人を幸せにする人になろう

考古学研究会にでかける

◆18日、10時天王寺集合で院生3人を乗せて岡山へ出発。高速を降り、岡山市街地で飯を食い、岡 山大学へ。総会に出よというので、13:30に間に合うよう無事に到着。院生等は手前で下ろし、講演が始まるまで、県博、岡山城へ行ったようだ。
◆総会。思った以上に深刻なんでしょうね。質問は主任文化財調査官のひとつのみ。あとはしゃんしゃん。どこの学会でもそうだろうが、ウルサ方の質問への対処といった緊張感はほとんどなく議案通過。こっちも発言することはないし、偉そうなことは言えない。が、考古学研究会のことも、すこしは考えるようにしたい。
◆例えば、大きな学会の会員減少は共通した課題である。が、その一方、考古学研究会固有の問題もあるわけだ。うちの院生の意見も聞いたが、それはそれで参加する若い院生等がどう思っているかを、率直に把握するためにはどうすればいいのかも考えて欲しい。アンケートをお願いする、だけでは無理だろう。まあ、それは横に措き、大会のあり方もそのひとつ。自分の関心でいえば、日本史上の重要な課題に対し、それを一歩進めるような具体のテーマ設定の方が性にあっている。今回のような方法論のことでもよい。でも例えば無理に学際的研究とかいわずとも年代論でいいのではないか。実質、そうなわけだし。たとえば弥生時代の開始年代だって、決着をつけてほしいのである。
◆会誌のこととか、いろいろある。大歴で研究部強化特別委員会を作って、アンケートを取り、今後の方針を総会で報告したことを思い出す。それが共有されていないとか、継承されていないとか、あかんな、とはよく思う。が、けっこうアンケートの回答は多かったし、その意見を取りまとめるとともに、特別委員の意見を聞きながらまとめた記憶がある。大歴の規模は小さく、講読会員は全国区でも実質はローカル。市民との関係がひとつの課題。高齢化社会、裾野は無限大に広がっている。
◆博物館経営論の授業を思い出す。『博物館研究』に載っていた論文をこないだの授業で紹介した。博物館経営とは、形而上学でも、理想とか理念ではない、泥臭くナマの問題。モスクワの国立古生物博物館は、ソ連解体の社会不安のなかで資料は散失したのに対し、もと私立のダーウィン博物館は、学芸員が交替で資料を守って生き延びた、という対比の話だった。博物館を守るのは、あなた任せでない学芸員の当事者意識といったところ。日本の博物館でいえば、経営とは事務方の仕事で、学芸は研究と展示をやってりゃいいのですよ、という話ではないと。公立博物館はむろん公立で、学会は任意の団体であり、違うわけだが。尻切れトンボですが・・・。

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プロフィール

HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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