人を幸せにする人になろう

箸墓古墳を描く(09年11月14日)

◆子供の学校の土曜講座の講師を頼まれた。依頼してきた先生は息子の中1の時の担任で国語をもっているad2a7096.jpgが、実は考古学のクラブをかつてやっていて(堺市)、宮川先生や堀田啓一先生の前方後円墳の設計の話をよく知っている方だった。で、今回、前方後円墳を設計するというテーマが与えられ、前半は話、後半はグラウンドに前方後円墳を描けという注文。
◆う~ん。それはやったことない・・・。すこし躊躇し、忙しいこともあって、ほったらかしにしていたが、お世話になっている学校だし、引き受ける。研究室旅行から帰ってきた水曜日から準備を始めた。
◆宮川先生は、堺の学校で、グランドに前方後円墳を描くことをけっこうやっておられたという。大仙古墳の描いた写真を見たことがある。今回、学校は奈良なので、箸墓を選ぶ。で設計を復元しなければどうもならん。後円部径は120・100・80・60歩、前方部の幅も推定したことはあるが、細部まで設計寸法を復元したことはない。計測データや、図面を測って細部の寸法を決める。問題になるのは、くびれ部の位置の決定方法。妥当な方法を割り出すまでにはいかないので、実測図で位置を決めて、そのとおりにするほかない。
◆箸墓の設計復元は水・木でいちおう作った。金曜日、雨が濃厚なため、屋内でやる時用のテープなど、必要な資材の買い物をして、午後から、前半のしゃべりのパワポを作り、配付資料を作り、それからグランドでは箸墓の実大1/5が収まるので、各部寸法を5で割り、その数字に従って、作業手順のパワポを作り、完了したのは21時過ぎだった。天気予報は、80%~90%・・・。そこまで準備をすると、屋外でやりたいのだが、天気は非情。
◆朝、8:30に学校に行く。夜中、雨は降ったが上がっている。最初はグランドは状態が悪いからという話だったが、9:00から40分ほどしゃべり、いよいよ作業というところで、なんとかグランドでということ2a5f7697.jpgになる。
◆まず、モノサシをつくる。1.38mの1歩ごとに結び目をつくる。直角はピタゴラスの定理。作業手順書にひととおり書いておき、あとは生徒に任せる。ちょっと失敗したのは、講義の最後に、ひととおり作業手順の概略をしゃべっておくべきだった。なので、最初はスムーズでなかった。指示待ちの生徒も少なくない。まあしかし、基本は、自分たちでモノサシを使って、設計図と指示書にしたがってやれ、という点も、ある程度は実現できた。実は中3の娘がこの講義に出てきていて、前方部チームに入り、なかよしグループなのか、前方部はてきぱきと進んだ。後円部は16本の放射線を描き、距離をとっていくというものだが、人はいるが、動かないヤツ多数で、単純作業だが長引いた。11:40、箸墓が完成!
◆もうすこし高い位置から写真を撮りたかったが、手前が工事中でもあり、掲載したのがいちばんよく見えるものだ。

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雲楽
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男性
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1964/03/22
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大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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