が出てこない。そして前方部への折れを確認した。まだ数は少ないわけだが、前年度に半分出していたものが、径32㎝で大きく、これが屈曲点になるらしい。北隣の埴輪に朝顔口縁があるが、それが大型埴輪かな、と。この埴 輪と新規に出た1個を結ぶと、後円部埴輪列から前方部側面へと角度を変えている。昨年の南壁がくびれ部ラインだった!、ということになる。(4)埴輪より外側のテラス面は、明らかにやや下り斜面となって流れており、盛土のテラス面が露呈し、礫はほとんどない。(5)中段斜面肩部はほぼ掘り上がり。肩ラインで見ても、後円部の肩と前方部の肩が折れを示す。
◆明日で、およそ掘り上がり近くまでいくだろう。上段裾部の石たちを決着させることである。葺石面を確定させ仕上げるのと、攪乱を確認して、攪乱なら掘り上げる。礫面の清掃は手間だが、どこかの段階で、大勢でよってたかってやるべし。
【今日のひとこと】発掘とは、掘り上げなければならない土を掘り上げること。
◆17-1(後円部西墳端)トレンチ。昨日の夜以来、後円部基底と陸橋
の折れはもう少し上がるの ではないか、礫面もそれにあわせてもう少し縮めないといけないのでは、と思い始める。ともかく、あそこは壁面沿いに石をはずし、地山の整形と礫の堆積状況を確認する必要があると思い始める。裏を取っておくダメ押しの断ち割りは、すべての記録を取ってからでいいだろうが、遺構の理解や掘り上がりに直結する課題は、早めに探る手段をとり、確実な理解のもとに仕上がる必要があるな~と。なので、協議の上で、本日、午後から石をはずす。
◆結論。やはり地山の整形に対応して、礫の下が地山の内側に対し、外側は濠内堆積土に乗っており、1m弱は内側になりそうである。勢いでの掘り上げは、一息入れるべし。これも真理。が、その時点時点で判断してやってきており、掘り間違って失ったわけではないし、土壇場でなく早めに確認できたわけで、改めて掘り上げ、また写真も撮ればよい。来週ですかね。
〔来客〕小澤さん、加納さん(京都市埋文研)、漫画家睦月さん(お茶などをいただきました)。

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雲楽
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60
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男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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