人を幸せにする人になろう

2013年3月26日、大阪城豊臣石垣の委員会

◆この手のもの、今年度はこれで終わり。午前10時から12時まで、大阪市役所。なかなかよく考えられており、実現に向けて具体化しており、これが教育委員会でなく、ゆとみどというのはどうなのか、と今でも思うが、しかし現存の石垣や櫓でなく、大阪城として調査成果に基づく史跡整備として初めて実施される意義は大きい。
◆いくつか今日にむけて事前レクで聞いていた説明をふまえ考えていたが、今日の会議の中でもポイントになった。せっかく地下を掘削して石垣を見せるという場合に、地べたや断面土層もまた見せたい。考えてみれば豊臣の面を全面的に出すのではなく、夏の陣の焼土層も重要な材料だ。考えていたことというのは、剥ぎ取りを貼り付ければ、なるほどホンモノかも知れない(とはいえ裏側なので実際には無理)、管理は難しく10年も経てば経年変化を起こし退色もしてどうしようもない。それよりも、遺構は調査のあと養生して保存し、ホンモノらしいツクリモノをつくる方がいいのではないか。ひとまず壁面の土層の話、最近はきわめて精緻なスキャンが可能であり、壁面をスキャニングして色情報をデータ化し、それをツルツルでない土のようなざらつかせた樹脂面に吹き付けて複製し、色落ちしないように処理をし、それを貼りつける方がいいのではないか、ということだ。
◆こうした実際の手法は、来年度以降、再掘削などの調査もしながら徐々に検討していけばよいだろう。

TTPに参加しなくてよい

◆ガラパゴス化すればよい。自分とこを自分とこで回るようにすることが大事。TTPで農産物の海外依存が高まることほど危険なモノはない。21世紀、水や食料の確保が最大の課題となる。前から書いているが、食い物のグローバル化はきわめて危険。
◆1億人の日本を維持するのに、どれくらいの税金、国家予算が必要なのか、誰もわかってはいないのだ。梅棹忠夫はかつて、いまやるべきことは何よりもスローダウンすること、地球を長持ちさせることだと言った。その通りだろう。御堂筋の建物の高さ制限を緩和することとか、リニアを走らせることではない。
◆置いてきぼりになったらなったで、自国でまわるような工夫が発達する。関税がかかっても、いいものは売れるのです。具体例が欲しいところ。なんだっけか、ホンダやヤマハのバイクは、高くても売れ行き好調と聞いたぞ。TPPなんぞは、植民地支配をやっていた国々の、売りまくって儲けた世界を再現したいという願望ではないのか。

それにしても

◆PM2.5問題だが、この国のマスコミって、いったい何なんだと言わざるをえない。中国からきたという大誤報を打ち、真相解明を追究する姿勢もゼロ。週刊誌くらいしか期待できないのか。あほみたい!。

娘も浪人の道を選ぶ

◆北海道大学理学部後期入試11人の合格者のなかに入ったのですが、浪人するらしい。駿台大阪南校、アニキと同じだそうです。この間、母親とは話をしているが、オレとは一切話をしていない。まあ、アンタがそうするというなら、そうすればよい。それでもってカミさんから話を聞いていると、予備校にも実はあまり行きたくないらしく家で勉強しようかとも考えていたと聞く。どっかで聞いた話である。
◆どうやら予備校には行くらしい。4月からカミさんと2人暮らしになるかと思っていましたが、家族3人の暮らしがあと1年は続くようである。

金の使い方

◆中国の国防費が前年10%越えだとかというニュースが出ていました。むろん実際に使うためのものでなく、見せびらかし脅威を感じさせ、自治区などがさからわないようにするとか、対外的にあなどれないといった見せつけるためのものだが、そんなことしてどうすんのか、と思いませんか。戦前の日本のように中国に攻め込む国はないだろう。
◆それだけの国家予算は、経済成長至上主義のもとで強いられる国民への補償に使ったり、北京の空をきれいにするためや、工場の排出物規制のための改良や技術革新に振り向けるべきですよね。それが、これまでの先進国が歩んできた教訓を活かす道なのだが、そんなことはお構いなし。
◆我が国も対抗して防衛費を増強する。ああ人間って学ばないものだと思わざるをえない。金の使い方を完全に誤っている。威信よりも国民の生活なのだが。

