人を幸せにする人になろう

普天間はどうなる

◆このところ普天間問題がさわがしい。しかし寺島さんが言うとおりだと思う。普天間を予定通り辺野古にもっていくのか、嘉手納に統合するか、沖縄以外にもっていくか、といった決着をはかるのでなく、もうすこし大きな枠組みで再検討すべきというもの。これからの東アジアの安全保障はどうあるべきか、日米安保にいきつかざるをえないが、日本の国内に外国軍が駐留しているという異常をどう考えるのか、戦後から冷戦下での特殊事態から、そろそろ脱却すべきではないのか、そうした点に立ち返って交渉のテーブルに着くべきだ、という指摘は重い。
◆日米安保は廃止すべきと思っているが、現実的に直ちに廃止することはできないし、廃止を強硬に主張するのではまったくない。安全保障上の同盟国であるという現行の枠組みのなかでの話だ。日米同盟(きらいな言葉)の枠組みにおいても、現実の危機は冷戦下に比べてはるかに後退したのであって、それに見合う整理・縮小をしていくのは当たり前だ、ということだ。沖縄に、あるいは厚木やそこここの在日米軍の現在の規模が果たして必要なのか。民主党は、予算の点検と同じく、ヤンバダムと同じく、凍結し、再検証するという姿勢に立って、アメリカと対峙して欲しい。今までがそうだったから、これからもそうでなければならないということはないのだ。
◆どのような脅威があるのか、どれくらいの危険性があるのか、したがってどれくらいの兵力を配置しておくべきなのか、それは同盟国ならば、アメリカが一方的に決めるのでなく、協議によるべきであろう。
◆協議してまとまったことを反故にすることが責められるのはしかたがないが、しかし、たいした問題ではない。日本が米軍に守られていることも確かだが、アメリカの世界戦略のなかで在日米軍が利用されていることも確かだろう。同盟関係、また実際に基地を提供しているのは日本であって、もちつもたれつなのだ。一方的に責められる問題ではない。
◆おれは相模原に3年住んでいたから、ジェット戦闘機の衝撃波を知っている。厚木基地を離陸した2機の戦闘機は、まっすぐ北上し、公務員宿舎の上空を(そんな高いところでない)、ものすごい衝撃波を轟かせながら通り過ぎる。最初はないごとか、と思った。嘉手納はじめ、沖縄の現実はもっとすごいものだ。
◆ほんとは沖縄は独立すべきと思っている。でも、日本国憲法には、独立する手続きは書いてないわな。想定されていないもんな。沖縄が独立し、米軍基地を返還させ、日米安保にもとづき、代替基地は本州に作ればよいのだ。ものすごい反対運動がおきるだろう。その時、日本政府は、いかに沖縄県を犠牲にしてきたかを初めて知ることになるのだ。

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雲楽
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男性
誕生日:
1964/03/22
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大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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