ガレキ焼却続報

◆大阪でのガレキ焼却で、その経費は平成24年度で49億というが、その半分は運搬費という。
◆しかしそもそも、ガレキ焼却のための予算計上段階で、ガレキ量を見積もったものの、現実には1/6だそうである。東北地方では最新の焼却場12基が建設され、ガレキを取り合っているのだとか。全国がガレキ処理で協力することは理屈上はよいことなのだろうが、現実は必要がないというか、バランスが取れていないわけである。
◆運搬費のコストに半分を要する、つまりは産廃業者が儲かっているらしい。コスト的には東北で処理するのが合理的である。が、それがいいというわけではない。PM2.5のことを考えると、そうした危険性もすべて東北に押しつけるのでなく分散させる、協力するということはもっともらしい。一方で、過大な見積もりにもとづき、ガレキ処理関係に3年で1.2兆円が計上されているとのこと。運搬費が6000億円とすれば、その6000億円を復興そのものに振り向けるべきではないのか。
◆大阪でのガレキ焼却も2ヶ月で終わりという。もうガレキはないのだ。が、対応するための予算措置が当初量ママに組み上げられ、まあ、いわば金がうなっている世界が現れ、たかっている構図があるわけだ。
◆橋下くんの対応は、理念はいいかもしれないが、それも怪しいのではないか。正しいことをしているというならば、堂々とやればいい。隠すな。そうでないとろに胡散臭さを感じる。住民を犠牲にして大阪府が大阪市が、大阪の業者が、儲けようとしてんのとちゃうのかと。ここまですべてカミさん情報なのだが、橋下君が著書で「政治家は平気でウソがつけないとダメ」みたいなことを書いているのを見ると・・・。
◆ところで、世界のゴミ焼却場の7割が日本にあるんですって・・・。どう思いますか。日本って使い捨てのゴミ焼きまくり王国ってことですね。生活文化立国みたいなことを前に書いたが、その裏は新しいものを消費しては捨て続けている、世界で稀な国だということになりますわな。またそれも一面で、これはまた不必要な焼却場を、各自治体が造り続けていることの現れでもある。ゴミの量はゴミの量での比較が必要だが、それに応じたもの以上の焼却場の新設、大規模なものへの建て替えなど、造り続けているという構図があるということでもあろう。
◆ちなみに堺市の焼却場新設の話がありましたね。堺市はガレキ焼却を受け入れていないが、検討もしていないのに検討すると言って手を挙げて、国もまた予算を消化しないといけないので、焼却場の新設予算86億がつき、市長は「ありがたく頂戴する」と・・・。この国の金の使い方のデタラメさ・・・。
◆なるべく金を使わない、もっったいないという精神こそ、日本が「取り戻す」ことではないだろうか。

栄原永遠男先生、市大を去る

◆そういうことで、3月といえども、なかなか自分の時間はない現在の大学教員であります。ようよう本日から新年度の授e3042b7b.jpg業開始までの年度末年度初めの、あまり予定のない2週間となりました。が、ただちに原稿にむかうことはできず、溜まっている雑事の片付けで今日は暮れていくか・・・。近つの図録の原稿がリミット・・・、とほほです。
◆栄原先生は3年間、特任教授で授業担当を続けていただいたが、新任が決まり、奥さまとともに、わたしの隣の研究室の片付けをすまされ、先日、業者が荷物を運び出し、鍵を返却され、32年間の大阪市立大学在職を終えられた。
◆廊下をはさんだ対面の、フィリピン史・東南アジア史の早瀬先生も早稲田大学に出られることになり、今日も研究室の片付けをされている。実は早瀬先生の妹さんとは、大学時代に同じサークルで、丁瓢塚の測量をしていた時、明石から飯を作りに来てもらったことがある。赴任した直後、早瀬さんに仄めかされ、気づいて驚いたことを思い出す。早瀬先生は、鹿児島大学から市大に来られ、20年務められたとのことである。中国史中心のかつての東洋史、そして西洋史という枠を越えて、東南アジア史の専門分野のみならず、学部のコースとしては世界史コースであり、東洋史・西洋史の各授業とは別の世界史の授業をもたれ、うちの日本史コースをあわせ、歴史学の学生にグローバルな視点からの教育をされた。
【追記】和泉市史南半部の図ができた。

2013年3月22日、49歳になっちまった

◆49歳はカラオケ屋でむかえる。カラオケはぜんぶで3部屋に別れていて、2部屋を移動しながら謳ったりなんぞしていたのだが、元の部屋から呼ばれ、なにごとかと思ったら、ハッピバースデイ to youの歌が流れた。茅野さん・木上さん、うれしかったですよ。ありがとう!
◆朝9:30に大阪市のユトミドの方と約束あり。今度開催される豊臣石垣公開施設の会議の事前のレクを受ける。なかなかよく考えられている。それから、和泉市史の2枚目の図をだいたい仕上げる。
◆で夕刻、考古の追いコンで、シンガ466b393f.JPGポール料理屋「梁亜楼」へ。うちのカミさんもいつも呼んでもらっています。難波高島屋から東に入ったところ。今年度の卒業生4人に加え、昨年の卒業生、来年度の新院生も入っています。18時から22時、ゆっくりとした時間を過ごしました。木建さんがいないのがチト寂しい・・・。が、だいぶオナカも大きくなり、呑み会に誘うことははばかられる。
◆昨年も同じく3月22日が追いコンとなり、誕生日ケーキが出てきてビックリしたが、今年もまた祝ってもらいました。アラフィフ、アラフィフ・・・。人間50年・・・、化天のうちを比ぶれば・・・。
 

21日、卒業式後の歴史学パーティー

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◆今年の日本史の卒業生は、手作り感たっぷりの卒業文集・アルバムを作成し、手渡してくれた。右から2枚目が今年の考古の卒業生です。4人。2次会、いつものように11時が近づくと、帰る算段をしとかなければならないが、今回は次に進むこととした。我孫子に戻り、朝までカラオケ。
◆5時に解散、家に戻り、1時間くらい寝て、また出勤する。
 

2013年3月21日、堺市

◆午後、堺市の会議が入り、堺東の市役所高層館20階の会議室。上から大仙とミサンザイがよく見えるのだが、カメラをdc4227d8.jpg研究室に置いてきて携帯電話で撮影するも、データ取り出せず。(1)ニサンザイの調査について橋のことをめぐって議論。今年度、後円部で掘れなかった地点の調査を25年度、そして前方部は26年度にするとのこと。それと、(2)御廟表塚の調査成果のまとめ、(3)25年度に新たに調査を実施する削平された長山古墳の調査計画について、が議題。
◆ニサンザイも後円部の墳端が求められたことで、設計寸法が出せるはずだが、図面をいじっている余裕がない。
【追記】ちょとやってみました(すみません宮川先生の作成されたものを使わせてもらいます)。宮川先生の復元で、後円部はすんなり110歩だ。墳丘長や幅は、復元線にしたがった寸法で出したものが赤で、その歩数を10歩単位でまとめた案が青です。墳丘長200歩、前方部幅160歩でいいんでしょう。新たなレーザースキャン図もできたし、いよいよぜんぶ設計寸法を決めていくべき段階だ、な。
【追記2】この数字、2004年に出してました(「前方後円墳の墳急規模」)。

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HN:
雲楽
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/03/22
職業:
大学教員
自己紹介:
兵庫県加古川市生まれ。高校時代に考古学を志す。京都大学に学び、その後、奈良国立文化財研究所勤務。文化庁記念物課を経て、現在、大阪の大学教員やってます。血液型A型。大阪府柏原市在住。

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